東京都渋谷区幡ヶ谷二丁目の旧オリンパス本社跡地約1haを活用した大規模マンション開発「(仮称)渋谷区幡ヶ谷二丁目計画新築工事」が本格的に動き出しています。事業主は三井不動産レジデンシャルと日鉄興和不動産で、敷地面積9,631.67㎡、延床面積38,224.99㎡、地上15階・地下1階、最高高さ46.13mの共同住宅を整備する計画です。住戸数は430戸を予定し、駐車場や駐輪場なども併設されます。
本計画は単なるマンション開発にとどまらず、渋谷区が進める「幡ヶ谷二丁目のまちづくり」と連携した事業として位置付けられています。地域課題であった南北方向の歩行者動線の改善や防災機能の強化、公園整備などを一体的に進めることで、より安全で快適な住環境の形成を目指してるものとされています。現地では既存建築物の解体が完了し、暫定利用されていた駐車場も閉鎖されており、仮囲いには建築計画のお知らせ板が掲示されています。2026年9月下旬の着工、2029年11月中旬の完成が予定されています。
(仮称)渋谷区幡ヶ谷二丁目計画新築工事の概要
概要
1.旧オリンパス本社跡地で進む大規模再開発
旧オリンパス本社跡地約1haを活用した住宅開発計画。
幡ヶ谷二丁目のまちづくりと連携した大規模複合整備の推進。
2.430戸を供給する大型分譲マンション計画
地上15階・地下1階、延床面積約3万8,224㎡の共同住宅。
地域の新たな居住拠点となる430戸の住宅供給。
3.三井不動産レジデンシャルと日鉄興和不動産による事業
三井不動産レジデンシャルと日鉄興和不動産が建築主。
民間事業者と渋谷区の協働によるまちづくり事業。
4.七号通りの再編と安全な歩行空間の創出
地域課題であった狭あいな南北道路の改善計画。
七号通りの移設・拡幅による歩行者中心の交通環境整備。
5.防災機能を強化する公園再整備計画
七号通り公園と幡ヶ谷ひだまり公園を連携させる整備方針。
防災拠点機能の向上と災害対応力強化への取り組み。
6.地域交流を支える公共空間の形成
広場や遊具、憩いの場を備えた交流空間の整備計画。
多世代が利用できるコミュニティ拠点の創出。
7.2029年完成を目指す幡ヶ谷の新たなランドマーク
2026年9月下旬着工、2029年11月中旬完成予定。
住宅・公園・道路を一体整備する新たな街並みの形成。

計画地は東京都渋谷区幡ヶ谷二丁目44番4外に位置する9,631.67㎡の敷地です。かつてオリンパスの本社・工場が立地していましたが、工場は2011年頃から解体され、その後は広大な平面駐車場として利用されていました。
2022年4月に三井不動産レジデンシャルが土地を取得し、現在は三井不動産レジデンシャルと日鉄興和不動産が保有しています。渋谷区との協議を重ねながら、地域課題の解決と周辺環境の向上を目指した開発計画の検討が進められてきました。現地では2026年6月時点で解体工事が完了し、駐車場も閉鎖されています。敷地全体は仮囲いで囲まれ、建築計画のお知らせ板が設置されている状況です。

掲示されている建築計画によると、新築される建物は鉄筋コンクリート造、地上15階・地下1階建ての共同住宅です。建築面積は4,627.00㎡、延床面積は38,224.99㎡に達し、高さは44.99m(最高46.13m)となります。
住戸数は430戸を予定しており、駐車場103台、バイク置場43台、駐輪場860台を整備する計画です。基礎には場所打ち鋼管コンクリート杭を採用し、設計・施工は長谷工コーポレーションが担当します。
建築主は三井不動産レジデンシャルと日鉄興和不動産で、都心近接エリアである幡ヶ谷駅周辺における大規模住宅供給として注目を集めています。完成後は幡ヶ谷エリアの人口増加や地域活性化にも大きな影響を与えることが期待されています。


本計画の大きな特徴は、マンション建設と公共空間整備を一体的に進める点です。渋谷区は幡ヶ谷二丁目地区の課題として、南北方向の道路幅員が狭く歩行者の安全性が十分ではないこと、水道道路と公園との連携が弱いこと、防災機能や地域交流拠点の不足などを挙げています。
こうした課題を解決するため、従来の七号通り公園を含むエリアを再編し、地域の主要生活道路である七号通りを整備する方針が示されました。地域住民との協議が続いていた七号通り計画についても、最終的にはマンション敷地西側へ移設される方向となっています。
道路拡幅によって安全で快適な歩行環境を確保するとともに、水道道路から幡ヶ谷駅方面へ向かう歩行者動線の強化が図られます。

渋谷区は現在の七号通り公園が担っている防災機能や地域活動の役割を継承しながら、新たな公園空間を整備する計画です。
隣接する幡ヶ谷ひだまり公園には、マンホールトイレや防災倉庫、かまどベンチ、防災パーゴラ、地下耐震性貯水槽などの防災設備が設けられています。再整備後の公園は、これらの機能と連携しながら災害時の活動拠点として活用できる空間となる予定です。

計画では、防災パーゴラや災害対応設備の導入、広場スペースの確保などが検討されています。平常時には子どもたちの遊び場や地域住民の憩いの場として利用し、災害時には避難や救援活動の拠点として機能する、多目的な公園づくりが目指されています。
マンション開発と合わせて防災力の向上を図ることで、地域全体の安全性を高める取り組みとなっています。

幡ヶ谷二丁目のまちづくりでは、「人中心のウォーカブルな公共空間の整備」「地域の防災拠点としての機能強化」「地域交流を育むレクリエーション機能の充実」の3つを基本方針に掲げています。

再整備される公園では、南北方向の園路整備による歩行者ネットワークの形成や、ベンチ・健康遊具の設置、イベント利用が可能な広場整備などが検討されています。水道道路沿道から地域内部へと人の流れを広げ、住民同士の交流を促進する拠点となることが期待されます。
また、マンション敷地内には南北をつなぐ貫通通路や広場状空地も計画されており、地域に開かれた空間の創出が図られます。大規模住宅の建設だけでなく、公園や道路を含めた面的な整備によって、幡ヶ谷二丁目全体の魅力向上につながるプロジェクトとして今後の進展が注目されています。
最終更新日:2026年6月22日