丸の内永楽ビルディングは、東京都千代田区丸の内一丁目に建つ地上27階、地下4階、高さ150.0mの超高層ビルです。
立地は、「大手町」駅南側に建ち並んでいた地上12階、地下5階、1979年10月竣工の「三菱UFJ信託銀行東京ビル」、地上13階、地下3階、1960年3月竣工の「東銀ビルヂング」、地上12階、地下5階、1985年4月竣工の「住友信託銀行東京ビル」跡地に位置しており、これら既存ビル3棟を大型街区として機能更新が図られました。
東京駅前周辺の活気と賑わいを丸の内・大手町地区全域に拡げることを目的とし、東京駅から新丸ビルを経由して大手町駅へと繋がる新たな歩行者ネットワークを構築し、地域全体における魅力ある都市空間の形成に貢献することを目的として開発が進められました。
特例容積率適用区域制度が活用されており、街区南側に建つ「三菱UFJ信託銀行本店ビル/日本工業倶楽部会館」の竣工当時の容積率1000%から竣工後に1300%に変更された余剰容積のほか、パレスホテル東京などの余剰容積も上乗せして建設されました。
施設構成は、地下4階に機械室、地下3階~地下2階に駐車場、地下3階~地上3階に銀行店舗、地下1階~地上2階に商業ゾーン「iiyo!! (イーヨ!!)」、1階~3階にオフィスエントランス、3階~27階にオフィスとなります。オフィススペックは基準階面積948.0坪(3,135.0㎡)、天井高2,850mm、床荷重500kg/㎡となっており、商業ゾーン「iiyo!! (イーヨ!!)」の面積は約2,700㎡(約800坪)、店舗数26店舗となっています。
外観デザインは、丸の内仲通りのゲートであることを表現した縦方向を強調したブラジル産花崗岩のフレームや、高さ100尺ラインを強調した低層基壇部の庇、大名小路側は三菱東京UFJ銀行と三井住友信託銀行の外観のうち、北側は石材の外装フィン、南側は黒緑色の花崗岩を用いたPC外装となっていることが特徴です。
建築主は三菱地所株式会社、住友信託銀行株式会社、株式会社三菱東京UFJ銀行、設計は株式会社三菱地所設計、施工は清水建設株式会社です。既存建築物解体着手は2008年11月17日、着工は2009年9月17日、竣工は2012年1月19日、竣工式は2012年2月2日となっています。
→隣接街区の「三菱UFJ信託銀行本店ビル/日本工業俱楽部会館」の概要・詳細
概要
名称 |
丸の内永楽ビルディング 商業ゾーン:iiyo!! (イーヨ!!) |
計画名 |
(仮称)丸の内1-4計画 |
所在地 |
東京都千代田区丸の内一丁目4番1号 |
用途 |
事務所、店舗 |
階数 |
地上27階、地下4階、塔屋3階 |
高さ |
150.0m |
構造 |
地上:鉄骨造 地下:鉄骨鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造 制振構造(高粘度の粘性体の粘性せん断抵抗力を利用した制震壁) |
基礎工法 |
直接基礎 |
敷地面積 |
8,033.94㎡ |
建築面積 |
6,361.61㎡ |
延床面積 |
139,684.30㎡ |
着工 |
2009年9月17日 既存建築物解体着手:2008年11月17日 |
竣工 |
竣工:2012年1月19日 竣工式:2012年2月2日 |
建築主 |
三菱地所株式会社、住友信託銀行株式会社、株式会社三菱東京UFJ銀行 |
設計 |
株式会社三菱地所設計 |
施工 |
清水建設株式会社 |
最寄駅 |
東京メトロ「大手町」駅、JR、東京メトロ「東京」駅、東京メトロ千代田線「二重橋前〈丸の内〉」駅 |
備考 |
▼施設構成 地下4階:機械室 地下3階~地下2階:駐車場 地下3階~地上3階:銀行店舗 地下1階~地上2階:商業ゾーン「iiyo!! (イーヨ!!)」 1階~3階:オフィスエントランス 3階~27階:オフィス |
位置図
区域図
出典:国土交通省
断面図
出典:国土交通省
イメージパース
出典:国土交通省
写真
北東側から見た丸の内永楽ビルディングの様子です。
北東側から見た丸の内永楽ビルディングの低層部分の様子です。
大名小路と永代通りが交わる大手町駅前交差点から見た丸の内永楽ビルディングと丸の内から大手町にかけての超高層ビル群の様子です。右も左も超高層オフィスビルが延々と続いていることがわかります。
丸の内永楽ビルディングから南側へは、高さ100尺で揃えられた低層基壇部の軒ラインが続いています。超高層ビルの外観ファサードは各々個性あるものとなっていますが、軒線が揃うだけで統一感が生まれ、美しい景観が形成されています。
北西側から見た丸の内永楽ビルディングの様子です。
大手町交差点側から見た丸の内永楽ビルディングの低層部分の様子です。周辺は大規模な超高層ビルが建ち並んでいます。
丸の内永楽ビルディングの西側は、南北に丸の内仲通りが丸の内エリアを縦断しています。超高層ビルが建ち並び、非常に壮観な光景です。
丸の内永楽ビル北西側から地下へ向かう大階段・サンクンガーデンです。丸の内永楽ビルの地下に位置する商業施設「iiyo!! (イーヨ!!)」への出入口のみならず、東京メトロ・都営地下鉄「大手町」駅のB1A出入口となっています。
高さ100尺の大庇の軒線と、連続する8本円柱とガラスファサードが特徴的な低層基壇部の様子です。
外観に奥行きと陰影を与え、日射負荷低減のために設置された障子の格子をイメージした水平、垂直の庇と、LOW-Eペアガラス、エアフローシステム、太陽追尾自動ブラインドによる全館日射制御が可能なカーテンウォールの組み合わせが特徴的な高層部分の様子です。
高さ100尺に設置された大庇と繊細な和柄が施されたガラス張りの庇です。
低層部分の外装フィンです。
丸の内仲通り側に施された立体的な壁面緑化です。
南西側から見た丸の内永楽ビルディングの様子です。
南西側から見た丸の内永楽ビルディングの低層部分の様子です。
丸の内仲通りに面して設置された路面店の様子です。ガラス張りで賑わいを感じられやすいファサードとなっています。
丸の内仲通りの歩道状空地と丸の内仲通りの様子です。洗練された歩行空間となっています。
南東側から見た丸の内永楽ビルディングの様子です。
南東側から見た丸の内永楽ビルディングの低層部分の様子です。
東側の南側約半分、三井住友信託銀行部分は黒緑色の花崗岩を用いたPC外装となっています。
北東側から見た丸の内永楽ビルディングの様子です。
オフィスエントランスの様子です。
オフィスエントランスから地下へ向かうエスカレーターと大規模な吹き抜け空間の様子です。
東京メトロ東西線「大手町」駅から地下接続通路を経由し、サンクンガーデンへ至るアプローチの様子です。石垣のような擁壁がアイストップとなったエスカレーターのある空間となっています。
地下1階レベルで三菱UFJ信託銀行本店ビル/日本工業倶楽部会館と接続しています。
こちらの地下通路は大手町エリアから東京駅へ至るショートカットコースとなっています。詳しくは→丸の内LOVE Walker 隠し通路見つけた! “ビルの細道”を覚えて めざせ丸の内ダンジョンマスター
地下1階~地上2階は、面積約2,700㎡(約800坪)、店舗数26店舗の商業ゾーン「iiyo!! (イーヨ!!)」となっています。
地下1階の北側から東側にかけての袋小路となっている空間には、9店舗の飲食店舗からなる飲食ゾーン「イーヨ!!yokocho(イーヨ!!ヨコチョ)」があります。
iiyo!! (イーヨ!!)のテナント一覧です。
丸の内永楽ビルディングと丸の内エリアの超高層ビル群の様子です。凄まじい摩天楼となっています。
最終更新日:2024年1月21日