品川駅街区地区は、東京都港区⾼輪三丁⽬、港南⼆丁⽬で計画されている地上28階、地下3階、高さ約150mの「北街区」、地上28階、地下2階、高さ約150mの「南街区 (南-a)」、地上9階、地下1階、高さ約47mの「南街区 (南-b)」から構成される超高層ビルです。
立地は、京浜急行本線「品川」駅直上と京浜急行本線連続立体交差事業整備地内に位置しており、南北約600mの長さの敷地が一体的に再開発されます。都市再生への貢献として「えきとまちをつなぐ⼀体的な都市基盤整備」、「国際交流拠点にふさわしい都市機能の導⼊」、「防災機能強化と先導的な環境都市づくり」が方針として掲げられています。また、東京圏国家戦略特別区域の都市再生プロジェクトとして、内閣総理大臣による区域計画の認定に向け、東京都都市計画審議会や国家戦略特別区域会議等の手続きが進められる予定とされています。
施設構成は、「北街区」の地下に地下鉄新駅(東京メトロ南北線分岐線新駅)、低層部分に北側自由通路、中央自由通路、店舗、情報発信施設、広場、南北連絡通路(北側)、中高層部分に事務所、「南街区 (南-a)」の低層部分に京急線改札、南側自由通路、店舗、中層部分にビジネス協働支援施設、高層部分に事務所、「南街区 (南-b)」の低層部分に南北貫通通路、地域冷暖房施設、中層部分に地域冷暖房施設、ビジネス交流施設、広場、高層部分に宿泊施設となります。
関連する都市基盤整備により、国道15号上空には「国道上空デッキ(北側)」と「国道上空デッキ(南側)」が整備され、「品川駅西口地区」との歩行者ネットワークが整備されるほか、駅改札口の新設、隣接して「JR品川駅北口改良」と「北口歩行者広場」の整備、更に北側の高輪ゲートウェイエリアへの歩行者ネットワーク整備構想もあります。
環境性能面では、令和6年度に施⾏される東京都建築物環境計画書制度における複合⽤途建築物での段階3の達成、事務所⽤途部分でZEB Ready基準の達成、地域冷暖房施設を設置などから2030年においてカーボンハーフ(CO2 50%削減)の実現を⽬指すものとされています。また、建築の壁⾯、屋上も含めて、合計約8,800㎡の緑化を創出し、ヒートアイランド抑制も図られます。
チルドレンファーストの取組も行われ、北⼝歩⾏者広場等・情報発信施設等の活⽤による学び・体験学習の機会の提供や中央屋上広場の活⽤による学び・体験学習の機会の提供を通じて、⼦どもたちに多様な学び・体験が得られる機会を創出するものとなっています。
建築主は北街区が東日本旅客鉄道株式会社、南街区 (南-a)が京浜急行電鉄株式会社、南街区 (南-b)が京浜急行電鉄株式会社です。着工は北街区が2025年度、南街区 (南-a)が2025年度、南街区 (南-b)が2030年度、竣工は北街区が2030年度、南街区 (南-a)が2036年度、南街区 (南-b)が2032年度となっています。
出典・引用元
・内閣府 国家戦略特区 第26回東京都都市再生分科会 資料1 都市再生特別地区(品川駅街区地区)都市計画(素案)の概要
・京浜急行電鉄 品川駅街区地区における開発計画について

概要
名称 | 品川駅街区地区 |
計画名 | 品川駅街区地区 |
所在地 | 東京都港区⾼輪三丁⽬、港南⼆丁⽬各地内 |
用途 | 北街区:事務所、店舗、駅施設、駐車場等 南街区 (南-a):事務所、店舗、宿泊施設、集会場、駅施設、駐車場等 南街区 (南-b):事務所、店舗、駐車場等 |
階数 | 北街区:地上28階、地下3階 南街区 (南-a):地上28階、地下2階 南街区 (南-b):地上9階、地下1階 |
高さ | 北街区:約150m 南街区 (南-a):約150m 南街区 (南-b):約47m |
構造 | 北街区:ー 南街区 (南-a):ー 南街区 (南-b):ー |
基礎工法 | 北街区:ー 南街区 (南-a):ー 南街区 (南-b):ー |
客室数 | ー |
敷地面積 | 約33,500㎡ 北街区:約14,700㎡ 南街区 (南-a):約17,300㎡ 南街区 (南-b):約1,500㎡ |
建築面積 | 北街区:ー 南街区 (南-a):ー 南街区 (南-b):ー |
延床面積 | 約374,300㎡ 北街区:約165,000㎡ 南街区 (南-a):約201,000㎡ 南街区 (南-b):約8,300㎡ |
着工 | 北街区:2025年度 南街区 (南-a):2025年度 南街区 (南-b):2030年度 |
竣工 | 北街区:2030年度 南街区 (南-a):2036年度 南街区 (南-b):2032年度 |
建築主 | 北街区:東日本旅客鉄道株式会社 南街区 (南-a):京浜急行電鉄株式会社 南街区 (南-b):京浜急行電鉄株式会社 |
設計 | ー |
施工 | ー |
最寄駅 | JR、京浜急行電鉄「品川」駅 |
備考 | ▼関連する都市基盤整備等 品川駅周辺地区⼟地区画整理事業:2037年度事業完了予定 リニア中央新幹線整備:2027年度開通予定 JR品川駅北⼝駅改良:2027年度北⼝改札整備完了予定/2030年度全体開業予定 京急線品川駅地平化(連続⽴体交差事業):2027年度地平化完了予定/2029年度事業完了予定 京急線品川駅 鉄道駅総合改善事業:2029年度事業完了予定 東京メトロ南北線分岐線整備:2030年代半ば開通予定 国道15号・ 品川駅⻄⼝駅前広場整備:2027年度国道上空デッキ(北側) 整備完了予定 環状第4号線整備:2032年度事業完了予定 ▼施設構成 ▽北街区 地下:地下鉄新駅(東京メトロ南北線分岐線新駅) 低層部分:北側自由通路、中央自由通路、店舗、情報発信施設、広場、南北連絡通路(北側) 中高層部分:事務所 ▽南街区 (南-a) 低層部分:京急線改札、南側自由通路、店舗 中層部分:ビジネス協働支援施設 高層部分:事務所 ▽南街区 (南-b) 低層部分:南北貫通通路、地域冷暖房施設 中層部分:地域冷暖房施設、ビジネス交流施設、広場 高層部分:宿泊施設 |
位置図
区域図

配置図

施設構成・イメージ

「品川駅周辺エリア全体の歩⾏者ネットワークの整備」イメージです。京急線品川駅鉄道駅総合改善事業、JR品川駅北⼝駅改良及び東京国道事務所における国道上空デッキの整備などにより、歩⾏者ネットワークが再編・拡充されます。

交通結節機能強化のイメージと多様な交通モードの位置関係です。

「ダイバーシティプラットフォームにおける機能連携の例」のイメージです。

「建物屋上を活⽤した憩い空間となる中央屋上広場(南-b)」のイメージです。ヒートアイランド抑制に寄与するみどりの整備と広域的なみどりのネットワークの形成を目的として、各街区で連携した建築の壁⾯、屋上も含めて合計約8,800㎡の緑化を創出するものとされています。

「⻄⼝の崖線や北周辺地区のみどりとつながる北⼝歩⾏者広場」のイメージです。

「放射第19号線(国道15号)沿いからの外観」の完成予想パースです。

「北側⾃由通路周辺」の完成予想パースです。

東⾯から見た外観完成予想パースです。

「北⼝歩⾏者広場」の完成予想パースです。

「国道上空デッキ(南側)」の完成予想パースです。

「国道上空デッキ(北側)」の完成予想パースです。

「デッキレベルとダイバーシティプラットフォームをつなぐ⽴体回遊空間(南-a)」の完成予想パースです。

「北⼝テラス」の完成予想パースです。

「中央屋上広場(南-a)」の完成予想パースです。
現地状況

南西側から見た品川駅街区地区 北街区の計画地の様子です。北街区には地上28階、地下3階、高さ約150mの超高層ビルが建設されます。

南東側、品川駅構内から見た品川駅街区地区 北街区の計画地の様子です。京浜急行本線「品川」駅は京浜急行本線連続立体交差事業により高架から地平化され、直上に超高層ビルが建設されます。

北西側から見た品川駅街区地区 北街区の計画地の様子です。

北西側から見た品川駅街区地区 南街区 (南-a)の計画地の様子です。南街区 (南-a)には地上28階、地下2階、高さ約150mの超高層ビルが建設されます。

現在、品川駅高輪口がある付近が北街区と南街区の境目となります。

南西側から見た品川駅街区地区 南街区 (南-a)の計画地の様子です。

南西側から見た品川駅街区地区 南街区 (南-b)の計画地の様子です。南街区 (南-a)に挟まれる形で地上9階、地下1階、高さ約47mの南街区 (南-b)が建設されます。

南街区 (南-b)計画地付近には既にタワークレーンが設置されていました。

南西側から見た品川駅街区地区 南街区 (南-a)南側の計画地の様子です。南街区 (南-a)南側には、宿泊施設やビジネス交流施設の入ります。

南側から見た品川駅街区地区 南街区の計画地の様子です。現在は手前側に京急本線の八ツ山橋があります。

南東側から見た品川駅街区地区 南街区の計画地の様子です。
Google Earth

2023年9月2日撮影
最終更新日:2023年9月6日