名鉄一宮駅直結の複合商業ビル「イチ*ビル」は、2025年12月5日(金)に全面開業しました。繊維産業の集積地として発展してきた一宮の都市アイデンティティを背景に、「つむぎ彩る毎日を~一宮十色~」をコンセプトとして掲げる本施設は、地下1階、地上7階、延床面積約3万㎡規模、全8フロアに約40店舗が集積する商業・業務複合施設です。飲食、物販、サービス、医療、学習、フィットネス、食品スーパーまで多用途機能を備え、日常生活から通勤・通学、来街者利用まで幅広い需要に対応しています。
名鉄一宮駅およびJR尾張一宮駅と立体的・動線的に一体化することで、ターミナル拠点としての利便性と滞在性を同時に高めている点も大きな特徴です。駅周辺には、既存の「μ PLAT(ミュープラット)一宮」や公共複合施設「iビル(尾張一宮駅前ビル)」が立地し、近年は容積率緩和など都市計画制度の活用により、駅前の高度利用と都市機能集積が段階的に進展してきました。「イチ*ビル」の開業は、こうした一連の駅前再編の流れを象徴するプロジェクトであり、商業・公共・交通が重層的に結び付く都市拠点形成・賑わいの創出をさらに推し進めるものと位置付けられます。
→イチ*ビル 公式サイト
→名古屋鉄道株式会社 名鉄一宮駅直結の複合用途施設「イチ*ビル」12 月5日に全面開業決定!全テナントの情報を公開します!
一宮駅周辺の都市拠点開発状況の概要
1.名鉄一宮駅直結「イチ*ビル」の全面開業
2025年12月5日開業、地下1階・地上7階、延床約3万㎡、約40店舗集積の複合商業施設。
駅直結による高い交通利便性とターミナル一体型開発による都市拠点性の強化。
2.「一宮十色」を体現する開発コンセプト
繊維産業の歴史を背景とした「つむぎ彩る毎日」をテーマにした建築・デザイン計画。
地域文化の可視化と駅前ランドマーク性の創出による都市イメージ向上。
3.多用途機能を集約した商業・業務構成
飲食、物販、医療、学習、フィットネス、食品スーパーなど生活機能のワンビル集約。
日常利用から来街需要まで幅広く対応する複合都市機能の形成。
4.名鉄・JR一体ターミナルとの動線連携
名鉄一宮駅・尾張一宮駅と直結したシームレスな乗換・回遊動線の整備。
滞在時間延伸と駅前回遊性向上によるにぎわい創出効果。
5.μ PLAT・iビルとの機能分担と相互補完
駅ナカ商業、拠点型商業、公共文化施設による三層構造の都市機能配置。
消費・交流・生活利便を立体的に支える駅前複合拠点の形成。
6.容積率緩和を活用した駅前高度利用の進展
都市計画制度活用による床供給拡大と土地利用効率化の推進。
民間投資誘発と都市機能更新を促す先行モデルの確立。
7.広域生活拠点化に向けた将来展望
駅前集客力・都市ブランド力の向上と再開発連鎖の期待。
名古屋都市圏西部における中核拠点としての持続的成長基盤。

「イチ*ビル」は、一宮が長年にわたり繊維産業で発展してきた歴史や地域文化を踏まえ、自動織機から布が織り上がるプロセスをイメージした外観デザインを採用しています。建物外装のリズム感や縦方向のライン構成は、織物の“経糸・緯糸”を想起させ、駅前景観に象徴性と動きを与えています。ロゴに用いられたアスタリスク(*)は、人と人、世代と世代、過去と未来、地域と来訪者が交差し、結びつく場となることを象徴しています。


さらに、10色で構成されたカラーリングは「一宮十色」という地域イメージを視覚化し、自然環境、産業集積、都市的活力、温かい人のつながりなど、多様な価値を重ね合わせています。単なる商業施設更新にとどまらず、都市の記憶や物語性を建築・サイン計画に反映させることで、駅前の「顔」としてのランドマーク性を高めている点に、本施設の都市的意義が見いだされます。

施設は地下1階から7階までの8フロア構成で、地下~5階および7階が商業フロア、6階がオフィス機能となっています。飲食・物販・サービス・医療・学習・フィットネス・食品スーパーといった多様な用途をワンビルに集約することで、平日・休日、昼夜を問わず安定した人流を生み出す計画となっています。

地下1階・1階には飲食店やカフェを集約し、通勤・通学客や乗換利用者の短時間需要を取り込みつつ、滞留型消費へと誘導する動線構成が取られています。4階には食品スーパー「食生活♡♡ロピア」が出店し、駅前での日常的な買物利便性を大きく向上させました。1階のギフトゾーン「エムズルリエ一宮」は、観光客やビジネス来訪者の手土産需要を意識したゾーニングとなっており、地域ブランド発信の役割も担います。加えて、クリニック、学習塾、証券会社など生活密着型サービスの導入は、施設を“消費の場”から“生活インフラ”へと進化させる要素となっています。


名鉄一宮駅とJR尾張一宮駅は、東西に隣接配置された一体型ターミナルとして機能しており、名鉄名古屋本線・尾西線、JR東海道本線が交差する広域交通拠点です。両駅合わせた乗降客数は1日約8万人規模となっており、名古屋都市圏と尾張西部・岐阜方面を結ぶ重要な交通結節点となっています。

「イチ*ビル」は名鉄改札や駅駐車場とシームレスに接続し、雨天時でも快適に移動できる動線計画が施されています。交通結節点と商業施設が一体化することで、乗換・通勤・通学・買物・飲食をワンストップで完結できる都市動線が形成されました。これにより駅前の滞在時間が延び、周辺街区への回遊誘導や二次消費の拡大が期待され、駅前全体のにぎわい創出に波及効果をもたらします。

名鉄一宮駅構内外には、既存商業施設「μ PLAT一宮」が立地し、飲食・日常サービスを中心に駅利用者ニーズを支えてきました。μ PLATは駅ナカ・駅近接型のコンパクトな商業施設として、短時間利用や通過型消費に強みを持っています。
一方、「イチ*ビル」は大型テナントや多用途機能を集積した“拠点型商業施設”として、滞在型消費や目的来街型利用を担います。両施設の役割分担が明確化されることで、利用者の行動パターンに応じた多層的な商業構造が形成され、駅前エリア全体の集客安定性と回遊性が高まる構図となっています。

JR尾張一宮駅前に立地する「iビル」は、図書館、子育て支援センター、市民活動支援センター、多目的ホールなどを備えた公共複合施設で、市民の日常利用と交流を支える中核拠点となっています。織物をモチーフとした建築デザインは、「イチ*ビル」と同様に地域アイデンティティを表現し、駅前景観に統一感を与えています。


商業・業務機能を担う「イチ*ビル」と、公共・文化・交流機能を担う「iビル」が駅を挟んで機能分担することで、駅前エリアは「生活利便」「交流」「文化」「学習」「消費」が立体的に集積する複合都市空間へと成熟しています。この官民施設の補完関係は、持続的な来街動機の創出にも寄与しています。


一宮駅周辺では、中心市街地活性化や公共交通拠点機能の強化を目的に、容積率緩和や高度利用誘導が段階的に進められてきました。駅近接エリアでは容積率400%から600%へと大幅に緩和し、高密度土地利用を可能にすることで、商業・業務・公共施設の集約、歩行者動線の立体化、都市インフラの効率化が図られています。今後の周辺開発に対する波及効果や民間投資誘発の観点からも、重要な先行モデルと評価できます。


「イチ*ビル」「μ PLAT一宮」「iビル」が相互補完的に機能することで、一宮駅前は単なる交通結節点から、商業・公共・交流・生活サービスが融合した“広域生活拠点”へと段階的に進化しています。駅利用者の回遊性向上に加え、周辺街区での再開発・建替え投資の誘発、民間サービスの高度化など、波及的な都市更新効果も見込まれます。

名古屋都市圏西部の中核都市として、一宮駅前が持つ集客力・都市ブランド・機能集積の強化は、中心市街地活性化のみならず、周辺住宅地や広域生活圏への波及効果も大きく、持続的な都市成長を支える重要な都市モデルとなる可能性を秘めています。
最終更新日:2026年1月18日