(仮称)札幌駅南口北4西3地区第一種市街地再開発事業は、北海道札幌市中央区北4条西3丁目で建設中の地上33階、地下5階、高さ158.370mの「南棟」、地上9階、地下7階、高さ56.970mの「北棟」から構成される超高層ビルです。
立地は、JR[札幌」駅南側一帯、2009年9月30日閉店の「西武百貨店札幌店(札幌西武)」跡地や「札幌駅前合同ビル」、「交洋駅前ビル」、「成友ビル」、「aune札幌駅前ビル」、「北海道建設会館」などの跡地に位置しています。再開発区域は「特定都市再生緊急整備地域」に指定されており、「第2次都心まちづくり計画」における「札幌駅交流拠点」の一部を成す重要なエリアです。JR札幌駅南口の正面に位置し、札幌の玄関口としての役割が期待されていますが、西武百貨店札幌店の閉館後、低・未利用地が広がり、老朽化した建物も多く見られます。そのため、高度利用や都市機能の更新、防災性の向上が課題となっています。
本事業では、地下鉄や各種交通機能の利便性を向上させるとともに、札幌都心への人の流れを促進し、駅前のにぎわいを創出することを目指します。また、魅力的な都市景観の形成や防災性の向上に配慮した都市機能の集積を進め、札幌の国際競争力を高める拠点を整備していきます。
施設構成は、「北棟」の地下7階~地下3階に駐車場、地下2階に地下通路、地下1階に駐輪場、地下3階~地上8階に店舗、9階に機械室、PH階に階段室、「南棟」の地下5階~地下4階に機械室、地下4階~地下2階に駐車場、地下2階~地上4階に店舗、2階にオフィスロビー、宿泊滞在、5階に機械室、6階~31階に事務所、7階に宿泊滞在、32階に機械室、PH1階~PH2階に機械室となっています。
地下鉄南北線さっぽろ駅の機能拡張と地下ネットワークの整備を行い、札幌駅周辺の都市基盤を強化します。駅の改良事業に合わせ、ホームやコンコースを札幌駅前通と立体的に接続する広場を整備し、利便性と魅力の向上を図ります。また、東西方向の移動を円滑にするため、バリアフリーに配慮した地下空間を整備し、駅の段差移動をスムーズにする動線を確保します。
さらに、地上・地下の歩行環境を改善し、札幌駅周辺や札幌駅前通との一体感を持たせた景観形成を行います。加えて、札幌都心のビジネス競争力を高めるため、高機能オフィスやオフィスサポート機能を整備し、来街者を誘引する商業施設やポストコロナ時代に対応した宿泊機能を導入することで、交流とにぎわいの創出を目指します。また、省エネや強靭化に向けたエネルギーの有効利用を推進するとともに、冬期にも対応できる帰宅困難者受け入れ施設や情報発信機能を整備し、札幌駅交流拠点の強化を図ります。
建築計画では、南北2棟を配置し、駅前広場への圧迫感を軽減するために北棟を低層、南棟を高層とします。また、札幌駅南口駅前広場との一体感を持たせるため、街区全体で軒線の連続性を意識したデザインを採用します。さらに、地下鉄南北線さっぽろ駅とアピア(イーストアベニュー)をつなぐバリアフリー対応の地下通路を整備し、歩行者ネットワークの利便性を向上させます。機能配置としては、南棟の高層部にオフィス機能を設け、基壇部にはオフィスワーカーが利用できる交流空間や宿泊施設を配置します。北棟および南棟の低層部には商業施設を配置し、札幌駅前通との連続したにぎわいを形成するとともに、地下の北5条地下通路沿いにも商業機能を設けることで、東西方向の歩行者ネットワークを強化します。
建築主は札幌駅南口北4西3地区市街地再開発組合、参加組合員は株式会社ヨドバシホールディングス(代表者)、平和不動産株式会社、中央日本土地建物株式会社、ダイビル株式会社、設計は鹿島建設株式会社、施工は鹿島・五洋・東急・伊藤・岩田地崎・田中・中山特定業務代行共同企業体です。既存建築物の解体着手は2024年度、着工は2025年3月3日、竣工は2028年7月となっています。
出典・引用元
・札幌市 北4西3地区
・札幌市 環境アセスメント (仮称)札幌駅南口北4西3地区第一種市街地再開発事業
・札幌市 北4西3地区について
・ダイビル株式会社 札幌駅南口「北 4 西 3 地区第一種市街地再開発事業」への参画のお知らせ
・平和不動産株式会社 JR 札幌駅前に位置する「北4⻄3地区第⼀種市街地再開発事業」市街地再開発組合設⽴のお知らせ
・平和不動産株式会社 『北4⻄3地区第⼀種市街地再開発事業』都市計画決定のお知らせ
・日本経済新聞 札幌のヨドバシ再開発ビル着工 28年夏完成目指す
過去の建設状況
→過去の建設状況
出典:札幌市
概要
名称 |
(仮称)札幌駅南口北4西3地区第一種市街地再開発事業 |
計画名 |
(仮称)札幌駅南口北4西3地区第一種市街地再開発事業 |
所在地 |
北海道札幌市中央区北4条西3丁目1番、1番1~8、16、17、21、33、37~39、43~55、62、63 |
用途 |
北棟:事務所、店舗、駐車場等 南棟:事務所、店舗、宿泊施設、集会場、駐車場等 |
階数 |
地上33階、地下7階 北棟:地上9階、地下7階、塔屋1階 南棟:地上33階、地下5階 |
高さ |
北棟:56.970m (建物高さ:56.170m、軒高46.470m) 南棟:158.370m (軒高:157.870m)
ニュースリリース:約165m |
構造 |
北棟:鉄骨造、一部鉄骨鉄筋コンクリート造 南棟:鉄骨造、一部鉄骨鉄筋コンクリート造 |
基礎工法 |
ー |
客室数 |
ー |
敷地面積 |
約10,660㎡ 北棟:約5,330㎡ 南棟:約5,330㎡ |
建築面積 |
約9,570㎡ 北棟:約4,810㎡ 南棟:約4,760㎡ |
延床面積 |
約203,750㎡ 北棟:約75,410㎡ 南棟:約128,340㎡ |
着工 |
2025年3月3日 *起工式 解体着手:2024年度 |
竣工 |
2028年7月 |
建築主 |
札幌駅南口北4西3地区市街地再開発組合 参加組合員:株式会社ヨドバシホールディングス(代表者)、平和不動産株式会社、中央日本土地建物株式会社、ダイビル株式会社 |
設計 |
鹿島建設株式会社 |
施工 |
鹿島・五洋・東急・伊藤・岩田地崎・田中・中山特定業務代行共同企業体 |
最寄駅 |
JR「札幌」駅、札幌市営地下鉄「さっぽろ」駅 |
備考 |
▼施設構成 🔻北棟 地下7階~地下3階:駐車場 地下2階:地下通路 地下1階:駐輪場 地下3階~地上8階:店舗 9階:機械室 PH階:階段室
🔻南棟 地下5階~地下4階:機械室 地下4階~地下2階:駐車場 地下2階~地上4階:店舗 2階:オフィスロビー、宿泊滞在 5階:機械室 6階~31階:事務所 7階:宿泊滞在 32階~33階:機械室 PH:機械室
▼当初計画(2020年4月時点) A案:高さ約240m、延床面積約230,000㎡/B案:高さ約190m(高層部1)+高さ約160m(高層部2)、延床面積約230,000㎡ ▼当初計画(2020年10月時点) 地上40階、地下6階、高さ約220m、延床面積約230,000㎡ ▼当初計画(2021年7月時点) 地上35階、地下6階、高さ約200m、延床面積約210,200㎡ ▼当初計画(2024年1月時点) 北棟_地上10階、地下7階、高さ59.650m/南棟_地上32階、地下5階、高さ161.300m ▼当初計画(2024年8月時点) 北棟_地上10階、地下7階、高さ55.900m/南棟_地上32階、地下5階、高さ159.900m |
位置図
区域図
出典:札幌市
配置図
出典:札幌市
断面図
出典:平和不動産株式会社/ダイビル株式会社
出典:札幌市
出典:札幌市
イメージパース
▼当初計画
出典:札幌市
施設構成・イメージ
出典:札幌市
「地下ネットワーク整備」のイメージです。
2023年10月建設状況
北西側から見た(仮称)札幌駅南口北4西3地区第一種市街地再開発事業の計画地の様子です。再開発区域北西側には「札幌駅前合同ビル」が建っています。
北東側から見た(仮称)札幌駅南口北4西3地区第一種市街地再開発事業の計画地の様子です。
南東側から見た(仮称)札幌駅南口北4西3地区第一種市街地再開発事業の計画地の様子です。南東側には「北海道建設会館」が建っています。
南側正面から見た(仮称)札幌駅南口北4西3地区第一種市街地再開発事業の計画地の様子です。
再開発区域内の街路の様子です。
南西側から見た(仮称)札幌駅南口北4西3地区第一種市街地再開発事業の計画地の様子です。こちらは「西武百貨店札幌店(札幌西武)」跡地で駐車場として活用されていました。
Google Earth
2023年10月3日撮影
最終更新日:2025年3月3日