広小路クロスタワーは、愛知県名古屋市中区錦二丁目に建つ地上21階、地下1階、高さ97.1mの超高層ビルです。立地は、南側を広小路通、東側を本町通、西側を長者町通に面した場所に位置しています。東側のA敷地に新棟「広小路クロスタワー」、西側のB敷地に「旧名古屋銀行本店ビル/THE CONDER HOUSE」が建っています。
超高層オフィスビル「広小路クロスタワー」の新築と、隣接する歴史的建築物「旧名古屋銀行本店ビル」の保存・改修を一体的に実施、新旧の建築物が連続する街並みを形成しています。1~2階には飲食店やスパなどの商業施設、3階以上にはオフィスを配置し、広小路通沿いに新たな賑わいを創出しています。オフィスのオフィススペックは、基準階面積450.5坪(1,489.26㎡)、天井高2,800mm、床荷重500kg/㎡となっています。また、旧名古屋銀行本店ビルは外観や歴史的な意匠を最大限に保存し、「THE CONDER HOUSE」としてレストランやウェディング・パーティー会場などに活用されています。
建築主は名古屋デベロップメント特定目的会社(*三菱地所が100%出資)、積水ハウス株式会社、設計は株式会社三菱地所設計、株式会社竹中工務店、施工は株式会社竹中工務店です。着工は2016年3月1日、竣工は2018年2月28日となっています。
過去の建設状況
→過去の建設状況
概要
| 名称 |
A敷地:広小路クロスタワー B敷地:旧名古屋銀行本店ビル/THE CONDER HOUSE |
| 計画名 |
(仮称)錦二丁目計画 |
| 所在地 |
地名地番:愛知県名古屋市中区錦二丁目2011番~2015番 住居表示_A敷地:愛知県名古屋市中区錦二丁目20番15号 住居表示_B敷地:愛知県名古屋市中区錦二丁目20番25号 |
| 用途 |
A敷地:事務所、店舗、駐車場 B敷地:店舗 |
| 階数 |
A敷地:地上21階、地下1階、塔屋2階 B敷地:地上6階、地下1階、塔屋1階 |
| 高さ |
A敷地:97.100m B敷地:28.521m |
| 構造 |
A敷地:鉄骨造(柱CFT造)、一部鉄筋コンクリート造 制震構造 B敷地:鉄筋コンクリート造、一部鉄骨鉄筋コンクリート造 |
| 基礎工法 |
場所打ちコンクリート拡底杭 |
| 敷地面積 |
4,581.79㎡ A敷地:3,383.23㎡ B敷地:1,198.56㎡ |
| 建築面積 |
3,363.79㎡ A敷地:2,373.80㎡ B敷地:989.99㎡(B敷地増築部分:148.37㎡) |
| 延床面積 |
50,366.95㎡ A敷地:45,410.13㎡ B敷地:4,956.82㎡(B敷地増築部分:42.96㎡) |
| 着工 |
2016年3月1日 B敷地改修工事着工:2016年6月 |
| 竣工 |
2018年2月28日 |
| 建築主 |
名古屋デベロップメント特定目的会社(*三菱地所が100%出資)、積水ハウス株式会社 |
| 設計 |
A敷地:株式会社三菱地所設計、株式会社竹中工務店 B敷地:株式会社三菱地所設計 |
| 施工 |
株式会社竹中工務店 |
| 最寄駅 |
名古屋市営地下鉄東山線、鶴舞線「伏見」駅、名古屋市営地下鉄東山線、名城線「栄」駅 |
| 備考 |
ー |
位置図
標識
イメージパース
出典:名古屋デベロップメント特定目的会社/積水ハウス株式会社
南西側から見た広小路クロスタワー/旧名古屋銀行本店ビルの様子です。「(仮称)錦二丁目計画」は、三菱地所と積水ハウスが名古屋市中区錦二丁目で進めた再開発プロジェクトで、2018年2月28日に竣工しました。
広小路通と、東海道熱田宿から名古屋城へ通じる歴史軸である本町通が交差する場所において、地上21階・高さ約97mの「広小路クロスタワー」を新築するとともに、隣接する1926年竣工の歴史的建築物「旧名古屋銀行本店ビル」を保存・改修。新たな超高層ビルと歴史的建築物を一体的に整備することで、広小路通沿いに新旧の建築が連続する景観と賑わいを形成し、栄・伏見エリアの活性化や今後の再開発を促す新たな都市拠点を創出しています。
南側正面から見た広小路クロスタワー/旧名古屋銀行本店ビルの低層部分の様子です。
A敷地「広小路クロスタワー」
南西側から見た広小路クロスタワーの様子です。広小路クロスタワーは、地上21階、地下1階、塔屋2階、高さ97.1m、延床面積45,410.13㎡の規模を誇る超高層オフィスビルです。3階以上を主とするオフィスフロアには、三菱UFJ銀行をはじめとする三菱UFJフィナンシャル・グループの名古屋本部機能などが入居し、名古屋における業務拠点として機能。基準階面積は約450.5坪、天井高2,800mmの無柱空間とし、整形なフロア形状によってレイアウト効率を高めています。また、最小約30坪からの貸付にも対応し、多様なオフィスニーズに応える計画となっています。
タワーパーキングです。駐車場収容台数は、地下平置駐車場20台、機械式駐車場104台の合計124台となっています。
北西側から見た広小路クロスタワーの様子です。
北東側から見た広小路クロスタワーの様子です。
敷地内には、「旧大和生命ビル」の記念碑があります。
駐車場出入口・車寄せです。
オフィスエントランスです。
館銘板です。
南東側から見た広小路クロスタワーの様子です。
南東側から見上げた広小路クロスタワーの様子です。
南東側から見た広小路クロスタワーの低層部分の様子です。
外観は、高層部に伸びやかな縦ラインを取り入れたデザインとする一方、低層部では隣接する旧名古屋銀行本店ビルとの連続性を意識し、歴史的建築物の列柱をモチーフとした門型のデザインを採用しています。
これにより、新築の超高層ビルでありながら周辺の歴史的な街並みとの調和を図り、広小路通に新たな風格を与える景観を形成。1・2階にはカフェ、物販、レストラン、スパなど4つの商業店舗が配置され、広小路通沿いの低層部に人の流れを生み出しています。さらに、エントランスには鉄製アートワークを設置し、外装の縦ラインや「クロス」を取り入れた内装デザインと合わせて、建物全体に統一感を持たせています。
広小路クロスタワーの高層部分の様子です。
南西側から見た広小路クロスタワーの低層部分の様子です。
2階商業施設エントランスです。
商業施設です。
案内板と商業施設テナント一覧です。
B敷地「旧名古屋銀行本店ビル」
南西側から見た旧名古屋銀行本店ビルの様子です。旧名古屋銀行本店ビルは、1926年に旧名古屋銀行の本店として竣工した、鉄骨鉄筋コンクリート造・地上5階の歴史的建築物です。
設計を手掛けたのは、名古屋の近代建築を数多く手掛け、「名古屋をつくった建築家」とも称される鈴木禎次で、正面には4階分の高さに及ぶ巨大な6本のコリント式列柱が並び、重厚かつ華麗な銀行建築らしい外観を形成しています。昭和初期に金融街として発展した広小路通の歴史を今に伝える建築として長く親しまれ、1989年には第一回名古屋市都市景観重要建築物に指定。今回の再開発においても、その歴史的価値を踏まえた保存・活用が図られました。
広小路通りに面して、旧名古屋銀行本店ビルと広小路クロスタワーが建ち並んでいます。
北西側から見た旧名古屋銀行本店ビルの様子です。
南東側から見た旧名古屋銀行本店ビルの様子です。
旧名古屋銀行本店ビルは、昭和初期に金融街として発展していた広小路通に、旧名古屋銀行の本店として1926年に建設されました。当時の名古屋では繊維業をはじめとする産業の発展を背景に経済活動が活発化しており、広小路通沿いには銀行や保険会社などが立ち並んでいました。
こうした名古屋の都市発展を象徴する建築として、名古屋の近代建築を数多く手掛けた鈴木禎次が設計を担当。銀行建築としての威厳を示すため、4階分の高さを持つ6本の巨大なコリント式列柱を正面に配した、当時としては非常に華やかで重厚な建物として建設されました。竣工後は旧名古屋銀行の本店として使用され、その後は銀行関連施設などとして利用されながら広小路通の歴史を伝える建築物となり、1989年には第一回名古屋市都市景観重要建築物に指定されています。
再開発では、旧名古屋銀行本店ビルの建物本体や外装を可能な限り現況のまま保存しながら、将来にわたって活用できるよう耐震性の確保や最新設備の導入などの改修が実施されました。
既存の石貼部分はアルカリイオン水による洗浄やしみ抜きが行われ、塗装部分についても竣工当時の写真などを参考に、当時の色合いに近づけるため石目調吹付塗装を再施工。さらに、正面ファサードを特徴づけるコリント式列柱の装飾をライトアップすることで、夜間にも歴史的建築物の存在感を街並みに示しています。内部についても、旧金庫室に残る装飾などを保存し、かつて銀行として使用されていた建物の記憶を継承する改修が行われました。
建物内部では、歴史的な銀行建築としての空間的特徴を現代の施設利用の中でも感じられるよう、さまざまな工夫が施されています。1・2階部分では、改修前に閉塞されていた2階の床を撤去し、竣工時の銀行建築に見られた特徴的な吹抜け空間を復活させるとともに、新たに階段を設置して施設としての利便性や回遊性を高めています。
また、1951年に増築された既存屋上倉庫については、構造上の制約を考慮しながら概ね同じ規模で作り替え、結婚式場として利用するチャペルへと転用。屋根高さを抑えて周辺道路から見えにくくするなど、歴史的な外観や周辺景観への配慮と新たな機能の導入を両立しています。
保存・改修を終えた旧名古屋銀行本店ビルは、株式会社Plan・Do・See・Tokaiが運営する「THE CONDER HOUSE」として、レストランやバー、ウェディング・パーティー会場などを備えた施設へと生まれ変わりました。歴史的建築物ならではの重厚感あふれる外観や内部意匠を生かしながら、一棟全体を現代的な商業・交流施設として活用することで、単なる建物の保存にとどまらない「保存と活用」の両立を実現。
1・2階の吹抜けを生かしたレストラン空間や、歴史を感じさせる内装、チャペルなどを組み合わせ、訪れる人が建築そのものの魅力を体験できる施設となっています。新築の広小路クロスタワーとともに広小路通沿いに連続した賑わいを生み出し、歴史的な街の記憶を残しながら新たな都市の魅力を創出しています。
旧名古屋銀行本店ビルの記念碑です。
南側正面から見た旧名古屋銀行本店ビルの様子です。
周辺から見た様子
広小路通りから見た広小路クロスタワーの様子です。
ミッドランドスクエアのスカイプロムナードから見た広小路クロスタワーの様子です。
広小路通りから見上げた広小路クロスタワーと三菱UFJ銀行 名古屋ビルの様子です。
最終更新日:2026年8月10日