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京王相模原線「橋本」駅移設計画が京王グループ中期経営計画「HIRAKU2030」で具体化・工事着手と記載!!駅が南側へ大移動!!

リニア中央新幹線「神奈川県駅(仮称)」の開業を見据え、橋本駅周辺では都市機能の大規模な再編が進行しています。その中核を担うのが、京王電鉄・京王相模原線「橋本駅」の移設計画です。京王グループは中期経営計画「HIRAKU 2030」にてこの移設計画の具体化および工事着手について記載。橋本を西の新たな交通・産業拠点へと進化させる大規模な都市整備「橋本駅周辺整備推進事業」も本格始動しています。本事業では、「駅まち一体」の理念に基づき、鉄道・交通インフラと周辺街区を一体的に再編し、未来志向の都市づくりが推し進められています。

→京王電鉄株式会社 京王グループ中期経営計画「HIRAKU2030」(2025年度~2030年度)の策定について
→相模原市 橋本駅周辺整備推進事業における 都市計画の決定及び変更
→相模原市 橋本駅南口の「まちづくりガイドライン」について

京王相模原線「橋本」駅移設計画の概要

1. 橋本駅の移設と再整備の背景
リニア中央新幹線「神奈川県駅(仮称)」の開業を見据え、橋本駅周辺の都市機能を大規模に再編する計画が進行中。京王電鉄は中期経営計画「HIRAKU 2030」で橋本駅の移設と整備を明記し、街全体の再構築に着手。

2. 駅まち一体の都市設計
「駅まち一体」をコンセプトに、鉄道駅と街区を融合。駅を中心にした歩行者動線や交流拠点を整備し、都市のにぎわいを創出する先進的なまちづくりが進められている。

3. 京王相模原線・橋本駅の移設計画
現在の橋本駅を再配置し、JRとの乗換利便性や駅前広場との連携を強化。都市軸に沿った新駅舎が整備され、「駅がまちの中心」となるよう設計されている。

4. 4つの都市機能ゾーンの構成
整備エリアは以下の4ゾーンに分かれ、それぞれ役割を担う:

  • 駅まち一体牽引ゾーン
  • 広域交流ゾーン
  • 複合都市機能ゾーン
  • ものづくり産業交流ゾーン

5. 広域交流と交通結節点としての機能強化
観光・産業・交通の拠点として、広域交流を促進。交通広場の再整備や多目的空間の創出により、他地域とのアクセスと人流を強化。

6. FUN+TECH LABOの設立と産業支援
相模原市とJR東海が連携し、2024年に「FUN+TECH LABO」を開設。スタートアップ支援、先端技術の実証、産学官連携を通じて新産業を育成するイノベーション拠点となっている。

7. 未来志向のまちづくりと地域発展の展望
短期〜長期の段階的な都市発展を視野に、生活・仕事・技術・交流を支える新しい都市像を構築。橋本エリアは首都圏西部の新たな中核都市としての地位を目指している。


京王電鉄は、2025年度から2030年度までの中期経営計画「HIRAKU 2030」の中で、橋本駅の移設を正式に具体化。リニア中央新幹線の開業を契機に、地域全体の都市機能を刷新する戦略の一環として位置付けています。現在の橋本駅は、JR東日本の横浜線・相模線、京王相模原線が乗り入れる交通の要所でありながら、駅間の動線や街とのつながりに課題が残されていました。

駅の移設は、3路線の鉄道駅と交通広場、南北の市街地を繋ぐ「交流・賑わい軸」上に新駅舎を配置する構想に基づいており、駅そのものが都市の中心的なにぎわいの起点となるよう計画されています。これにより、単なる交通機能の再配置ではなく、周辺街区と一体化した高度な都市空間の形成を目指します。

出典:相模原市

「駅まち一体」とは、鉄道駅・交通結節点と周辺の街区を一体的に計画・整備する考え方であり、橋本エリアではその先進的なモデルが実現しようとしています。京王駅の移設と合わせて、歩行者空間の回遊性を高める都市軸を整備し、駅から街へ、街から駅へと人々が自然に流れ、滞在できる空間を創出。駅と街の融合によってまち全体の魅力を高め、賑わいを広げていく仕組みです。

整備の中心には4つのゾーンが設定されており、それぞれに明確な機能と役割が与えられています。駅を中心に回遊動線を形成しながら、交通利便性・商業・居住・産業・交流といった都市機能をバランスよく配置することで、多様な世代・目的の人々に対応したまちづくりが推進されていきます。

橋本駅周辺整備では、「駅まち一体牽引ゾーン」「広域交流ゾーン」「複合都市機能ゾーン」「ものづくり産業交流ゾーン」という4つの都市機能ゾーンによって、未来型都市モデルの実現が目指されています。

まず、「駅まち一体牽引ゾーン」は、駅舎と街区を一体的に整備し、交通広場や歩行者動線を整えることで、駅周辺ににぎわいを創出する中心的なエリアです。特に京王駅の移設後は、このゾーンが新たな「まちの顔」として、都市の玄関口としての役割を担うことになります。

次に、「広域交流ゾーン」は、観光・物産・産業に関する情報を発信する拠点として位置づけられ、広域からの来訪者を惹きつける交流の場となります。また、交通広場との連携によって交通の結節点としての機能も強化され、イベントや実証事業を通じた活性化が期待されています。

一方で、「複合都市機能ゾーン」では、生活・仕事・憩いといった多様な都市機能がバランスよく配置され、子育て世代から高齢者まで、幅広い世代のニーズに応える都市空間が整備されます。これにより、地域住民が安心して暮らし続けられる持続可能な住環境が形成されていきます。

最後に、「ものづくり産業交流ゾーン」では、研究開発やスタートアップの支援、産業間交流を通じて、新技術の創出や優れた人材の誘致を促進する拠点としての機能が期待されており、将来的にはロボットや航空宇宙といった先端分野を核とする産業クラスターの形成が見込まれています。

このように、各ゾーンはそれぞれ独立した役割を担いつつも、相互に連携し合いながら、橋本駅周辺全体として多様な都市機能が循環し共生する、持続可能な未来都市モデルが構想されています。

産業振興の中核を担うのが、2024年3月に開設された「FUN+TECH LABO(ファンタステックラボ)」です。JR東海と相模原市が連携して運営するこの施設は、企業、起業家、研究機関、学生など、様々なプレイヤーの交流を促進するイノベーション拠点です。AI・IoT、航空宇宙、新素材など、先端分野のスタートアップや企業を誘致し、セミナー・ピッチイベント・共同研究・ビジネスマッチングを通じて新たな技術やビジネスの創出を支援しています。

また、ロボット産業特区との連携により、製造業やスタートアップ企業への支援環境が整備されており、実証・実装がしやすい土壌が形成されています。相模原市は今後、短期的には交流環境の形成、中期的には継続的な技術革新、長期的には企業立地の増加と都市ブランドの確立という3段階で地域の発展を構想しており、FUN+TECH LABOがそのハブ機能を担う存在として注目されています。

橋本駅の移設計画は、単なる鉄道駅のリニューアルではなく、リニア中央新幹線の開業を契機に橋本エリアを次世代型都市に変貌させる壮大な挑戦です。交通・産業・生活・交流の各機能が融合する新たな「都市のかたち」がここ橋本で生まれようとしています。京王電鉄、JR東海、相模原市など多様な主体が連携し、公共・民間が一体となって進めるこのプロジェクトが、首都圏西部の未来を大きく変えることは間違いありません。今後の進展にますます期待が高まります。

最終更新日:2025年6月9日

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