国際ビル・帝劇ビル共同建替計画(丸の内仲通り南周辺地区 A街区)は、東京都千代田区丸の内三丁目に建設される高さ145mの超高層ビルです。立地は、西側を日比谷通り、北側を丸の内4th St.、東側を丸の内仲通り、南側を丸の内 5th St.に囲まれた場所に位置しています。
既存建築物の「帝劇ビル」は、街区南西側に位置しており、東宝株式会社・公益財団法人出光美術館による所有、帝国劇場が入った地上9階、地下6階、延床面積39,419.80㎡、1966年9月竣工のビルとなっています。また、「国際ビル」は、街区の北西側から北東側、南東側に至るL字形状で建っており、三菱地所株式会社・一般社団法人日本倶楽部による所有の地上9階、地下6階、延床面積76,918.25㎡、1966年9月竣工のビルとなっています。
建て替え後に新築されるビルにも帝国劇場や出光美術館が入るほか、低層部には屋上テラスが整備され、西側テラスからは皇居外苑を望みつつ屋内空間と合わせて様々なイベントが開催可能な施設となります。更に、帝国劇場ではバックステージツアーの導入により観光資源化を図り、出光美術館では多様な文化プログラムや子ども向け教育に活用できる機能が強化されます。また、建物内に帰宅困難者用の受け入れ空間を設置し、周辺の歩道拡幅や緑地整備を進め、公共的屋内空間を整備するものとされています。
周辺のJR「有楽町」駅西側一帯エリアの「丸の内仲通り南周辺地区」は、都市再生特別地区に指定し、規定の用途・容積率制限を適用除外にして新たなまちづくりを進める計画となっています。また、D街区からJR「有楽町」駅直下を東西に貫き、有楽町イトシア・有楽町マリオン方面まで幅員6~12m、延長約120mの地下通路が新設・整備されます。
「丸の内仲通り南周辺地区」の各街区と既存ビルは以下の通りです。
・A街区:帝劇ビル・国際ビル
・B街区:新東京ビル
・C街区:新国際ビル・新日石ビル
・D街区:有楽町ビル・新有楽町ビル
建築主は三菱地所株式会社、東宝株式会社、公益財団法人出光美術館です。帝国劇場は2025年2月に休館し、2025年6月に都市計画の決定・告示が行われた後、既存建築物解体が完了次第、新築工事に着手されます。
出典・引用元
・三菱地所株式会社/東宝株式会社/公益財団法人出光美術館 「国際ビル」・「帝劇ビル」共同建替計画着手
・日刊建設工業新聞 丸の内仲通り南周辺地区(東京都千代田区)/25年6月都計決定、帝劇は145mに
概要
名称 |
国際ビル・帝劇ビル共同建替計画(丸の内仲通り南周辺地区 A街区) |
計画名 |
国際ビル・帝劇ビル共同建替計画(丸の内仲通り南周辺地区 A街区) |
所在地 |
東京都千代田区丸の内三丁目1番1号 |
用途 |
劇場 ほか |
階数 |
ー |
高さ |
145m |
構造 |
ー |
基礎工法 |
ー |
敷地面積 |
ー |
建築面積 |
ー |
延床面積 |
ー |
着工 |
ー |
竣工 |
ー |
建築主 |
三菱地所株式会社、東宝株式会社、公益財団法人出光美術館 |
設計 |
ー |
施工 |
ー |
最寄駅 |
JR、東京メトロ「有楽町」駅、東京メトロ、都営地下鉄「日比谷」駅、JR、東京メトロ「東京」駅 |
備考 |
ー |
位置図
区域図
▼丸の内仲通り南周辺地区 街区図
施設構成・イメージ
「地上・地下の空間構成」のイメージです。公表されているこちらのイメージからは、国際ビル・帝劇ビル共同建替計画は、周辺のビル同様に、高さ100尺の軒線ラインが強調された低層基壇部とセットバックした超高層部分から構成される形状になるものと読み取れます。
有楽町エリアの「地下歩行者」ネットワークのイメージです。
現地状況
南西側から見た国際ビル・帝劇ビル共同建替計画(丸の内仲通り南周辺地区 A街区)の建設地の様子です。
国際ビルと帝劇ビルを拡大した様子です。
南西側から見た国際ビル・帝劇ビル共同建替計画の建設地の様子です。
南西側から見た国際ビルと帝劇ビルを拡大した様子です。
南西側から見た国際ビル・帝劇ビル共同建替計画の建設地の様子です。
既存の帝劇ビルには、建物角部に「帝国劇場」のロゴが取り付けられています。
周辺の建物も含め、軒の高さは100尺で揃えられており、美しい景観が形成されています。
北西側から見た国際ビル・帝劇ビル共同建替計画の建設地の様子です。
南東側から見た国際ビル・帝劇ビル共同建替計画の建設地の様子です。
北東側から見た国際ビル・帝劇ビル共同建替計画の建設地の様子です。
国際ビルヂングの銘板です。
帝国劇場の屋内玄関の様子です。昭和の劇場感漂う入口となっています。
帝国劇場のエントランスです。
国際ビルと帝劇ビルは、外から見ると境目がわかりませんが、屋内から見ると、このように境目があることがはっきり確認できます。詳しくは→丸の内LOVEWalker 都市開発マニアが探索!「丸の内ダンジョン」第6回無くなる前に見に行こう! 地下に隠された昭和大開発時代の遺産
国際ビルと帝劇ビルの境目を地下駐車場で見た様子です。防火シャッターがあり、別々の防火区画となっていることがわかります。
国際ビル・帝劇ビルの階段の様子です。昭和の古めかしい雰囲気が漂います。
帝劇ビルの地下及び低層階のフロア構成・案内です。
有楽町駅東西地下通路整備
「丸の内仲通り南周辺地区としてA街区~D街区のビルの建て替えのみならず、隣接するJR「有楽町」駅の直下にD街区(有楽町ビル・新有楽町ビル)と有楽町イトシア西側の地下通路とを結ぶ延長約120mの地下通路も新設されます。地下通路は写真右奥に接続される予定です。
現在の有楽町駅東側、有楽町イトシアや有楽町マリオン周辺の地下通路網の配置図です。
出口Bと記載された辺りに新設される有楽町駅東西地下通路が接続されます。
丸の内エリア全体の地下通路図に有楽町駅東西地下通路を加筆した地図です。「丸の内ダンジョン」と呼ばれる大手町から丸の内、有楽町、八重洲や銀座まで至る地下通路網が更に拡大し、複雑化します。
有楽町付近を拡大し、「東西地下通路」を黄緑色で加筆した地下通路図です。
有楽町駅東口の地下の様子です。
Google Earth
最終更新日:2024年11月27日