香川県立アリーナ(愛称:あなぶきアリーナ香川)は、香川県高松市サンポートに2025年2月24日に開業した、中四国最大級の多目的屋内アリーナです。キャッチコピーは「せとうちに新しい感動が生まれる。」。最大で約1万人を収容できるメインアリーナをはじめ、サブアリーナ、武道施設、交流エリア、会議室、トレーニング施設などを備え、スポーツ大会、コンサート、展示会、国際会議、式典など、多種多様なイベントに対応可能です。
設計は建築家ユニットSANAA(妹島和世・西沢立衛)、施工は大林組・合田工務店・菅組の共同企業体が担当し、建設費は約186億円。開業初年度から全国的な注目を集めており、開業直後の3月にはサザンオールスターズの全国ツアー公演が行われ、県内外から多くの来場者が訪れました。立地は高松港や高松駅に近く、アクセスの良さも大きな魅力です。
香川県立アリーナ(あなぶきアリーナ香川)の概要
1. 開業時期と所在地
香川県立アリーナ(愛称:あなぶきアリーナ香川)は2025年2月24日開業
香川県高松市サンポートに立地
2. 規模と特徴
中四国最大級の多目的屋内アリーナ
最大1万人収容のメインアリーナを備えた構成
3. 施設構成
メインアリーナ、サブアリーナ、武道施設、交流エリア
スポーツ、コンサート、展示会など多用途対応
4. 設計・施工
設計は建築家ユニットSANAA
施工は大林組などによる共同企業体
5. 建設費
総事業費約186億円
高松市の協力のもと整備
6. キャッチコピー
「せとうちに新しい感動が生まれる。」
地域の文化・スポーツ拠点としての意義
7. 開業初イベント
2025年3月のサザンオールスターズ公演
県内外からの集客と注目を獲得

旧香川県立体育館(通称「船の体育館」)は1964年に竣工し、半世紀以上にわたり県民のスポーツ・文化活動を支えましたが、施設の老朽化と耐震性能不足が顕著となり、2014年9月に閉館しました。その後、県は後継施設建設に向けた検討を進め、アクセス性や周辺環境を踏まえ、サンポート高松のA1・A2・B1街区を建設地として選定。
2016年3月に移転新築方針が正式決定しました。2018年には国内外で活躍する建築家ユニットSANAAが基本・実施設計業務に選定され、施設コンセプトの策定と設計作業が開始。2021年には施工業者として大林組JVが選定され、高松市が土地を無償提供し基盤整備を支援する形で建設が進められました。約3年半の工期を経て2024年11月に竣工し、試験運営期間を経て2025年2月に正式開館しました。

施設開業に先立ち、香川県は2023年6月からネーミングライツスポンサーの公募を行いました。県内外から4社が応募し、審査の結果、高松市に本社を置く総合不動産会社・穴吹興産株式会社が選定されました。契約金額は年額5,550万円と中四国地域の公共施設としては高額で、契約期間は2024年12月1日から2032年3月31日までの7年4カ月。
愛称は地元企業らしさを打ち出すため「香川」と「アリーナ」を盛り込み、『あなぶきアリーナ香川』と命名されました。この愛称は看板や案内板、広告物、公式ウェブサイトなどに使用され、地元企業と県民が一体となって施設を盛り上げるブランドづくりに寄与しています。

外観は、瀬戸内海の穏やかな波や地形を思わせる緩やかな曲線を取り入れ、周辺の海景や高松港エリアの景観に自然に溶け込むデザインとなっています。高さを抑えることで遠景からの圧迫感を減らし、サンポート高松のシンボルタワーや港湾施設と調和を図っています。
内部は、観客席上部の壁を極力設けず、交流エリア・競技フロア・観客席を視覚的につなげる開放的な構造が特徴で、試合や公演をより臨場感をもって楽しめます。また、施設はユニバーサルデザインを徹底し、車いす使用者やベビーカー利用者、高齢者などあらゆる利用者が快適に過ごせるようスロープ、バリアフリー化されたトイレ、点字案内などを配置。屋外北側には海を望む広場とキッチンカーの乗り入れスペースがあり、イベントのない日も市民の憩いの場として機能します。


メインアリーナは固定席5,024席(車いす席28席)を基本とし、可動席や仮設席を組み合わせて最大1万人を収容できます。フロアは78m×48m、天井高27.6mの広大な空間を持ち、国内主要競技の公式戦や大規模コンサート、展示会、MICEイベントなど多彩な催しに対応可能です。バスケットボール3面、バレーボール4面、バドミントン12面を同時に展開でき、空調や照明は国際競技連盟基準に準拠。天井には40t超の吊り荷重に対応する設備を備え、大型ステージや照明・音響機材を安全に設置できます。加えて、大型トラックが直接搬入口まで進入できる動線が確保され、イベントの準備・撤収効率も高められています。


サブアリーナは47m×38mのフロアと固定席1,002席を備え、県大会や地域大会、部活動の練習など幅広く利用されます。日常利用にも配慮され、地域スポーツ団体や市民サークルが気軽に借りられる料金体系を導入。武道施設兼多目的ルームは46m×21mのフロアを最大3分割でき、固定席327席(車いす席18席)を備えています。柔道、剣道、空手道など武道系の大会はもちろん、ダンスやヨガ、会議など多目的利用が可能。両施設とも照明・空調完備で、年間を通して快適に利用できます。


交流エリアはロビーや通路スペースを活用して物販や飲食販売、ワークショップ開催など多彩なイベントを展開可能です。北側の海に面したエリアには眺望テラス付きカフェが設けられ、イベント時以外も開放される予定で、港町らしい開放感を楽しめます。付帯施設として、VIPルームや複数の会議室、控室、トレーニングルーム、更衣室、シャワー室などを完備し、全国大会やプロスポーツ、アーティストツアーなどの運営を強力にサポート。駐車場は東側68台、西側32台、自転車・二輪駐輪場565台を確保し、公共交通利用を促進しつつ車利用にも対応しています。


JR高松駅から徒歩4分、ことでん高松築港駅から徒歩6分、高松港フェリー乗り場から徒歩2〜5分という、県内外・海外からの来場者にとって非常に利便性の高い立地にあります。高速バス乗り場や港湾ターミナルとも近接しており、四国各地や本州、離島との移動が容易です。周辺には高松シンボルタワー、マリタイムプラザ、JRホテルクレメント高松などの宿泊・商業・業務施設が集積し、観光やビジネス利用との相乗効果も期待されています。大型イベント時には周辺飲食店や宿泊施設が満室になるなど、地域経済への波及効果もすでに見られます。

旧香川県立体育館は丹下健三の設計により1964年に竣工し、船をモチーフとした造形美から「船の体育館」と呼ばれました。長年にわたり国体や全国大会、コンサートなど多くのイベントが開催され、県民に親しまれましたが、2014年に老朽化と耐震不足で閉館。保存を求める市民運動もありましたが、耐震補強には巨額の費用がかかることから県は解体方針を決定しました。2025年7月には地元企業が再生案を提示しましたが、県は防災上の理由を優先し、解体の方針を維持。歴史的価値の保存のため、外観や内部の3D測量、映像・写真による記録保存が進められています。
最終更新日:2025年8月14日

