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本八幡駅北口駅前地区第一種市街地再開発事業

本八幡駅北口駅前地区第一種市街地再開発事業は、千葉県市川市八幡2丁目に建設される地上44階、地下2階、高さ160mの「南棟」、地上21階、地下2階の「北棟」から構成される総戸数約870戸の超高層ツインタワーマンションです。立地は、JR「本八幡」駅と京成「京成八幡」駅の間、南側をJR総武線、西側を県道202号、北側を国道14号に囲まれた一帯に位置しています。区域内には、パティオ本八幡が入る「本八幡駅前共同ビル」や「スズキビル」、「サイゼリヤ1号店教育記念館」などが立地しており、東西に八幡一番街商店会が貫いています。

施設構成は、南棟の地下に駐車場など、地上1階~3階に商業・業務施設、5階~44階に共同住宅、北棟の地下に駐車場、地上1~2階に商業・業務施設、3階に公益施設、集会施設、5階~21階に共同住宅となります。地下や歩行者デッキで北棟と南棟を接続し、JR「本八幡」駅へ歩行者デッキを接続するためJR東日本と協議が進められているとのことです。また、南棟西側には約200㎡の広場、北棟西側には約200㎡の広場状公開空地が設置されるほか、再開発区域中央を東西に結ぶ旧市道6003号は拡幅が予定されています。

建築主は本八幡駅北口駅前地区再開発組合、事業協力者は三井不動産レジデンシャル株式会社、東京建物株式会社、野村不動産株式会社、大成建設株式会社、コンサルタント業務は株式会社都市設計連合です。着工は2027年度、竣工は2030年度となっています。

出典・引用元

市川市 本八幡駅北口駅前地区第一種市街地再開発事業について
市川市 市川市景観審議会 令和5年7月28日 議案1


出典:市川市

概要

名称 本八幡駅北口駅前地区第一種市街地再開発事業
計画名 本八幡駅北口駅前地区第一種市街地再開発事業
所在地 千葉県市川市八幡2丁目15番、14番、6番
用途 南棟:共同住宅、商業施設、業務施設、駐車場
北棟:共同住宅、商業施設、業務施設、公益施設、集会施設、駐車場
階数 南棟:地上44階、地下2階
北棟:地上21階、地下2階
高さ 南棟:160m
北棟:ー
構造 南棟:鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造
北棟:鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造
基礎工法
総戸数 約870戸
敷地面積 約9,910㎡
建築面積 約6,590㎡
延床面積 約114,900㎡
着工 2027年度
竣工 2030年度
建築主 本八幡駅北口駅前地区再開発組合
事業協力者:三井不動産レジデンシャル株式会社、東京建物株式会社、野村不動産株式会社、大成建設株式会社
設計 コンサルタント業務:株式会社都市設計連合
施工
最寄駅 JR総武線(各駅停車)、都営新宿線「本八幡」駅、京成本線「京成八幡」駅
備考 ▼施設構成
🔻南棟
地下:駐車場
地上1階~3階:商業・業務施設
5階~44階:共同住宅

🔻北棟
地下:駐車場
地上1階~2階:商業・業務施設
3階:公益施設、集会施設
5階~21階:共同住宅

 
 
 

位置図

区域図

出典:市川市

配置図

出典:市川市

断面図

出典:市川市

イメージパース

施設構成・イメージ

出典∶市川市

千葉県市川市八幡二丁目で進められている「本八幡駅北口駅前地区第一種市街地再開発事業」は、JR総武線本八幡駅の北口正面に広がる約1.1ヘクタールの区域を対象とした再開発計画です。駅前という市の玄関口にふさわしい景観と機能を備え、老朽化した市街地の再整備や商業機能の再編、居住環境の向上を目的としています。

事業では、北棟地上21階建て、南棟地上44階建ての2棟構成とし、低層部には商業施設や業務施設、公益施設を配置し、上層階には約870戸の住宅を整備します。駅前広場や歩行者デッキ、緑のプロムナードを一体的に整備することで、回遊性の高い歩行者空間を形成し、駅から葛飾八幡宮へと続く新しい景観軸を生み出す計画です。

 

出典∶市川市

本事業の基本的な目標は、「にぎわいと安心が共存する駅前空間の形成」です。これまで本八幡駅北口周辺は、市川市の主要玄関口でありながら、建物の老朽化や狭い歩道、複雑な交通環境といった課題を抱えてきました。再開発では、こうした問題の解消を図りながら、商業機能を幹線道路沿いおよび建物の低層部に集約することで、歩行者が自然と集まる活気ある街並みを生み出します。

さらに、従来の八幡一番街が持っていた人情味や商店街のにぎわいを継承するため、「にぎわい通路」と呼ばれる歩行者空間が整備されます。通路は店舗と一体的にデザインされ、日常的な買い物や待ち合わせ、季節行事など、地域に根差した交流の場として活用される予定です。また、不特定多数が利用する公益施設や集会施設は、低層階と動線を分離した3階部分に配置し、安全で快適な利用環境が確保されます。駅前交差点付近には滞留空間が設けられ、南側には「駅前の顔」となる広場が誕生し、周辺全体の回遊性が高まる構成です。

 

出典∶市川市

計画地は本八幡駅北口の正面に位置するものの、現在は低層建物や駐車場、駐輪場などが点在しており、駅前立地にふさわしい土地利用が十分に行われていません。周辺の幹線道路である国道14号(都市計画道路3・4・21号)は歩道が狭く、歩行者の安全性に課題があり、また慢性的な渋滞が発生しています。一方、都市計画道路3・4・15号は歩道の幅員こそ確保されているものの、駐停車が多く交通の流れを妨げているのが現状です。

加えて、市道6002号・6003号・6004号といった周辺道路は幅員が狭く、緊急車両の通行に支障をきたす場合もあります。歩行者、自転車、自動車の動線が複雑に交錯し、安全性や利便性の両面で課題が指摘されてきました。こうした現況を踏まえ、再開発事業では交通動線の整理と歩行者中心の空間設計を重視し、快適で安全な駅前空間の再構築を進めていきます。

 

出典∶市川市
出典∶市川市

整備の基本方針では、駅前広場を中心ににぎわいと防災性を両立させた空間づくりを目指しています。駅前交差点には歩行者が安心して滞留できるスペースを設け、南北を貫く緑のプロムナードを整備することで、潤いと景観性を兼ね備えた都市空間を形成します。また、葛飾八幡宮へと続く参道の延長線上にあたる位置関係を生かし、参道の風情を感じられるテラス空間や景観軸を確立します。

さらに、建物の断面構成を段状にすることで、高層建築による圧迫感を抑え、人の目線に近いスケール感を意識したデザインとしています。旧八幡一番街の雰囲気を継承する「にぎわい通路」も整備され、歩行者が行き交い、立ち寄りたくなるような温かみのある街並みが形成されます。そして、駅と広場を結ぶ歩行者デッキを整備し、バリアフリーで連続した動線を実現します。これにより、駅前全体が面的に一体化し、昼夜を問わず多くの人が快適に行き交う拠点となることが期待されています。

 

出典∶市川市

再開発地区の敷地面積は約9,910平方メートルで、延床面積は約11万4,900平方メートルに及びます。容積率はおよそ800%で、住宅、商業、業務、公益施設が複合的に配置される計画です。建物は北棟が地上21階建て、南棟が地上44階建てで構成され、最高高さは約160メートルに達します。住宅は約870戸を計画し、平均専有面積は約67平方メートルと、ファミリー層から単身者まで幅広いライフスタイルに対応します。

また、駐車場はおよそ340台分を確保し、そのうち265台が居住者用、75台が施設利用者用とされています。駐輪場も約1,200台を収容できる計画で、駅近接地としての利便性を高めます。建物の構造は鉄筋コンクリート造を主体とし、一部に鉄骨造を採用。防災面にも配慮し、非常用電源や耐震構造を備えた安心・安全な都市住宅として設計されています。低層階には店舗や事務所、公益施設を配置し、北棟3階には集会機能などを備え、地域住民の多目的利用にも対応します。

 

出典∶市川市

景観づくりの面では、「駅前の象徴性」「参道との連続性」「緑の潤い」を三本柱としてデザインが進められています。駅前広場やプロムナードには、ベンチや植栽をはじめとするストリートファニチャーが設けられ、来街者が自然と立ち止まり、滞在したくなる空間を目指しています。

建物デザインは、周辺の高層棟との調和を意識しながらも、本八幡の新しいランドマークとしての存在感を演出するよう計画されています。スカイラインには段階的な変化をつけ、圧迫感を和らげる工夫がなされています。また、夜間にはライトアップによる演出も予定されており、昼夜で異なる表情を見せる魅力的な都市景観の形成が期待されています。葛飾八幡宮へと向かう視線の抜けを意識した建物配置も特徴で、地域の歴史的文脈を尊重しながら、現代的なデザインで未来へとつなぐ姿勢がうかがえます。

 

現地状況

「本八幡」駅北口から見た本八幡駅北口駅前地区第一種市街地再開発事業の建設地の様子です。

 

 

本八幡駅周辺では再開発事業が相次ぎ、超高層タワーマンションが建ち並んでいます。写真左側が「ガレリア・サーラ」、右側が「グランドターミナルタワー本八幡」です。

 

 

南棟

南西側から見た本八幡駅北口駅前地区第一種市街地再開発事業 南棟の建設地の様子です。南棟は、地上44階、地下2階、高さ160mとなり、共同住宅、商業施設、業務施設、駐車場から構成されます。

 

 

西側から見た本八幡駅北口駅前地区第一種市街地再開発事業 南棟の建設地の様子です。

 

 

北西側から見た本八幡駅北口駅前地区第一種市街地再開発事業 南棟の建設地の様子です。

 

 

南西側から見た本八幡駅北口駅前地区第一種市街地再開発事業 南棟の建設地の様子です。

 

 

南西側から見た本八幡駅北口駅前地区第一種市街地再開発事業 南棟と北棟建設地の間を貫く「八幡一番街商店会」の様子です。

 

 

南東側から見た本八幡駅北口駅前地区第一種市街地再開発事業 南棟の建設地の様子です。

 

 

北棟

北西側から見た本八幡駅北口駅前地区第一種市街地再開発事業 北棟の建設地の様子です。

 

 

南西側から見た本八幡駅北口駅前地区第一種市街地再開発事業 北棟の建設地の様子です。

 

 

南東側から見た本八幡駅北口駅前地区第一種市街地再開発事業 北棟の建設地の様子です。目の前の建物は「サイゼリヤ1号店」です。

 

 

区域内には、サイゼリヤ1号店があります。サイゼリヤ1号店は、再開発事業によって、取り壊しされます。

 

 

北東側から見た本八幡駅北口駅前地区第一種市街地再開発事業 北棟の建設地の様子です。

 

 

本八幡駅北口駅前地区第一種市街地再開発事業の建設地と周辺の様子です。

 

 

Google Earth

最終更新日:2025年10月30日

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