大和ハウス工業株式会社は、茨城県つくば市学園南において、東京ドーム約3.3個分の総敷地面積約15.5ヘクタールにおよぶ大規模複合開発「(仮称)つくば学園南プロジェクト」の建設を進めています。開発地は、つくばエクスプレス「研究学園駅」から徒歩約9分の位置にあり、かつて日本自動車研究所(JARI)の未利用地として残されていたエリアです。
このプロジェクトでは、分譲マンションをはじめ、教育施設、商業施設、事業施設などが段階的に整備される予定で、つくば市における新たな副都心的エリアの形成を目指すものとされています。2025年6月に分譲マンションの建設から着工しており、順次商業・教育・事業施設が整備されていく計画です。科学技術の集積都市・つくばにふさわしく、産学官民の連携を重視した未来志向のまちづくりが進められます。
→大和ハウス工業株式会社 「(仮称)つくば学園南プロジェクト」本格着工
→大和ハウス工業株式会社 JARI未利用地での大規模複合開発プロジェクト用地を取得
(仮称)つくば学園南プロジェクトの概要
1. 大規模複合開発「(仮称)つくば学園南プロジェクト」始動
大和ハウス工業が手がける、茨城県つくば市学園南での総敷地面積約15.5ヘクタールにおよぶ大規模複合開発プロジェクト。2025年6月着工で、住宅・教育・商業・事業施設を一体的に整備する都市開発計画。
2. 立地と開発の背景
開発地はつくばエクスプレス「研究学園駅」から徒歩9分の好立地。日本自動車研究所(JARI)の未利用地を活用し、つくば市が副都心として整備を進める研究学園エリアの中心に位置する交通利便性と発展性を備えたエリア。
3. プロジェクトの基本方針
筑波研究学園都市の特性を生かした産学官民連携型のまちづくり。分譲マンション、教育・商業・事業施設が連携し、居住・学び・働き・交流を融合させた新たな都市空間の形成。つくばスーパーサイエンスシティ構想への貢献。
4. 分譲マンションの概要
「(仮称)つくば市学園南2丁目計画」として建設される602戸の大規模マンション。地上15階建て・延床面積約58,000㎡の規模を誇る計画で、2LDK~4LDKの多様な住戸構成。2025年6月着工、2027年7月竣工予定のつくば市最大級マンション。
5. 教育・商業施設の整備計画
創立50周年を迎える茗溪学園中学校高等学校の移転計画。2026年夏着工、2029年春開校予定の新キャンパス整備。商業ゾーンにはスーパーマーケット「カスミ」や学習塾が入居し、地域生活を支える利便施設群の形成。
6. 事業施設ゾーンの概要
南側に整備される研究・産業・物流関連施設群。5区画(A~E)で構成され、最大約4.4万㎡の敷地を持つ事業拠点を計画。研究開発拠点や雇用創出の促進、つくば市の知的産業基盤を支えるエリア。
7. 今後のスケジュールと期待効果
造成工事を皮切りに、2025年以降順次進む住宅・教育・商業・事業施設の整備。2029年前後の全体完成を見込む長期開発スケジュール。先端技術の実証実験やスマートシティ化を通じた持続可能な都市モデルの創出。

開発地は、つくばエクスプレス「研究学園駅」から徒歩9分、首都圏中央連絡自動車道「つくば中央IC」から約3km、常磐自動車道「谷田部IC」から約6kmの位置にあります。周囲には「イーアスつくば」や「コストコ」などの大型商業施設、つくば市役所などが立地し、すでに高い生活利便性を備えています。
この場所は、もともと日本自動車研究所のテストコース跡地の一部であり、2014年の換地後も未利用地として残っていました。2023年にJARIが「学園南エリア未利用地売却に係る事業者公募」を実施し、大和ハウス工業が最優秀提案者に選定。12月に土地売買契約を締結し、正式に取得しました。つくば市が進める「副都心研究学園地区」の整備方針にも合致しており、交通結節点や研究拠点へのアクセスの良さを活かした複合都市機能の形成が期待されています。

「(仮称)つくば学園南プロジェクト」は、分譲マンション、教育施設、商業施設、事業施設などで構成される総合開発計画です。開発区域は北側に住宅・教育ゾーン、中央に広場や商業ゾーン、南側に研究・産業・物流ゾーンを配置した構成となっています。

このエリア開発の目的は、つくば市が掲げる「スーパーサイエンスシティ構想」と連動し、デジタルやロボティクスなどの先端技術の社会実装を進める都市空間を創出することです。また、大和ハウス工業が全国で展開する複合再開発プロジェクトのノウハウを活かし、住まい・学び・働く・交流のすべてが融合した持続可能な都市拠点の形成を目指します。今後は、各施設を実証実験の場としても活用し、立地企業や地域住民との協働によるエリアマネジメントを進めていく方針とされています。


プロジェクトの北側エリアに建設される分譲マンション「(仮称)つくば市学園南2丁目計画」は、全602戸というつくば市内最大級の規模を誇る大規模マンションとなります。敷地面積は約23,513㎡、延床面積は約58,295㎡で、鉄筋コンクリート造・地上15階建て。専有面積は61.67㎡から108.17㎡まで、間取りは2LDKから4LDKが用意され、多様なライフスタイルに対応する設計となっています。
売主は大和ハウス工業株式会社で、設計は株式会社長谷工コーポレーションが担当しています。2025年6月に着工、2027年7月の竣工、同年9月の引き渡しが予定されています。駅から徒歩9分という立地に加え、周辺には商業・教育・研究施設が集まるため、住環境としても極めて魅力的です。


このマンションは、単なる居住空間ではなく、つくばらしい「学びと交流のまちづくり」を体現する施設構成が特徴です。
共用部には、3Dプリンターを使った製作やDIYを楽しめる「ラボルーム」、リモートワークや学習に対応する「ワーキングルーム」、筑波山を望む「パーティーラウンジ」や「屋上デッキ」など、多彩な空間が整備される予定です。
大人も子どもも利用できるオープンなコミュニティスペースを設けることで、住民同士の交流や地域とのつながりを促進します。また、周囲には商業施設や教育施設が整備されるため、生活利便性が高く、ファミリー層を中心に幅広い世代の居住が見込まれています。


教育施設としては、2029年に創立50周年を迎える「茗溪学園中学校高等学校」が現在の稲荷前地区から移転を予定しています。新校舎には屋内運動場、人工芝グラウンド、学生寮などが整備され、2026年夏頃に着工、2029年春頃の開校を目指します。
また、商業施設には地域の生活拠点となるスーパーマーケット「カスミ」や、思学舎グループの学習塾が入居予定です。これらは2028年の竣工を予定しており、日常の買い物や教育サービスを身近に受けられる環境が整います。商業エリアの中央には、歩行者空間や広場の整備も検討されており、地域住民や学生、企業関係者が交わる交流の場として機能することが期待されています。


南側エリアには、研究施設や産業・物流関連の事業施設群が整備されます。計画では、A~Eの5区画に分けられ、最大の事業施設Cは約44,474㎡という広大な敷地を有します。その他、A(約9,235㎡)、B(約3,777㎡)、D(約2,821㎡)、E(約3,116㎡)の区画が予定されています。
これらの施設では、研究開発拠点や次世代産業の集積、地域雇用の創出などが見込まれており、つくば市が掲げる「知の拠点都市」形成の一翼を担うことになります。商業・教育・住宅機能と連携することで、職住近接の都市構造が形成され、持続可能なコミュニティの構築を後押しします。


2025年1月に造成工事が始まり、同年6月に分譲マンションの着工を皮切りに、2026年以降は学校施設や商業施設、事業施設の整備が順次進められます。全体の完成は2029年前後を見込み、プロジェクト全体の進捗に合わせて街区ごとに段階的な供用が始まる計画です。

この大規模開発により、研究学園駅周辺の副都心エリアは、住宅・教育・研究・産業が連携する新たな都市拠点へと発展することが期待されています。また、つくばスーパーサイエンスシティ構想の実証フィールドとしての役割も担い、先端技術を活用した都市運営やエネルギー効率化など、未来志向の街づくりのモデルケースとなる可能性があります。
最終更新日:2025年11月2日
