(仮称)天神1-7計画は、福岡県福岡市中央区天神一丁目で建設中の地上21階、地下4階、高さ約91mの超高層ビルです。立地は、「西鉄福岡(天神)」駅北東側、西側を渡辺通り、北側を福博であい通り、東側をふれあい通り、南側を天神4号線に囲まれた場所に建っていた地上14階、地下4階、1989年3月竣工のファッションビル「イムズ(天神MMビル)」跡地に位置しています。福岡市主導の下、アジアの拠点都市としての役割・機能を高め、新たな空間と雇用を創出する再開発促進プロジェクト「天神ビッグバン」に認定されています。
開発区域は「福岡都心地域」に位置し、都市再生特別措置法に基づく緊急整備地域に指定されています。地域方針では、商業・業務・観光機能の強化を通じ、国際競争力の高い都市拠点の形成が掲げられています。天神地区では、防災性を備えた業務・商業集積や歩行者ネットワークの充実、災害に強い街づくりが推進されています。一方、周辺では業務機能や宿泊施設の不足、航空法による高さ制限が課題となっていました。これに対し、国家戦略特区による規制緩和や「天神ビッグバン」を活用し、建替えを推進。「天神ビッグバン」の中核事業として、MICE機能を備えたホテルや業務・商業施設の整備、防災性向上や環境負荷低減を通じた都市再生が進められています。
施設構成は地下4階~地下3階に駐車場、機械室、地下2階~地上2階に商業、1階~3階にホテル「エースホテル福岡」、3階~5階にオフィス、6階に機械室7階~15階にオフィス、16階~20階にホテル「エースホテル福岡」、20階に機械室となります。また、敷地南側に渡辺通りとふれあい広場をつなぐ約500 ㎡の地上広場、天神地下街とつながる敷地西側に約300㎡の地下広場を整備し、歩行者ネットワークの利便性・回遊性の向上を図るものとされています。
外観デザインは、九州産材のCLTのパネルと植栽を有機的に配置し、敷地南西側の建物低層部には、ランドマーク性の高いV字柱と吹き抜け空間が設けられます。環境性能面では、「ZEB Oriented(オフィスゾーン)」、「CASBEE福岡Aランク」及び「CASBEEウェルネスオフィスAランク」を取得のほか、福岡市の「グリーンボーナス認定」を受けています。建築主は三菱地所株式会社、設計は株式会社三菱地所設計、施工は株式会社大林組です。着工は2024年5月15日、竣工は2027年5月末となっています。
出典・引用元
・三菱地所株式会社 開発コンセプト「福岡文化生態系」 「(仮称)天神 1-7 計画」新築工事着工
・三菱地所株式会社 「(仮称)天神 1-7 計画」始動
・三菱地所株式会社 「(仮称)天神1-7 計画」エースホテル出店決定
・三菱地所株式会社 (仮称)天神1-7計画/福岡・天神に新たなランドマーク誕生へ
・国土交通省 オフィス・商業・ホテルが集う新たな複合施設の誕生~(仮称)天神 1-7 計画を国土交通大臣が認定~
過去の建設状況
→過去の建設状況
出典:三菱地所株式会社
概要
| 名称 |
(仮称)天神1-7計画 ホテル名:エースホテル福岡 |
| 計画名 |
(仮称)天神1-7計画 |
| 所在地 |
福岡県福岡市中央区天神一丁目326番1 他5筆 |
| 用途 |
事務所、ホテル、店舗、駐車場 |
| 階数 |
地上21階、地下4階 |
| 高さ |
約91m |
| 構造 |
地上:鉄骨造 地下:鉄骨鉄筋コンクリート造 |
| 基礎工法 |
ー |
| 客室数 |
192室 |
| 敷地面積 |
4,637.84㎡ |
| 建築面積 |
3,959.28㎡ |
| 延床面積 |
73,958.86㎡ |
| 着工 |
2024年5月15日 |
| 竣工 |
2027年5月末 |
| 建築主 |
三菱地所株式会社 |
| 設計 |
株式会社三菱地所設計 |
| 施工 |
株式会社大林組 |
| 最寄駅 |
福岡市営地下鉄空港線「天神」駅、福岡市営地下鉄七隈線「天神南」駅、西鉄天神大牟田線「西鉄福岡(天神)」駅 |
| 備考 |
▼施設構成 地下4階~地下3階:駐車場、機械室 地下2階~地上2階:商業 1階~3階:ホテル「エースホテル福岡」 3階~5階:オフィス 6階:機械室 7階~15階:オフィス 16階~20階:ホテル「エースホテル福岡」 20階:機械室
▼エースホテル福岡 付帯施設:ルーフトップバー、ラウンジ、カフェバー、レストラン、ギャラリー、ファンクションルーム、ミーティングルーム |
位置図
標識
区域図
出典:三菱地所株式会社
断面図
出典:三菱地所株式会社
施設構成・イメージ
出典:三菱地所株式会社
(仮称)天神1-7計画は、32年間にわたり天神の情報・文化発信拠点として親しまれてきた「イムズ」跡地において進められている大規模複合再開発です。福岡市が推進する「天神ビッグバン」の中核事業の一つとして、耐震性や環境性能の向上に加え、都市機能の高度化を図ることで、天神エリアの国際競争力と都市魅力の強化に貢献する計画となっています。単なる建物更新にとどまらず、天神の歴史と記憶を継承しながら、新たなランドマークを創出する点に本計画の大きな意義があります。
出典:三菱地所株式会社
本計画は、2022年に「天神ビッグバンボーナス」の認定を受け、さらに2025年には福岡市の「都心の森1万本プロジェクト」に基づく「グリーンボーナス」の認定を取得しました。これらの制度を活用することで、容積率緩和と引き換えに、緑化や環境配慮を重視した質の高い都市空間の形成を実現しています。建物のセットバックや広場整備により、天神中心部にゆとりある歩行空間を生み出し、都心の居心地向上に寄与しています。
出典:三菱地所株式会社
(仮称)天神1-7計画では、壁面、広場、テラスを中心に立体的な緑化を施し、40本以上の高木と900㎡を超える緑量を確保しています。低層部から高層部まで連続する緑は、渡辺通りや福岡市役所周辺の景観と調和し、まち全体で緑を感じられる都市環境を形成します。緑を主体としながら、季節感や彩りを生む花を取り入れることで、日常的に自然の変化を楽しめる空間づくりが図られています。
出典:三菱地所株式会社
出典:三菱地所株式会社
本計画では、地上広場・地下広場・建物内貫通通路を組み合わせることで、回遊性の高い歩行者ネットワークを構築しています。天神地下街、ONE FUKUOKA BLDG.、因幡町通り地下通路と接続することで、天候に左右されない快適な移動環境を確保し、天神エリア全体の人流強化につなげています。広場や通路にはベンチや植栽を配置し、単なる通過動線ではなく、滞在や交流を促す都市空間としての機能も備えています。
出典:三菱地所株式会社
出典:三菱地所株式会社
オフィス部分は、総面積約8,000坪、基準階面積約790坪、想定就業者数約3,000人規模となり、天神エリアにおいても高い競争力を持つオフィス機能を備えています。渡辺通りから視認できる3階角部には、カフェを併設した一部2層吹き抜けのオフィスエントランスを設け、多様なワークスタイルに対応するとともに、企業間やワーカー同士の交流を促進する空間としています。高効率設備やBEMSの導入により、快適性と省エネルギー性能の両立も図られています。
出典:三菱地所株式会社
九州初進出となる「エースホテル福岡」が開業予定であり、天神の新たな交流拠点としての役割が期待されています。客室数は192室で、1~2階にはラウンジ、カフェバー、レストラン、ギャラリーを配置し、3階にはMICE対応が可能なファンクションルームやミーティングルームが整備されます。さらに19~20階にはルーフトップバーを設け、宿泊者だけでなく来街者も利用できる、まちに開かれたホテル運営が計画されています。
出典:三菱地所株式会社
出典:三菱地所株式会社
(仮称)天神1-7計画は、国際的な環境性能評価制度であるLEED BD+C: Core and ShellにおいてGOLDランクの予備認証を取得しています。高効率な空調・照明設備、再生可能エネルギーの活用、水資源循環、建設廃棄物のリサイクルなど、多面的な環境配慮が評価されています。加えて、CASBEE福岡の取得や、CASBEEウェルネスオフィス、ZEB Orientedの取得も予定されており、環境・健康・省エネを統合したサステナブルなまちづくりを体現する建築として、天神再開発の先導的な存在となることが期待されています。
2025年1月建設状況
南西側から見た建設中の(仮称)天神1-7計画の様子です。
北西側から見た建設中の(仮称)天神1-7計画の様子です。
北西側に隣接して建つ「天神愛眼グループメガネビル」は、開発区域に組み込まれずにそのまま残されました。
北東側から見た建設中の(仮称)天神1-7計画の様子です。
南東側から見た建設中の(仮称)天神1-7計画の様子です。
メッシュの仮囲いから見た地下躯体施工状況の様子です。乗入れ構台が設置され、地下工事が進められています。
周辺では、「ワンビル」が竣工、「天神ビジネスセンター」も2期が建設中です。天神ビッグバンにより、一帯は再開発ラッシュとなっています。
現地にて撮影
ホテル部分の平面図です。
福岡市主導の下、アジアの拠点都市としての役割・機能を高め、新たな空間と雇用を創出する再開発促進プロジェクト「天神ビッグバン」に認定されています。
最終更新日:2025年12月24日