田町駅西口駅前地区開発事業

田町駅西口駅前地区開発事業は、東京都港区芝五丁目で建設中の地上23階、地下2階、高さ126mの超高層ビルです。立地は、田町駅西口、南側を田町駅、西側を田町駅西口ロータリー、北側を第一京浜、東側を田町タワーに囲まれた場所に建っていた地上24階、地下3階、高さ100.3mの森永製菓・森永乳業が本社を置く超高層ビル「森永プラザビル」の跡地に位置しています。

開発区域は、田町駅や羽田空港、成田空港へのアクセスが良好で、交通利便性が高い立地にあるほか、周囲には教育機関や文化施設、業務機能が集まり、産官学連携にも適しています。しかし、歩行空間やバリアフリー動線の不十分さ、交通渋滞、駅周辺の駐輪場不足などの課題があり、災害時の混乱を緩和するためのスペース確保も必要です。これを踏まえ、駅前のオープンスペース整備や、バリアフリー対応の歩行者ネットワーク形成、交差点や交通広場の再編、公共駐輪場の整備を進め、交通結節拠点の強化を目指します。また、国際化に対応した業務や商業機能を導入し、産業支援機能を提供することで、土地の効率的かつ健全な利用と都市機能の更新を促進し、国際的ににぎわいのある複合市街地の形成を目指すものとされています。

施設構成は、地下2階に駐車場・機械室および都営地下鉄「三田」駅への直結通路、地下1階に公共的駐輪場と防災備蓄倉庫、地上1階～3階に店舗、1階に交通広場と駅前デッキ広場、2階に駅前デッキ広場、3階にオフィスエントランス、4階にスタートアップ支援施設、5階に非常用発電機・CGS、6階～24階にオフィスとなります。

公共機能の整備計画では、交通広場の拡充や交差点改良、公共的駐輪場の整備などにより交通結節機能を強化し、バスやタクシーの乗換利便性向上と歩行・車両交通の安全性を図ります。また、JR田町駅構内の東西自由通路や駅前デッキ広場の拡幅、地下鉄とのバリアフリー動線整備を通じて、混雑緩和と快適な歩行環境の向上を目指します。さらに、スタートアップ支援施設を整備し、事業化支援・資金調達・人材確保の機能を備えることで、オープンなコミュニティの形成と起業支援を推進します。

子どもが学び・体験できる場として、体験型イベント等も展開し、起業家マインドの育成にも取り組みます。加えて、防災対策面では、駅前の交通結節拠点には防災備蓄倉庫や一時滞在施設を整備し、非常時には情報発信や支援体制を確保するとともに、自立型エネルギーシステムの導入で防災対応力を強化します。環境面では、建物の省エネ化や先進技術の活用、ZEB基準の達成により、エネルギー効率と脱炭素化を推進し、ゼロエミッション東京の実現を目指すなど、持続可能で先進的な都市づくりに取り組みます。

建築主は森永乳業株式会社、三井不動産株式会社、東日本旅客鉄道株式会社です。着工は2025年度、竣工は2028年度、全体竣工は2033年度となっています。

出典・引用元

・内閣府第26回東京都都市再生分科会配布資料都市再生特別地区（田町駅西口駅前地区）都市計画（素案）の概要
・港区田町駅西口駅前地区地区計画の決定（原案）について
・森永乳業株式会社森永プラザビル建替えに関するお知らせ

過去の建設状況

→過去の建設状況

概要

名称	田町駅西口駅前地区開発事業
計画名	田町駅西口駅前地区開発事業
所在地	東京都港区芝5丁目412番6他
用途	事務所、物販店舗、飲食店、駐車場等
階数	地上24階、地下2階
高さ	122m (最高126m)
構造	鉄骨造、一部鉄骨鉄筋コンクリート造及び鉄筋コンクリート造
基礎工法	直接基礎+現場造成杭、既成杭
敷地面積	6,615.40㎡
建築面積	5,600.00㎡
延床面積	98,600.00㎡
着工	2025年10月1日
竣工	2029年3月31日
建築主	三井不動産株式会社、森永乳業株式会社、東日本旅客鉄道株式会社
設計	鹿島建設株式会社
施工	鹿島建設株式会社
最寄駅	JR山手線、京浜東北線「田町」駅、都営地下鉄三田線「三田」駅
備考	▼施設構成地下2階：駐車場、機械室等、都営地下鉄「三田」駅直結通路地下1階：公共的駐輪場、防災備蓄倉庫地上1階～3階：店舗 1階：交通広場、駅前デッキ広場 2階：駅前デッキ広場 3階：オフィスエントランス 4階：スタートアップ支援施設 5階：非常用発電機・CGS 6階～24階：オフィス