最新の都市開発ニュース
岡山駅前広場へ路面電車を約100m延伸させ、乗り入れを行う「岡山駅前広場への路面電車乗り入れ整備事業」!!
ミキプルーンで有名な古代遺跡のような見た目の「三基商事ビル」など計6棟を解体し、建て替えへ!!「渋谷三丁目地区地区計画」に基づき新たなまちづくりへ!!
名鉄特急、豊田直通への布石!!小さな駅が巨大な高架駅に大変貌!!「名鉄三河線若林駅付近連続立体交差事業」2025年夏整備状況!!
新たに水族園を建設し、外洋大水槽や極地・深海展示も行う「葛西臨海水族館」のリニューアル!!東京湾や4種類のペンギンの展示も!!
小田急線鶴川駅南側一帯約2.6haの新たなまちづくり「鶴川駅南土地区画整理事業」!!駅前広場の新設やバスも通行可能な道路整備も!!
2025年7月1日に名古屋大学内に開業した「Common Nexus(コモネ)」!!“ここが未来かもね”が合言葉の共創空間が名古屋に誕生!!
京王プラザホテル多摩が入っていた「京王多摩センタービル」の解体が2025年8月末に完了予定!!跡地は分譲マンションと商業施設からなる複合施設に!!
小田急線鶴川駅を橋上駅舎化して自由通路を新設する「鶴川駅南北自由通路整備事業・駅舎改良工事」!!2025年6月整備状況!!
福岡市で計画が進む28.5haもの大規模な近未来都市「九州大学箱崎キャンパス跡地地区」の第1回審議委員会を開催!!業務・商業・居住といった都市機能のほか知的・創造的拠点の整備も!!
西武鉄道のジャンクション駅・所沢駅の東側、約27.2haを開発する「所沢市北秋津・上安松土地区画整理事業」!!地域密着型商業施設「SoCoLa所沢」や大規模マンション「プラウドシティ所沢」も!!
西武・プリンスホテルがタイ・バンコク進出へ!!タイ大林が建設を進める地上36階建て大規模複合開発プロジェクト!!
京阪が三条駅周辺で計画している商業・ホテルの複合開発「三条駅周辺プロジェクト」!!鴨川対岸に大規模な和風建築が出現へ!!
ヒューリックが幕張海浜公園にアリーナを開発へ!!エンターテインメントイベントやバスケットボール試合に利用可能な約2万人収容可能の国内最大級アリーナ!!
間もなく竣工する日本一高い木造ハイブリット構造の高層オフィスビル「第一生命京橋キノテラス」!!
横浜市が「山下ふ頭再開発の基本的な方向性」を公表!!未来志向のイノベーション創出や賑わい創出、都市基盤整備へ!!
「名古屋四季劇場」が2026年7月に名古屋市熱田区へ移転・開業!!こけら落とし作品は、劇団四季の代表作『オペラ座の怪人』に決定!!
2025年6月29日(日)に下り線が高架化された「西武鉄道新宿線、国分寺線及び西武園線(東村山駅付近)連続立体交差事業」!!周辺では東口駅前広場再整備や高架下利用など東村山駅周辺まちづくりも!!
小田急江ノ島線の藤沢駅が橋上駅舎化!!同時に南北自由通路拡幅も進められている「藤沢駅南北自由通路拡幅整備事業・藤沢駅改良事業」!!
沼津駅前の旧西武百貨店跡地で店舗や地域貢献施設、広場などからなる「沼津駅周辺のまちづくり推進」が始動!!まちのスキマを埋める賑わいある都市再生へ!!
遂に内閣府が「金沢駅東地域」を都市再生緊急整備地域に新たに指定する政令を閣議決定!!金沢都ホテル跡地のほか、金沢エムザ、日銀跡地、プレーゴの再整備や建て替えも促進へ!!

福岡市で計画が進む28.5haもの大規模な近未来都市「九州大学箱崎キャンパス跡地地区」の第1回審議委員会を開催!!業務・商業・居住といった都市機能のほか知的・創造的拠点の整備も!!

国立大学法人九州大学および独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)は、2025年6月3日、かつて九州大学が位置していた箱崎キャンパス跡地約28.5haの再開発に向けた「事業基本計画書」に係る第1回審議委員会を開催しました。会場は九州大学旧工学部本館内の第一会議室で、関係各機関から選出された審議委員らが出席し、現段階での計画案について審議が行われました。

本計画は、福岡市や民間企業8社とともに、官・学・民の連携によって推進される大規模プロジェクトであり、箱崎地区における新たな都市空間の形成を目指しております。今回の審議委員会では、これまでの検討内容や都市機能の方向性、また各街区ごとの整備計画について具体的な説明が行われました。

→国立大学法人九州大学 箱崎キャンパス跡地利用
→福岡市 九州大学箱崎キャンパス跡地のまちづくり

九州大学箱崎キャンパス跡地地区の概要

1. 審議委員会の設置と目的
九州大学とUR都市機構、民間8社などが連携し、箱崎キャンパス跡地開発のための審議委員会を設置。事業基本計画の検討と意思決定の透明性を確保するための場となっている。

2. 都市機能とゾーニングの方針
「居住」「業務・研究」「教育」「交流・にぎわい」などの複合的な都市機能をゾーンごとに整備。JR新駅との連携やイノベーション拠点の形成を目指す。

3. 主要街区(A-1・A-3・C-2)の整備概要
各街区で住宅、緑地、生活支援施設を組み合わせた計画が進行中。居住環境の質向上と歩行者に優しい都市設計が強調されている。

4. C-1街区と交通結節点の活用
JR新駅と連動する複合施設がC-1街区に整備予定。業務・商業・居住を融合させ、回遊性や歩行空間の整備も重視されている。

5. 環境・緑化への配慮
既存樹木の活用や屋上緑化など、環境に配慮した都市開発が計画されています。四季を感じられるまちづくりと生態系保全が柱となる。

6. 教育・研究機能の充実
ナレッジゾーンにおける教育機関の整備、学校との連携、学生・企業寮の統合により、学びと地域の融合が促進される。

7. 今後の展開と地域連携
今後も地域との対話を重ねながら計画を具体化。歴史を尊重しつつ、新しい都市価値の創造を目指す再開発が進められる。


出典:国立大学法人九州大学

審議委員会は、2024年5月17日に締結された「優先交渉協定書」に基づき、九州大学、UR都市機構、福岡市、及び住友商事、大和ハウス、西部ガスなど計8社の民間事業者が共同で設置したものです。この委員会は、跡地開発の根幹となる「事業基本計画書」の審議・検討を行うもので、各分野の専門家によって構成されています。

今回の第1回委員会では、委員長および副委員長の選任が行われるとともに、計画策定の前提条件や評価軸、審査委員会の講評内容など、重要な資料が共有されました。これにより、今後の開発において透明性と客観性の高い意思決定がなされることが期待されています。

出典:国立大学法人九州大学
出典:国立大学法人九州大学

計画区域は「居住」「業務・研究」「教育」「交流・にぎわい」など多様な都市機能が融合する構成となっており、各ゾーンの性格に応じた開発が検討されています。特に注目されるのは、ナレッジゾーンやイノベーションコアといった新たな知的・創造的拠点の整備です。

加えて、JR新駅と連携したノースゲートゾーンでは、オフィスや商業施設の立地に加え、職住近接を実現する住宅や生活支援施設も計画されています。これにより、通勤や来訪の利便性と地域のにぎわいが共存する都市構造が目指されています。

出典:国立大学法人九州大学

A-1街区では、建物の最高高さを地上16階、高さ55mとしながらも、景観への圧迫感を軽減するため段階的な階層構成がとられています。計画戸数は約350戸で、広場や緑地、歩行者動線を重視した設計となっております。A-3街区では「サウスリビングストリート」を中心に、全天候型の快適な動線や、緑豊かな休憩空間の整備が予定されています。また、最大地上16階、高さ53m、計画戸数約1,000戸の共同住宅も建設されます。

C-2街区においては、最大地上18階、高さ60mの計約650の住宅が供給され、1階部分に生活支援機能(飲食店やカフェなど)を備える構成が検討されています。また、公共交通やモビリティとの連携も視野に入れた空間設計がなされており、歩道空間のにぎわい創出も重要なテーマです。

出典:国立大学法人九州大学
出典:国立大学法人九州大学

C-1街区は、業務・研究・居住の複合機能を担うゾーンとして位置付けられており、JR新駅とのスムーズな動線形成が重視されています。オフィス、賃貸住宅、商業施設の複合建築が検討されており、最大高さは35mと建蔽率や容積率も適切に調整されています。

また、当該街区ではまちの回遊性や歩行者の安全性に配慮した歩行空間が整備される予定で、来訪者や居住者が快適に過ごせる環境づくりが意識されています。JR新駅との一体的なまちづくりにより、地域全体のアクセシビリティが大幅に向上することが期待されます。

出典:国立大学法人九州大学

本計画では、「まちと建物をつなぐ外構緑化」や「既存樹木の活用」など、環境配慮型の都市開発が随所に盛り込まれています。残置可能な樹木は極力活用し、移植の必要がある場合もその歴史性や生態的価値を活かして再利用する方針です。木材チップや再生木材としての活用も検討されています。

さらに、建物の屋上まで緑をつなぐことで、生物多様性の保全や、緑視率の高い景観形成も目指されており、「環境と調和するまちづくり」という理念が反映されています。四季折々の植栽を取り入れることで、まちの賑わいにもつながる計画となっています。

出典:国立大学法人九州大学

ナレッジゾーンでは、複合型教育施設や専門学校の設置が計画されており、箱崎中学校との連携や通学路の安全性確保にも配慮した位置変更がなされています。また、学生寮と企業寮の統合により、世代や属性を超えた交流が生まれる居住空間の創出も期待されています。

このように教育と地域が融合する仕組みを通じて、次世代の人材育成やコミュニティ形成が促進されることになります。九州大学跡地という場所の特性を生かし、知と交流のハブとしての役割が高まっていくと見込まれています。

出典:国立大学法人九州大学
出典:国立大学法人九州大学

審議委員会では、今後も段階的に検討を進め、地域住民や関係者との意見交換を行いながら、より良いまちづくりを目指していく方針が確認されました。今回の第1回委員会で示された方向性をもとに、事業基本計画書のさらなるブラッシュアップが期待されています。

また、跡地が持つ歴史的・文化的価値を尊重しながら、新しい価値の創造を目指すこのプロジェクトは、福岡市東部エリアの将来像を大きく左右する重要な取り組みです。今後の動向にも引き続き注目が集まります。

最終更新日:2025年7月3日

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