(仮称) 鷺沼駅前地区第一種市街地再開発事業は、神奈川県川崎市宮前区鷺沼三丁目に建設される地上32階、地下2階、高さ132.270m、総戸数342戸の「駅前街区」と、地上19階、地下2階、高さ88.360m、総戸数110戸の「北街区」から構成される超高層ツインタワーマンションです。
立地は、東急田園都市線「鷺沼」駅南口の南側の「フレルさぎ沼」や駅前交通広場、東側の「第2東急鷺沼ビル」や「セレサ川崎農業協同組合鷺沼支店」などの雑居ビルが建ち並ぶエリアに位置しており、駅前広場が狭小であるなどの都市基盤施設の整備水準が低く、駅周辺の低未利用地の点在等によるまちの賑わいの喪失などの課題を抱えています。再開発事業に伴い、交通広場の拡充により公共交通利便性の向上や鷺沼の新しい顔として駅・生活機能・地域をつなぐ広場・交流機能の配置、 高低差を活かし、駅前空間を楽しく快適な街歩きの場所に変えるほか、駅前に住む」「駅前で働く」「1日過ごす」など、住む人も訪れる人も楽しく、快適な魅力あるライフスタイルを目指すものとされています。
施設構成は、「駅前街区」の地下ピットに雨水貯留槽、排水溝ピット、地下2階に駐車場、地下1階に設備機械室、荷さばき施設、商業、地上1階に住宅、交通広場、2階に商業、通路、3階に商業・業務、公共、通路、4階~5階に公共、大ホール、ピット階にピット、6階~37階に住宅、P階に設備機械室となり、「北街区」の地下ピットに雨水貯留槽、排水溝ピット、地下2階に駐車場、地下1階に駐車場、公共、地上1階~6階に公共(宮前区役所含む)、ピット階にピット、7階~20階に住宅、PH階に設備機械室となります。
建築主は鷺沼駅前地区市街地再開発組合、権利者は東急株式会社、JAセレサ川崎、株式会社横浜銀行、東急ライフィア株式会社、東急プロパティマネジメント株式会社、設計は基本設計が株式会社東急設計コンサルタントです。着工は駅前街区が2027年10月、北街区が2032年3月、竣工は駅前街区が2033年8月、北街区が2036年3月となっています。
出典・引用元
・東急株式会社/東急電鉄株式会社/鷺沼駅前地区市街地再開発組合 駅まち一体の鷺沼駅前再開発が今冬始動!~鷺沼駅前地区第一種市街地再開発事業と連携した鷺沼駅改良工事を実施します~
・川崎市 鷺沼駅周辺地区のまちづくり
過去の建設状況
→過去の建設状況
出典:東急株式会社
概要
| 名称 |
(仮称) 鷺沼駅前地区第一種市街地再開発事業 |
| 計画名 |
(仮称) 鷺沼駅前地区第一種市街地再開発事業 |
| 所在地 |
駅前街区:神奈川県川崎市宮前区鷺沼三丁目1番2 外 北街区:神奈川県川崎市宮前区鷺沼三丁目1番2 外 |
| 用途 |
駅前街区:店舗、共同住宅、事務所、図書館 等 北街区:共同住宅、事務所 等 |
| 階数 |
駅前街区:地上32階、地下2階、塔屋1階 北街区:地上19階、地下2階、塔屋1階 |
| 高さ |
駅前街区:132.270m (建築物高さ:132.270m) 北街区:88.360m (建築物高さ:82.460m) |
| 構造 |
駅前街区:鉄筋コンクリート造、一部鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄骨造 制振構造 北街区:鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造 制振構造 |
| 基礎工法 |
駅前街区:ー 北街区:ー |
| 総戸数 |
駅前街区:342戸 北街区:110戸 |
| 敷地面積 |
約14,850㎡ 駅前街区:約11,170㎡ 北街区:約3,680㎡ |
| 建築面積 |
約12,300㎡ 駅前街区:約9,440㎡ 北街区:約3,150㎡ |
| 延床面積 |
約109,316㎡ 駅前街区:約83,193㎡ 北街区:約26,123㎡ |
| 着工 |
駅前街区:2027年10月 北街区:2032年3月 |
| 竣工 |
駅前街区:2032年8月 北街区:2036年3月 |
| 建築主 |
鷺沼駅前地区市街地再開発組合 権利者:東急株式会社、JAセレサ川崎、株式会社横浜銀行、東急ライフィア株式会社、東急プロパティマネジメント株式会社 |
| 設計 |
基本設計:株式会社東急設計コンサルタント |
| 施工 |
ー |
| 最寄駅 |
東急田園都市線「鷺沼」駅 |
| 備考 |
▼施設構成 ▽駅前街区 地下ピット:雨水貯留槽、排水溝ピット 地下2階:駐車場 地下1階:設備機械室、荷さばき施設、商業 地上1階:住宅、交通広場 2階:商業、通路 3階:商業・業務、公共、通路 4階~5階:公共、大ホール ピット階:ピット 6階~32階:住宅 P階:設備機械室
▽北街区 地下ピット:雨水貯留槽、排水溝ピット 地下2階:駐車場 地下1階:駐車場、公共 地上1階~6階:公共(宮前区役所含む) ピット階:ピット 7階~19階:住宅 PH階:設備機械室
当初計画(2022年12月時点):駅前街区_地上37階、地下2階、高さ約146m、総戸数380戸、延床面積約86,000㎡/北街区_地上20階、地下2階、高さ約92m、総戸数130戸、延床面積約29,000㎡ |
位置図
標識
▼駅前街区
▼北街区
区域図
出典:川崎市
配置図
出典:川崎市
出典:東急株式会社
立面図
▼駅前街区
出典:川崎市
▼北街区
出典:川崎市
断面図
出典:川崎市
イメージパース
▼当初計画
出典:川崎市
施設構成・イメージ
出典:東急株式会社
鷺沼駅前地区第一種市街地再開発事業は、駅を中心に生活・交流・交通機能を集積することにより、地域生活の核となる拠点を形成することを目指しています。東急は事業協力者として再開発組合を支援し、駅周辺を含む都市機能の再編成に貢献します。施行面積は約2.3haに及び、多世代のニーズに対応する都市空間の創出を図ります。
出典:東急株式会社
2025年冬頃に着工が予定されている鷺沼駅の改良工事では、駅の利便性や快適性を大きく向上させるさまざまな整備が行われる予定です。まず、再開発ビルの地下1階と直結する新たな改札口が設けられ、ホームへとつながる動線にはエスカレーターやエレベーターが設置されます。これにより、利用者がスムーズに駅を利用できるバリアフリーな環境が整備されます。
また、駅の南北を結ぶ自由通路も新たに整備される予定で、これにより駅周辺地域の回遊性が高まります。自由通路に面しては新しい商業施設も設置され、通行する人々にとって魅力的な空間が創出されます。加えて、旅客用トイレの増設やリニューアルも行われ、より快適で使いやすい駅環境が実現されます。
これらの改良工事は2031年度の完成を目指して進められており、2024年度時点で鷺沼駅の一日あたりの乗降客数は約59,568人となっています。工事の完成後には、さらに多くの利用者にとって利便性の高い交通拠点となることが期待されます。
出典:東急株式会社
鷺沼駅前再開発では、交通結節機能の強化とともに、歩行者にやさしい都市空間の整備が進められます。鷺沼駅を中心に鉄道とバス・タクシーなどをスムーズにつなぐ交通広場が整備され、駅が地域全体の交通拠点として機能する体制が整います。
あわせて、歩行者の利便性を高めるため、駅と周辺市街地とを滑らかにつなぐ歩行者通路や貫通通路が整備されることで、エリア内の回遊性が大きく向上します。さらに、駅前の南北街区を結ぶ歩行者導線の確保により、分断されがちだった地域が一体化され、駅周辺を歩きやすく利用しやすい構造が形成されます。駅前広場には、街に開かれたステップテラスも整備され、地域に開かれた開放的な空間が生まれます。
出典:川崎市
また、再開発においては単なる交通インフラの整備にとどまらず、人々が集い、交流する場づくりにも力が入れられています。新設される南北自由通路沿いには商業施設が配置され、通行するだけでなく滞在して楽しめる空間が広がります。
さらに、駅前広場は地域活動やイベントの開催を想定した設計となっており、日常的に賑わいが感じられる環境が生まれます。加えて、区役所、市民館、図書館などの公共施設と商業施設が複合的に配置されることで、文化的・社会的な交流の拠点としての機能も備えることになります。こうした多面的な都市空間の整備により、鷺沼駅前は地域の生活と文化が交差する新たな中核拠点として進化していきます。
出典:川崎市
鷺沼駅周辺の再開発における設計方針では、周辺市街地との整合を図りつつ、道路の付け替えや拡幅を通じて街区の再編を進め、土地を合理的かつ健全に高度利用することで、地域生活拠点としてふさわしい都市基盤と良好な環境の形成を目指しています。施設建築物はバリアフリーに配慮した設計とし、商業、文化・交流、子育て支援、都市型住宅、市民サービスなどの多様な機能を複合的に集約。災害時にも最低限の機能を維持できるよう、制振構造や非常用設備も備えます。また、建築物の省エネルギー化や屋上緑化などにより、環境負荷の低減にも取り組みます。
駅前街区では交通広場を拡充し、通過交通にも配慮した安全な交通流を確保するとともに、多世代に対応する商業施設や都市型住宅を整備。宮前市民館や図書館も移転・整備され、商業機能との相乗効果により新たな文化・交流の拠点づくりが図られます。北街区には宮前区役所が移転され、小ホールの整備により公共施設の機能連携も強化。駅に近接した都市型住宅も導入されます。
出典:川崎市
敷地全体においては、道路沿いに歩道状空地を設け、建物との距離を確保することで圧迫感の軽減に配慮しています。歩行者ネットワークの強化にも注力しており、駅改札と交通広場、周辺街路を結ぶ複数の通路のほか、駅前街区と北街区を地下通路で接続し、回遊性と安全性の向上が図られます。さらに、広場空間として駅前に2か所の歩行者広場を整備し、快適な歩行空間を提供します。これらを含めた有効空地率は約44%に達します。
また、公共施設の設計では、鷺沼駅前の都市計画道路の整備を通じて交通広場や駅前広場の配置、交差点の集約、車線の増設などが行われ、交通結節機能と交通流の円滑化が進められます。立体的な空間活用による乗り継ぎ利便性の向上や、誰もが安全・快適に利用できるユニバーサルデザインの導入により、機能的かつ人にやさしい交通環境の整備が推進されます。
現地状況
駅前街区
南西側から見た(仮称) 鷺沼駅前地区第一種市街地再開発事業 駅前街区の建設地の様子です。2023年1月撮影。
南東側から見た(仮称) 鷺沼駅前地区第一種市街地再開発事業 駅前街区の建設地の様子です。
北西側から見た(仮称) 鷺沼駅前地区第一種市街地再開発事業 駅前街区の建設地の様子です。
北西側、鷺沼駅越しに見た(仮称) 鷺沼駅前地区第一種市街地再開発事業 駅前街区の建設地の様子です。
北東側から見た(仮称) 鷺沼駅前地区第一種市街地再開発事業 駅前街区の建設地の様子です。
東急田園都市線「鷺沼」駅正面口の様子です。
計画地には複合商業施設「フレルさぎ沼」が建っています。
現在ある駅前交通広場は、再開発後に建物内1階に入ります。
北街区
北西側から見た(仮称) 鷺沼駅前地区第一種市街地再開発事業 北街区の建設地の様子です。
西側から見た(仮称) 鷺沼駅前地区第一種市街地再開発事業 北街区の建設地の様子です。
南東側から見た(仮称) 鷺沼駅前地区第一種市街地再開発事業 北街区の建設地の様子です。
北東側から見た(仮称) 鷺沼駅前地区第一種市街地再開発事業 北街区の建設地の様子です。
(仮称) 鷺沼駅前地区第一種市街地再開発事業の周辺の街並みです。駅周辺には、中高層マンションや商業ビルが建ち並んでいます。
Google Earth
最終更新日:2025年7月26日