新宿駅西口地区開発計画は、東京都新宿区西新宿一丁目で建設中の地上48階、地下5階、高さ258.15mの超高層ビルです。
立地は、小田急線「新宿」駅直上及び、地上8階、地下3階、高さ41.32m、1966年竣工の既存建築物「新宿地下鉄ビルディング」、坂倉準三建築研究所設計、地上14階、地下2階、高さ59.05m、1967年竣工の既存建築物「小田急新宿駅ビル」跡地に位置しています。都市再生特別措置法に基づく特定都市再生緊急整備地域内に位置しており、「新宿の拠点再整備方針」、「新宿グランドターミナル・デザインポリシー 2019」等の上位計画および立地特性等を踏まえ、新宿グランドターミナルの実現に向けた基盤整備や国際競争力強化に資する都市機能の導入、防災機能の強化と環境負荷低減等がなされます。
施設構成は、地下4階に機械室等、地下3階~地下2階に駐車場等、地下1階~地上10階に商業施設、地下1階~地上1階に交通広場、東西自由通路、小田急線新宿駅、西口改札、2階に新設改札、東西デッキ、南北デッキ、南口改札、情報発信機能、11階に機械室、12階~13階にビジネス創発機能、14階にスカイコリドー、14階~15階に機械室、14階~46階にオフィス、47階に機械室、48階に商業施設となります。地下1階と地上1階には「交通広場」の整備が進められ、東西・南北をつなぐ歩行者ネットワークの整備、2階に小田急線「新設改札」の設置が行われます。また、3階、4階には交流広場、9階~14階にはスカイコリドー、駅前広場は歩道や車道の表層等の整備もなされます。
超高層ビルの高さは新宿区では東京都庁(地上48階、高さ243.40m)を抜いて最高層となる見込みです。小田急新宿駅1階には快速急行やロマンスカーのホーム、地下には各駅停車のホームがあることから、超難関な建設工事になるものと思われ、総事業費のうち、小田急電鉄および東急不動産の投資予定額は2,000億円程度とされています。
2020年9月に内閣府の国家戦略特別区域会議、第18回東京都都市再生分科会において概要が発表され、2022年2月9日には小田急電鉄と東京メトロに加えて東急不動産も参画する共同事業者候補として選定、2022年7月15日には施工が大成建設であることが公表されています。また、2022年10月2日に小田急百貨店本館が閉店、着工が2022年10月となり、外観デザインも以前よりコントラストが効いた色調となったほか、一部変更されました。
環境性能面では、「A区」の事務所用途において、2023年12月に建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)評価を取得し、「ZEB Ready」を達成しています。
建築主は小田急電鉄株式会社、東京地下鉄株式会社(東京メトロ)、東急不動産株式会社、設計は日本設計・大成建設設計共同体です。既存建築物の解体着手は2022年10月3日、着工は2024年3月25日、竣工は2030年3月下旬となっています。
出典・引用元
・小田急電鉄株式会社/東京地下鉄株式会社/東急不動産株式会社 3月25日「新宿駅西口地区開発計画」新築着工
・小田急電鉄株式会社/東急不動産株式会社 新宿駅西口地区開発計画における新たな共同事業者参画に係るお知らせ
・内閣府 第18回 東京都都市再生分科会 資料7 都市再生特別地区(新宿駅西口地区)都市計画(素案)の概要
・小田急電鉄株式会社・東京地下鉄株式会社 新宿駅西口地区の開発計画について
・小田急電鉄株式会社 経営ビジョンの実現にむけた中期経営計画(2024~2026年度)の策定について
過去の建設状況
概要
名称 | 新宿駅西口地区開発計画 |
計画名 | (仮称) 新宿駅西口地区/新宿駅西口地区開発計画 |
所在地 | 東京都新宿区西新宿一丁目1番4、1番5、129番3、129番6及び新宿三丁目1000番4他 |
用途 | A区:店舗、事務所、駅施設 B区:商業施設、駅施設 等 |
階数 | A区:地上48階、地下5階、塔屋1階 B区:地上8階、地下2階 |
高さ | 258.15m (最高258.15m) B区:約50m |
構造 | 鉄骨造、一部鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄筋コンクリート造 |
基礎工法 | パイルドラフト基礎(地中連続壁・杭と直接基礎の併用基礎) |
敷地面積 | A区:15,718.98㎡ B区:約7,660㎡ |
建築面積 | 15,630.20㎡ |
延床面積 | A区:279,057.38㎡ B区:約28,000㎡ |
着工 | 2024年3月25日 解体着手:2022年10月3日 |
竣工 | 2030年3月下旬 |
建築主 | 小田急電鉄株式会社、東京地下鉄株式会社、東急不動産株式会社 |
設計 | 日本設計・大成建設設計共同体 |
施工 | 大成建設株式会社 |
最寄駅 | JR、小田急電鉄、京王電鉄、東京メトロ、都営「新宿」駅、都営大江戸線「都庁前」駅、東京メトロ丸ノ内線「西新宿」駅、都営大江戸線「新宿西口」駅、西武新宿線「西武新宿」駅 |
備考 | ▼施設構成 地下4階:機械室等 地下3階~地下2階:駐車場等 地下1階~地上10階:商業施設 地下1階~地上1階:交通広場、東西自由通路、小田急線新宿駅、西口改札 2階:新設改札、東西デッキ、南北デッキ、南口改札、情報発信機能 11階:機械室 12階~13階:ビジネス創発機能 14階:スカイコリドー 14階~15階:機械室 14階~46階:オフィス 47階:機械室 48階:商業施設 |
位置図
標識
▼解体工事のお知らせ①
▼解体工事のお知らせ②
区域図
配置図
立面図
断面図
区域構成
イメージパース
▼当初計画
施設構成・イメージ
新宿駅西口地区開発計画の夜景完成予想パースです。
「2階・東西デッキ グランドシャフト」の完成予想パースです。
「13、14階・ビジネス創発機能 吹き抜け」の完成予想パースです。
「新宿駅直近地区に係る都市計画案について」による新宿駅の将来イメージです。
「駅とまちの連携を強化する重層的な歩行者ネットワークの整備」のイメージです。
小田急線の「新設改札」の完成予想パースです。
「東西・南北をつなぐ歩行者ネット ワークの整備(2F、3F)」のイメージです。
ダイナミックなスケールの「スカイコリドー」の完成予想パースです。低層部分は初期に公表されたものと後に公表されたものと外観デザインが若干異なります。
「ビューテラス」の完成予想パースです。
西武新宿駅側より計画地を望むの完成予想パースです。
「西側(西口駅前広場側)から東側を望む」の完成予想パースです。
「セントラルプラザに向けオープンで賑わいの感じられる計画」のイメージです。
「甲州街道沿いの景観に配慮したボリューム構成と駅としての設えの形成」のイメージです。
カーテンウォールの矩計図です。
「商業機能(地下1階・駅コンコース)」の完成予想パースです。
「ビジネス創発機能」の完成予想パースです。
「オフィス機能(ロビーエリア)」の完成予想パースです。
「小田急線 新宿駅地上ホーム」の完成予想パースです。
「甲州街道側から見たB区」の完成予想パースです。
2024年7月建設状況
北西側から見た建設中の新宿駅西口地区開発計画の様子です。撮影時は基礎工事が進められていました。
北西側から見た建設中の新宿駅西口地区開発計画の様子です。新宿地下鉄ビルディングや小田急新宿駅ビルは完全に姿を消し、新たな超高層ビル建設に着手されています。
西口駅前広場には工事車両の出入口になるものかはわかりませんが、車両乗り入れのスロープのある鉄骨躯体が現れていました。
北東側から見た建設中の新宿駅西口地区開発計画の様子です。
小田急線「新宿」駅前の様子です。
構築されたスロープの出入り口の様子です。新宿駅西口は凄まじい人流のため、工事車両の出入りをスムーズにするために設けられるのでしょうか。
最終更新日:2024年8月23日