つくばエクスプレス(TX)研究学園駅近くの高架下で、新たな飲食施設「寿横丁」が2026年秋に開業する予定です。首都圏新都市鉄道が進める高架下活用プロジェクトで、地域密着型の食の交流拠点「URBAN TERRACE」をコンセプトに、全6店舗が出店予定。地産地消の推進やイベント開催、SDD(飲酒運転撲滅)プロジェクトとの連携などを通じて、研究学園エリアに新たな賑わいを創出するものとしています。
現在、研究学園駅周辺では葛城一体型特定土地区画整理事業によって整備された街が成熟期を迎え、大規模マンションや商業施設の立地が続くほか、とりせん研究学園店跡地の開発計画や新たな商業施設計画も進行中です。「寿横丁」の開業は、こうした街の成長をさらに加速させる新たな起爆剤として期待されています。
寿横丁/研究学園エリアの概要
1.研究学園駅高架下に「つくば寿横丁」誕生
2026年秋、研究学園駅高架下に全6店舗で構成される飲食施設を整備。
地域密着型の交流拠点「URBAN TERRACE」をコンセプトとした新たな食の拠点形成。
2.地域と連携した賑わい創出
地産地消の推進やイベント開催、SDDプロジェクトとの連携を計画。
地域住民や来訪者が気軽に集う交流・コミュニティ空間の創出。
3.TX沿線価値向上を目指す高架下活用
首都圏新都市鉄道が2026年度事業計画の重点施策として高架下開発を推進。
駅機能の充実と保有資産活用による沿線ブランド価値の向上。
4.副都心へ成長した研究学園地区
葛城一体型特定土地区画整理事業により住宅・商業・行政機能が集積。
TX開業とともに発展した約484.7haの計画都市と副都心形成。
5.駅周辺で進む新たな再開発
とりせん研究学園店跡地は更地化され、大和ハウス工業管理地として今後の開発に期待。
飲食店舗ビル建設や未利用地活用など駅前商業地の発展。
6.葛城地区で続く都市機能の充実
学園の森では「そよらつくば学園の森」など大型開発が進行。
住宅・商業・業務施設が連携する多極型都市ネットワークの形成。
7.研究学園駅前の新たなランドマークへ
「つくば寿横丁」は駅前の回遊性向上と夜間の賑わい創出に寄与する計画。
成熟する研究学園地区の交流・観光・地域活性化を担う新たな都市拠点。

2026年秋、TX研究学園駅から徒歩約5分の高架下に、新たな飲食施設「寿横丁」が誕生します。施設のコンセプトは「地域密着型の憩いのスペース(URBAN TERRACE)」。単なる飲食店街ではなく、地域の人々が日常的に集い、交流できる空間を目指しています。
施設には全6店舗が出店予定で、地域の特色を生かした飲食店を中心に構成される計画です。現在はテナント募集が進められており、地元事業者を中心とした魅力的な店舗の集積が期待されています。
研究学園駅周辺は大型商業施設やロードサイド店舗が充実している一方、駅近で気軽に立ち寄れる横丁スタイルの飲食施設は多くありません。「寿横丁」は仕事帰りの会社員や学生、地域住民が集う新たなコミュニティ空間として、駅前の回遊性向上にも寄与することになりそうです。


「つくば寿横丁」の特徴は、単なる高架下活用ではなく、地域との連携を重視している点です。施設では茨城県産食材を活用した地産地消の推進をはじめ、地域イベントの開催やマルシェなど、多彩な交流企画が検討されています。
また、SDD(STOP! DRUNK DRIVING)プロジェクトと連携し、飲酒運転撲滅に向けた啓発活動にも取り組む予定です。公共交通機関であるTXを利用して来店してもらうことで、安全・安心な飲食文化の定着を目指しています。
高架下空間は天候に左右されにくく、駅からもアクセスしやすい立地であることから、昼夜を問わず人が集まる交流拠点となる可能性を秘めています。これまで鉄道施設として利用されてきた空間を新たな都市資産として活用することで、研究学園駅周辺の魅力向上にもつながります。


首都圏新都市鉄道は2026年度事業計画において、「駅機能や保有資産を活用した沿線価値の向上」を重要施策に掲げています。その柱の一つが、高架下をはじめとした鉄道資産の有効活用です。研究学園駅では飲食施設の整備工事が進められるほか、今後は流山おおたかの森駅などでも高架下商業施設の整備が検討されています。
さらに、TXでは駅そのものの魅力向上にも取り組んでおり、「駅機能のあり方勉強会」を通じて、駅を地域の交流拠点として進化させる議論が進められています。まずはつくば駅での検討成果を活用し、その後は研究学園駅を含む沿線各駅へ展開していく方針です。
これまで移動のための施設だった駅が、「集う」「楽しむ」「地域を知る」場所へと変化しようとしており、「寿横丁」はその象徴的なプロジェクトの一つと位置付けられます。


研究学園駅周辺は、TX開業と一体的に進められた「葛城一体型特定土地区画整理事業」によって誕生した計画都市です。施行面積約484.7ha、計画人口約25,000人という全国有数の大規模区画整理事業として整備され、UR都市機構を施行者として平成13年に事業認可、平成26年に換地処分を迎えました。
現在では、つくば市役所、イーアスつくば、コストコホールセールつくば倉庫店をはじめとする都市機能が集積し、駅前には板状タワーマンション群や大規模マンションが建ち並ぶ副都心へと成長しています。人口も約18,000人規模まで増加し、住宅・商業・業務機能がバランスよく集積する街として成熟が進んでいます。
また、電線地中化や広幅員道路、公園・緑地の整備、雨水浸透施設など環境共生型の都市基盤整備も進められ、計画的な街並みが形成されている点も研究学園地区の大きな特徴です。


研究学園駅周辺では、「寿横丁」の整備以外にも新たな開発が相次いでいます。約20年間営業したスーパーマーケット「とりせん研究学園店」は2026年1月に閉店し、併設されていた魚べいなどの建物も解体されました。現在は広大な更地となり、大和ハウス工業の管理地として盛土などが行われており、今後の土地利用に注目が集まっています。
また、その南側では地上7階建ての飲食店舗ビル「株式会社CASH LABビル新築工事」の建設も進められており、駅前商業地の形成が着実に進展しています。
さらに、葛城一体型特定土地区画整理事業区域内では、未利用地の開発も続いています。学園の森地区では「そよらつくば学園の森」の建設が進められており、イーアスつくばやコストコとともに、多極的な商業ネットワークの形成が期待されています。研究学園駅周辺では住宅・商業・業務施設の整備が現在も継続しており、「寿横丁」の開業もこうした都市機能の充実を後押しする存在となりそうです。

研究学園地区は、TX開業から20年余りを経て、住宅・行政・商業機能が高度に集積する都市へと成長しました。一方で、街の成熟に伴い、地域住民同士が気軽に交流できる場や、夜間の賑わいを創出する施設の充実が求められる段階に入っています。
こうした中で誕生する「つくば寿横丁」は、駅前に不足していた横丁型飲食空間として、地域コミュニティの形成や駅前の回遊性向上に大きく貢献することが期待されます。地元食材を生かした飲食店やイベントを通じて、研究学園ならではの魅力を発信する拠点となれば、沿線外からの来訪者を呼び込む新たな目的地にもなるでしょう。
首都圏新都市鉄道が進める高架下活用は、鉄道施設の有効利用にとどまらず、沿線全体のブランド価値向上を目指す取り組みでもあります。周辺で進む再開発や商業施設整備と相乗効果を生み出しながら、「つくば寿横丁」は研究学園駅前の新たなランドマークとして、多くの人に親しまれる空間へと成長していくことが期待されます。
最終更新日:2026年8月6日