西新宿の再整備に向け、東京都は2026年3月30日、「西新宿グランドモール(4号街路)デザインコンセプト」を公表しました。4号街路は、新宿グランドターミナルから新宿中央公園を結ぶ象徴的な都市軸として位置付けられており、2030年代から2040年代にかけて、人中心の賑わい空間へと再編される計画です。コンセプトには、道路と沿道街区を一体的に再編し、「人が主役のストリート」を実現するための方向性が示されており、回遊性や滞在性の向上、持続可能な都市環境の形成、新たな都市活動の創出などが柱とされています。
西新宿グランドモール デザインコンセプトの概要
1.計画の公表と位置付け
西新宿における都市再整備の一環として、「西新宿グランドモール(4号街路)デザインコンセプト」を公表したもの。
再整備方針およびガイドラインを具体化し、道路と街区を一体的に再編する指針としての位置付け。
2.西新宿グランドモールの役割
新宿グランドターミナルから新宿中央公園を結ぶ都市軸としての重要な役割。
人々の活動と交流を生み出す象徴的な賑わい空間の創出を目指す都市骨格の形成。
3.人中心のストリートへの転換
自動車中心から歩行者中心へと転換する「West×Street」の考え方。
歩行者空間の拡充と滞在機能の強化による人が主役の都市空間の実現。
4.回遊性と連続性の向上
「Walkable×Street」に基づく歩きやすく連続した都市動線の形成。
立体結節空間やトンネル部改善による快適な移動環境と回遊性の向上。
5.賑わいと滞在空間の創出
「Everyone×Street」による沿道街区と連携した多様な活動の場の形成。
ベンチや植栽、イベント活用などによる誰もが楽しめる滞在型空間の創出。
6.持続可能な都市環境の構築
「Sustainable×Street」による環境配慮型の街路空間の形成。
ケヤキ並木の継承や緑化、遮熱舗装などによる環境と景観の両立。
7.段階的整備と新たな取組
「Try×Street」に基づく道路空間の利活用と新たな都市活動の創出。
新宿駅西口駅前広場再編などと連携した2030~2040年代の段階的な整備推進。

西新宿グランドモール(4号街路)デザインコンセプトは、「西新宿地区再整備方針(2023年)」および「西新宿地区再整備ガイドライン(2025年)」を具体化するものとして策定されました。

西新宿地区はこれまで超高層ビル群の形成により発展してきましたが、道路と公開空地の高低差や分断により、回遊性や一体的な賑わいに課題がありました。こうした状況を踏まえ、道路空間と沿道街区を一体的に再編し、都市空間の質を高めることが求められています。
4号街路はその中核となる存在であり、「西新宿グランドモール」として、まちの骨格軸を形成する重要な役割を担います。

コンセプトの核となるのが「West×Street」であり、西新宿を象徴する“人中心のストリート”への転換が掲げられています。これまで自動車交通を前提に整備されてきた広幅員道路を再配分し、歩行者空間を拡充。歩車共存を見据えた設計により、単なる通過空間ではなく、人々が滞在し交流する都市空間へと転換します。また、ケヤキ並木など既存の都市資源を活かしながら、風格ある街路景観を継承・発展させることも重視されています。


「Walkable×Street」では、まちの魅力をつなぐ歩行環境の形成が掲げられています。4号街路は、新宿駅西口エリアから新宿中央公園までを結ぶ動線であり、段差や立体構造による移動の負担が課題でした。今後は立体結節空間の整備やバリアフリー動線の強化により、誰もが快適に移動できる環境を整備します。さらに、トンネル部の開放化や明るい歩行空間の創出により、空間の連続性と視認性を高め、歩いて楽しい都市軸へと進化させます。


「Everyone×Street」では、沿道街区との連携により、多様な活動が展開される賑わい空間の創出が目指されます。道路内外にベンチやテーブル、植栽を配置し、カフェやイベント、展示など多様な利用を可能とすることで、誰もが楽しめる滞在型空間を形成します。
一方、「Sustainable×Street」では、持続可能な都市環境の構築がテーマです。ケヤキ並木の継承や在来種を活用した植栽、遮熱舗装などにより、環境負荷の低減と快適性の向上を両立します。これにより、都市の風格と自然環境が調和した空間が創出されます。


「Try×Street」は、西新宿グランドモールを新たな挑戦の場とする考え方です。道路空間の利活用を前提に、イベントやポップアップ店舗、デジタルサイネージなど、多様な都市活動を誘発。官民連携による社会実験を通じて、柔軟で持続可能な運営モデルの構築を目指します。

また、沿道街区の再整備や新宿駅西口駅前広場の再編、都庁周辺の空間再編などと連携しながら、段階的に整備が進められる予定です。
2030年代には歩行者中心の空間形成、2040年代には歩車共存を含めたさらなる高度化が想定されており、西新宿は「新しいライフスタイルを創造・実現する都市」へと進化していきます。
最終更新日:2026年3月31日