横浜市の旧上瀬谷通信施設地区において、関東圏で初めてとなる高速道路インターチェンジ直結型の「次世代基幹物流施設」開発計画が本格的に始動しました。三菱地所、東急不動産、シーアールイーの3社が共同で進めるこのプロジェクトは、総延床面積約70万㎡を誇る東棟・西棟の2棟構成で、自動運転トラックやダブル連結トラックなど次世代モビリティに対応した新しい物流拠点の整備を目指しています。
2030年頃に東棟、2031年頃に西棟が竣工予定であり、物流効率の大幅な向上、人手不足解消への貢献、さらには災害時における防災拠点機能の強化も見込まれています。国が掲げる「フィジカルインターネット」の実現に資する中核拠点として、関東物流の未来を担う重要なプロジェクトです。
→三菱地所株式会社/東急不動産株式会社/株式会社シーアールイー 関東圏初・高速道路IC直結「次世代基幹物流施設」開発計画始動
→横浜市 旧上瀬谷通信施設地区
旧上瀬谷通信施設地区「次世代基幹物流施設」の概要
- 国内最大級の次世代物流施設
延床面積約70万㎡の東棟・西棟による2棟構成の基幹拠点 - インターチェンジ直結型の立地
東名高速道路の新設インターチェンジと専用ランプ直結による国内初の施設 - 次世代モビリティへの対応
自動運転トラックやダブル連結トラックに対応した先進的物流拠点 - 2030年代前半の稼働開始
東棟2030年頃、西棟2031年頃竣工による段階的供用開始 - フィジカルインターネットへの貢献
情報共有による共同配送推進とCO₂削減を目指す中核拠点 - 災害時の防災拠点機能
広域防災拠点との連携による物資供給・避難支援拠点 - 横浜西部のまちづくりとの一体化
国際園芸博覧会や農業・観光振興と連動した持続可能な都市モデル

今回の物流施設は、延床面積約70万㎡という国内でも最大級の規模を持ち、マルチテナント型で複数企業が入居可能な設計です。最大の特徴は、東名高速道路に新設されるインターチェンジと直結する専用ランプウェイを設ける点にあります。これにより、長距離輸送に対応する自動運転トラックやダブル連結トラックが一般道に降りることなく直接物流施設を利用できるため、輸送効率の向上や交通混雑の緩和、安全性の向上が期待されます。
工事スケジュールは2027年秋以降に東棟、2028年頃に西棟で順次着工し、それぞれ2030年頃、2031年頃に竣工を迎える計画です。施設稼働後は、国内外の物流需要に柔軟に対応する関東圏の新たな基盤として機能していきます。

本計画は単独の施設整備にとどまらず、全国規模で展開される次世代物流ネットワークの一角を形成します。三菱地所と東急不動産はすでに関西圏・京都府城陽市で基幹物流施設を計画しており、さらに東北・仙台、中京圏、九州・佐賀県や茨城県でも類似プロジェクトを進めています。

今回の関東計画により、東名高速道路から新名神高速道路に至る大動脈の両端に次世代モビリティ対応の物流ターミナルが整備されることになり、国内物流の骨格を支えるネットワークがより強固になります。また、貨物や倉庫、車両の稼働状況をデジタルで可視化・共有する「フィジカルインターネット」の社会実装にも寄与し、企業の枠を超えた共同配送の実現やCO₂削減など、環境・経済両面での効果が期待されています。


計画地である旧上瀬谷通信施設地区は、かつて米軍により長期間使用されていた約248ヘクタールの広大な跡地です。2015年に返還されたのち、横浜市が「土地利用基本計画」を策定し、農業振興、観光・賑わい、物流、防災・公園という4つのエリアに区分して再整備が進められています。
今回の物流施設はその中でも物流地区の中核を担う存在であり、横浜市が整備を進める広域防災拠点との連携も想定されています。大規模災害発生時には、物流施設の大容量・高機能な倉庫を活用し、緊急物資輸送や避難者受け入れの支援を行う計画です。都市の安全性と経済活動を両立させるまちづくりの一環として、防災機能を兼ね備えた物流施設が大きな役割を果たすことになります。

旧上瀬谷通信施設地区では、物流施設の整備に加え、2027年に「GREEN×EXPO 2027(国際園芸博覧会)」が開催されるなど、多様な都市基盤整備が同時進行しています。新たなインターチェンジの整備や周辺道路網の拡充により、横浜西部地域の高速道路アクセスは大幅に改善される見込みです。

これにより、地域住民の生活利便性の向上はもちろん、新しい産業の集積や観光客の流入促進も期待されます。また、農業振興地区や観光・賑わい地区との相乗効果により、物流のみならず農業・観光・防災が一体となった持続可能なまちづくりが進展します。今回の「次世代基幹物流施設」計画は、単なる経済インフラの整備にとどまらず、横浜市郊外の新たな価値創造の拠点となり、未来の都市モデルを先導する存在となるでしょう。
最終更新日:2025年8月29日

