八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業/SEN/KA TOKYO by The Crest Collection (センカ東京 by クレストコレクション)

八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業は、東京都中央区八重洲一丁目で建設中の地上44階、地下3階、高さ218.00mの超高層ビルです。

再開発区域は、南側を永代通り、西側を外堀通り、北側を日本橋川に囲まれた一帯に建っていた1977年1月竣工、地上21階、高さ106.56mの超高層ビル「新呉服橋ビル」や1954年10月竣工、地上8階の「TGビルディング」などの跡地に位置しています。再開発事業による土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を図り、日本橋川沿いの水辺再生と歩行者ネットワークの整備や国際競争力の強化に資する金融拠点の形成、環境負荷低減と防災対応力強化がなされます。

施設構成は、「南街区」の地下3階~地下2階に駐車場、機械室等、地下1階に地下通路、地下1階~地上2階に店舗、高度金融人材サポート施設、寺院、事務所、3階に事務所ロビー、4階に事務所、5階に機械室、6階~9階に宿泊施設、10階~44階に事務所、「北街区」の地上1階~2階に店舗となります。また、「呉服橋交差点」の地下延長約130mの区間に地下歩行者通路を整備し、東京メトロ「日本橋」駅~「茅場町」駅の地下通路を大手町・丸の内側と接続させるほか、内閣府国家戦略特区資料には地下に地域冷暖房施設やコージェネレーションシステムの設置、日本橋川に面した北街区に交流広場や店舗などからなる日本橋川沿いの水辺空間の整備が掲げられています。

日本橋川沿岸の歩行者ネットワーク整備を進めることで、日本橋駅と東京駅をつなぐ地下通路を一部整備し、広域地下歩行者ネットワークを実現します。日本橋駅・大手町駅・東京駅・京橋駅を結び、地域間のアクセス向上を図ります。また、日本橋川沿いには立体広場やゲート広場を整備し、地上・歩行者デッキを多層的に接続することで、にぎわいや交流の場を作ります。 さらに、周辺地下街道を再整備し、地域全体の環境向上を目指すほか、首都高日本橋区間の地下化事業にも協力するものとされています。京橋駅との接続は、八重洲二丁目中地区第一種市街地再開発事業完了時になされます。

日本橋エリアにおいて、国際競争力を強化する金融拠点の形成を目指します。大手町と兜町をつなぐ永代通りの中心という立地を踏まえ、高度金融人材の活動を支援する商談やビジネス交流、アフターコンベンションなど多彩なビジネスシーンで快適に利用可能なものになります。また、周辺地区で予定されている都市型複合MICE拠点と連携し、日本橋川地域沿岸の国際金融整備及びMICE機能の強化に貢献します。フィンテック・コミュニティ形成機関であるエレバンディジャパン(GFTN)との連携協定を通じ、高度金融人材の蓄積を目指して具体的な取り組みを推進します。

日本橋エリアに、日本初となるアスコットの最上位ラグジュアリーブランド「The Crest Collection」を誘致し、「SEN/KA TOKYO by The Crest Collection (センカ東京 by クレストコレクション)」として2029年度下半期に開業します。レジデンスは、1泊から長期滞在まで対応可能な設備を備え、全92室の客室や日本橋川を望むラウンジを提供する特別な滞在体験を提供します。施設のコンセプトは、計画地がかつて江戸時代の「御用呉服店」で栄えたという歴史に基づき、「SEN=染、繊、選+KA=家」とし、地域文化や伝統を体験できる唯一無二のホテルを目指すものとされています。江戸の文化と伝統を現代のホスピタリティと融合させ、訪れるゲストに特別な時間を提供します。

日本橋エリアでは、防災対応力の強化と環境負荷の軽減を目指した取り組みを進めています。 施設発電時の排熱を活用するコージェネレーションシステム(CGS)や地域冷暖房のネットワーク化により、環境負荷の軽減を共に、業務継続機能を強化します。また、災害時の帰宅困難者を受け入れるスペースや防災備蓄倉庫を設置し、安全性を高めます。 更に「LEED認証」の取得を目指し、持続可能な開発を進めるものとされています。

建築主は八重洲一丁目北地区市街地再開発組合、特定業務代行者および参加組合員は東京建物株式会社、東京ガス不動産株式会社、大成建設株式会社、明治安田生命保険相互会社、設計は基本設計が株式会社日本設計、実施設計が大成建設株式会社、施工は大成建設株式会社です。既存建築物の解体、除去は2023年5月8日、着工は南街区が2024年10月1日、北街区が2031年度、竣工は南街区が2028年9月30日、北街区が2032年2月となっています。

出典・引用元

内閣府 国家戦略特区 資料1 都市再生特別地区(八重洲一丁目北地区)都市計画の概要
東京都 八重洲一丁目北地区市街地再開発組合の設立を認可します
東京建物株式会社 東京駅日本橋口至近の日本橋川沿いエリアに大規模複合施設を整備「八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業」市街地再開発組合設立認可のお知らせ
東京建物株式会社 東京駅至近の日本橋川沿いエリアに大規模複合施設を整備「八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業」権利変換認可のお知らせ
東京建物株式会社 「八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業」新築着工 東京駅直結、首都高地下化により生まれ変わる日本橋川沿岸に水辺空間が誕生
The Ascott Limited ⽇本初発表、アスコット最上位ブランド、 The Crest Collection(クレストコレクション)東京駅⼋重洲エリアに 2029年度下半期開業予定

過去の建設状況

→過去の建設状況


出典:東京建物株式会社

概要

名称 八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業
計画名 八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業
所在地 東京都中央区八重洲一丁目1番
用途 南街区:事務所、店舗、宿泊施設、駐車場
北街区:店舗
階数 南街区:地上44階、地下3階、塔屋2階
北街区:地上2階、地下1階
高さ 南街区:218.00m
北街区:約12m
構造 南街区:鉄骨造、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造
北街区:鉄骨造
基礎工法 南街区:場所打ちコンクリート杭、直接基礎
北街区:ー
敷地面積 約9,260㎡
南街区:7,557.67㎡
北街区:約1,702㎡ ※中央区資料
建築面積 約7,350㎡
南街区:6,550.00㎡
北街区:約883㎡ ※中央区資料
延床面積 約186,544㎡ ※中央区資料
約181,500㎡ ※東京都資料
南街区:185,600.00㎡
北街区:約1,101㎡ ※中央区資料
着工 南街区:2024年10月1日
北街区:2031年度
解体着手:2023年5月8日
竣工 南街区:2028年9月30日
北街区:2032年2月
建築主 八重洲一丁目北地区市街地再開発組合
特定業務代行者および参加組合員:東京建物株式会社、東京ガス不動産株式会社、大成建設株式会社、明治安田生命保険相互会社
設計 基本設計:株式会社日本設計
実施設計:大成建設株式会社
低層部外装デザイン監修:Laguarda.Low Architects LLC
ランドスケープデザイン監修:株式会社office ma
施工 大成建設株式会社
最寄駅 東京メトロ銀座線、東西線、都営地下鉄浅草線「日本橋」駅、JR、東京メトロ「東京」駅
備考 ▼施設構成 ※東京都資料の断面図より読み取り
▽南街区
地下3階~地下2階:駐車場、機械室等
地下1階:地下通路
地下1階~地上2階:店舗
2階:高度金融人材サポート施設、寺院、事務所
3階:事務所ロビー
4階:事務所
5階:機械室
6階~9階:宿泊施設
10階~44階:事務所

▽北街区
地上1階~2階:店舗
 
 
 

位置図

標識

▼解体工事のお知らせ

区域図

出典:内閣府

配置図

出典:東京都

断面図

出典:東京都

イメージパース

出典:東京建物株式会社

▼当初計画

出典:内閣府

施設構成・イメージ

出典:東京建物株式会社

「日本橋川沿いの低層部夜景(首都高地下化後)」の完成予想パースです。

 

 

出典:東京建物株式会社

「日本橋川沿いの低層部昼景(首都高地下化後)」の完成予想パースです。

 

 

出典:東京建物株式会社

「西側広場」の完成予想パースです。

 

 

出典:東京建物株式会社

「区道272号線」の完成予想パースです。

 

 

出典:東京建物株式会社

SEN/KA TOKYO by The Crest Collection「1階エントランス」の完成予想パースです。

 

 

出典:東京建物株式会社

SEN/KA TOKYO by The Crest Collection「6階ラウンジ」の完成予想パースです。

 

 

出典:東京建物株式会社

SEN/KA TOKYO by The Crest Collection「客室」の完成予想パースです。

 

 

出典:内閣府

「地上・地下・デッキレベルの歩行者ネットワークと縦動線の整備」のイメージです。

 

  

出典:内閣府

「地下1階」のイメージです。

 

  

出典:内閣府

「呉服橋交差点直下の地下通路整備」のイメージです。

 

 

出典:内閣府

「首都高地下化の実現に向けた協力」の断面イメージです。北街区では首都高地下化ルートを考慮した構造形式、荷重条件とするため、建物を低層化し、南街区では地下に首都高速道路の整備及び管理に必要な空間を創出するものとされています。

 

 

出典:内閣府

「首都高地下化の実現に向けた協力」の平面イメージです。

 

 

出典:東京建物株式会社

八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業の低層部分の完成予想パースです。

 

 

出典:Laguarda.Low Architects

河川区域内の護岸上部も活用し、日本橋川交流拠点の象徴となる重層的な広場空間を整備するほか、 日本橋川沿い5地区が連携して整備する日本橋川沿いの水辺空間の入口となるゲート広場も設置されます。

 

 

出典:Laguarda.Low Architects

低層部分はニューヨークに拠点を構える著名な建築デザイン事務所「Laguarda.Low Architects(ラグアルダ・ロウ アーキテ クツ社)」によるデザインとなります。

 

 

出典:Laguarda.Low Architects

八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業の低層部分の鳥瞰完成予想パースです。

 

 

2024年7月・6月既存建築物解体状況

八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業 南街区

南西側から見た既存建築物の解体が進む八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業の様子です。

 

 

北西側から見た既存建築物の解体が進む八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業の様子です。

 

 

北東側から見た既存建築物の解体が進む八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業の様子です。

 

 

南東側から見た既存建築物の解体が進む八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業の様子です。

 

 

日本橋駅側の地下通路と接続するほか、将来的には呉服橋交差点直下にも通路が整備され、大手町側の地下通路とも接続される見込みとなっています。

 

 

北西側から見た既存建築物の解体が進む八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業と日本橋から八重洲にかけての様子です。再開発ラッシュとなっており、この界隈は至る所でタワークレーンや鉄骨が立ち上がっています。

 

 

解体が進む八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業と日本橋の超高層ビル群の様子です。

 

 

2023年9月現地状況

八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業 北街区

北街区には、地上2階、地下1階、高さ約12mの店舗が入る低層棟が建設されます。竣工は2031年度ということもあり、撮影時は既存建築物が残っている状態でした。

最終更新日:2024年12月22日

タイトルとURLをコピーしました