JR横浜線「小机」駅の北側一帯に広がる小机駅北口地区では、横浜市北部の新たな拠点形成を目指し、土地の高度利用と住環境・都市機能の向上を目的とした土地区画整理事業が計画されています。この地区は、交通利便性に恵まれた立地条件を有しながらも、農地や空き地が広がり、十分に都市機能が整備されていない現状となっています。
土地区画整理事業により、住宅地、商業施設、公園や道路などの公共施設を計画的に整備し、安全で快適な都市空間の創出を図ります。また、地域コミュニティの活性化や防災力の向上も目指しており、持続可能なまちづくりのモデルケースとなることが期待されています。令和7年1月20日には、事務局運営や土地利用計画の調整、関係機関との協議などを担当する業務代行予定者の募集が開始され、遂に計画が始動しました。
小机駅北口地区土地区画整理事業の概要
- 事業名称
小机駅北口地区土地区画整理事業 - 施行区域と面積
横浜市港北区小机町を中心とする小机駅北口周辺地区。
施行予定面積は約18.6ha - 事業目的
交通利便性の高い立地を活かしながら、未利用地や農地が広がる現状を改善し、
住宅、商業施設、公共施設、公園・緑地などを計画的に配置し、安全・快適なまちを創出する。
あわせて地域コミュニティの活性化、防災力の向上、都市機能の強化を図る。 - 都市計画の基本方針
- 駅前ににぎわいを生む商業・業務施設を整備
- 緑と調和する住宅地を形成
- 歩行者・自転車に優しい交通動線の確保
- 災害に強い都市基盤の整備（防災公園、避難路の確保など） - 土地利用計画（ゾーニング案）
駅周辺に商業・業務機能を集中させ、周辺部に住宅地を配置。
広場や公園をネットワーク状に設け、自然との共生を図る設計を検討中。 - 市場環境と将来展望
周辺地域では再開発や施設整備が進み、住宅需要・商業需要が高まっている。
本地区もこれらの動きと連動し、新たな都市拠点として発展が期待される。
地価の上昇や来街者の増加も見込まれる。 - 現況と課題
現在は農地や空き地が広がる未整備地域が多く、駅前でありながら都市機能が不足している。
今後、地域の歴史や自然環境を活かしながら、持続可能な市街地形成を進める必要がある。
小机駅北口地区は、横浜市港北区の北部に位置し、横浜線および東海道新幹線へのアクセスが良好な交通結節点となっています。現状では広大な農地や未利用地が点在し、都市化の波に取り残された印象もありますが、この未開発地のポテンシャルを活かし、計画的かつ段階的な市街地整備を行うことで、自然と都市が調和した新たな街並みを形成していく予定です。未来志向型のまちづくりにより、地域住民の生活の質向上と、訪れる人々にも魅力的な空間の提供を目指しています。
事業区域は、小机駅の北口エリアを中心に広がっており、駅から徒歩圏内の利便性に加え、近隣の幹線道路網との接続も良好です。周囲には成熟した住宅地や商業施設が立地しており、これらとの調和を図りながら新たな都市空間を形成する必要があります。また、交通量の増加や人口動態の変化を見据えたインフラ整備が求められており、安全かつスムーズな交通動線を確保しながら、歩行者や自転車利用者に配慮した街区設計も重要な課題となっています。
小机駅周辺では、近年横浜市全体の成長戦略に呼応する形で、都市型住宅や商業施設の開発計画が進んでいます。また、近隣には大型スポーツ施設や集客拠点が整備され、観光客や来街者の増加も見られるようになっています。これに伴い、地域の不動産市場も活性化しており、住宅用地や商業用地に対する需要が高まり、地価の上昇傾向が続いています。小机駅北口地区においても、今後の都市開発により周辺地域と一体的に発展することが見込まれ、投資先としての注目も高まっています。
本地区のまちづくりでは、「新横浜エリアの回遊性が活性化し、交流が⽣まれ、まちが賑わう」「地域の⽣活利便性や災害安全性が向上し、安⼼して暮らせる」「地域の⽣物多様性を維持し、⾃然との共⽣を感じられるライフスタイルを実現する」の3つの基本方針が掲げられています。駅前広場や幹線道路沿いには商業施設や公共施設を配置し、地域のにぎわい創出を図ります。一方で、緑豊かな住宅エリアを確保し、環境負荷を抑えたサステナブルな街区構成を目指します。さらに、災害時の避難路確保や、防災公園の設置など、地域の安全性向上にも配慮した都市設計が検討されています。これにより、地域住民の安全・安心な暮らしを支えつつ、交流と賑わいを生む都市拠点の形成を目指しています。
現在のゾーニング案では、駅前エリアに多機能型の商業施設や公共施設を集積させ、その周辺には中高層住宅地を、さらに外周部には戸建住宅地や低層住宅地を配置することで、多様なライフスタイルに対応できる都市構成を描いています。また、地域内には広場や公園などのオープンスペースを積極的に配置し、災害時の避難場所や地域住民の交流の場として機能させる計画です。緑地のネットワーク化にも取り組み、都市にいながら自然を身近に感じられる環境づくりを進めています。
現在の小机駅北口地区では、広範囲にわたり農地や空き地が残されており、駅近ながらも開発の手が加わっていない地域が目立っています。この豊かな自然と広い土地資源を活かしながら、段階的に計画的な市街地化を進めることで、交通アクセスの良さと快適な居住環境を兼ね備えた街へと生まれ変わることが期待されています。地元の特色を尊重しつつ、次世代にも魅力的な都市空間を提供するため、地域住民や関係機関が連携しながら取り組みが進められています。
最終更新日：2025年4月30日
