相模原市は、橋本駅南口エリアの本格的な再開発の始動に伴い、「相模原市リニア駅周辺まちづくりガイドライン」(2023年策定)に“まちのイメージ”を加えた概要版を公表しました。市民や事業者に市が目指す将来像や都市コンセプトをわかりやすく示すことで、多様な主体との連携・協働による持続的に発展するまちづくりを促進することを目的としています。
2025年9月には、UR都市機構が施行する「橋本駅南口地区土地区画整理事業」の計画が国から正式に認可され、リニア中央新幹線・神奈川県駅(仮称)の整備を契機に、広域交流拠点としての都市形成が本格的に進む段階に入りました。概要版では、先端技術の活用や環境と共生する都市像、歩いて楽しい「駅まち一体」の都市空間など、未来の橋本駅周辺を具体的にイメージできる内容となっています。
→相模原市 『相模原市リニア駅周辺まちづくりガイドライン』概要版(まちのイメージ付き)の作成について
→相模原市 橋本駅南口の「まちづくりガイドライン」について
相模原市リニア駅周辺まちづくりの概要
1. 公表の目的
市民と事業者に向けたまちづくりの方向性の周知。
多様な主体との連携による持続的発展の促進。
2. 橋本駅周辺の位置づけ
首都圏南西部の広域交流拠点としての整備。
リニア、鉄道、幹線道路を結ぶ交通結節点。
3. まちの将来像
先端技術と自然環境が共生する未来都市。
歩行者中心の回遊性と生活利便性の向上。
4. 土地利用の方針
駅まち一体牽引ゾーン、複合都市機能ゾーンの形成。
広域交流ゾーンと産業交流ゾーンによる都市機能集積。
5. 公共空間整備
交流・賑わい軸、緑と憩いの軸、機能連携軸の整備。
市民・事業者・行政の共創による開かれた空間の創出。
6. 土地区画整理事業の概要
事業面積約13.7ヘクタール、総事業費約290億円。
駅まち一体の都市空間と公共施設整備の本格化。
7. 都市の魅力と持続性
多世代交流とイノベーションの創出による地域活性化。
脱炭素型ライフスタイルと快適な都市環境の実現。

今回公表された概要版は、2023年に策定したガイドラインを基礎に、まちの将来像を視覚的に示す「まちのイメージ」を新たに追加したものです。これにより、市民や関係者が橋本駅周辺の未来像を具体的に想像しやすくなるだけでなく、まちづくりに対する関心や理解を深めてもらうことが期待されています。
2025年9月の橋本駅南口地区土地区画整理事業の国認可を契機に、都市機能の高度集積や土地利用の最適化が本格化します。市は今後、事業者や市民と協働し、交流・産業・生活の機能が循環する持続可能な都市環境の構築を目指します。

橋本駅周辺は、JR横浜線・JR相模線・京王相模原線の3路線が交わる交通結節点であり、国道16号・129号・413号や津久井広域道路などの幹線道路とも接続することから、交通アクセスの面で非常に優れた立地を有しています。相模原市はこの優位性を活かし、橋本駅及び相模原駅周辺を首都圏南西部の「広域交流拠点」と位置づけています。
リニア中央新幹線の開業により、橋本・品川間は約10分、橋本・名古屋間は約60分に短縮され、三大都市圏を結ぶ「日本中央回廊」としての機能が飛躍的に向上します。これにより、都市圏人口約7,300万人、都市圏GDPの約64%を占める経済圏とのアクセスが容易になり、地域経済や産業の活性化にも大きな影響を与えると期待されています。市はこの地理的ポテンシャルを最大限に活かし、商業・業務・文化などの都市機能を高度に集積させることで、首都圏南西部における広域交流拠点としての形成を目指しています。

ガイドライン概要版では、橋本駅南口エリアの未来像を「リニアでつながる、一歩先の未来を叶える橋本」というコンセプトで示しています。橋本駅周辺は、リニア中央新幹線や圏央道、鉄道3路線によって広域とつながる立地特性を生かし、ものづくり産業の集積や多様な人々の往来、豊かな自然環境など、多くのポテンシャルを有しています。
このポテンシャルを最大限に活かし、最新の都市の潮流や技術を柔軟に取り入れることで、橋本ならではの一歩先の暮らしを実現します。まちは先端技術に支えられ、生活支援技術やICTが日常生活に浸透したスマートシティとして発展します。駅を中心に歩いて楽しい回遊性の高い都市空間を形成し、複合都市機能の集積により、居住、働く、学ぶ、訪れる人々が自然に交流できる環境を整備します。また、自然環境と調和した環境共生型ライフスタイルを確立し、脱炭素型都市としての持続可能性も追求します。


橋本駅南口地区のまちづくりは、土地利用を4つのゾーンに分けて誘導する方針です。駅まち一体牽引ゾーンでは、駅前の顔として賑わいを創出し、交通拠点や商業、オフィスなど多様な都市機能を集積させることで、駅と街区の一体感を高め、まち全体への賑わいの波及を図ります。複合都市機能ゾーンでは、医療や福祉、商業やコミュニティ施設などを配置し、子どもから高齢者まで多世代が快適に過ごせる生活拠点を形成します。
広域交流ゾーンでは、交通広場やイベント空間、観光・物産の情報発信施設などを整備し、圏域全体の交流や情報発信の拠点として機能させるとともに、新たな社会実装やトライアルが行える柔軟性を持たせます。ものづくり産業交流ゾーンでは、研究施設やインキュベーション施設を導入し、産業や技術交流の拠点として高度人材や企業を誘致することで、新技術創出や地域経済の活性化を牽引します。これら4つのゾーンは相互に連携し、都市機能の循環と賑わいを創出することで、持続可能な都市環境を実現します。


橋本駅周辺では、開かれたパブリックスペースの整備が都市の魅力向上に不可欠です。ガイドラインでは、交流・賑わい軸、緑と憩いの軸、機能連携軸の三つを中心に空間を形成します。交流・賑わい軸では、施設や店舗の賑わいを通行空間に表現し、歩行者が楽しめるメインストリートを整備します。緑と憩いの軸では、連続した植栽や広場を配置し、自然を身近に感じられる開放的な空間を提供します。機能連携軸では、駅と各施設をつなぐ導線を整備し、自動運転や新たなモビリティを活用した快適な移動環境を実現します。さらに、市民、行政、事業者が協働で公共空間を活用する「共創のまちづくり」を推進し、技術実証やイベントの場としてパブリックスペースを柔軟に利用することで、新たな価値創造の機会を生み出します。

UR都市機構が施行する橋本駅南口地区土地区画整理事業は、リニア新駅整備と連動して街区再編や公共施設整備を一体的に進める大規模事業です。事業面積は約13.7ヘクタール、事業費は約290億円、事業期間は2025年度から2035年度までを予定しています。区域には県立相原高校跡地やリニア駅予定地が含まれ、まとまりのある土地単位で再開発が進められます。
事業では、区画道路や交通広場、公園などの公共施設を整備するとともに、商業・業務・住宅を計画的に配置します。京王線橋本駅の移設を含む都市再編により、3つの鉄道駅が連携した「駅まち一体」の都市空間が形成され、歩行者中心の回遊性や利便性が向上します。完成後は、歩いて楽しいまちとしての利便性の高い都市ネットワーク、先端技術や産業との連携によるイノベーション拠点、自然環境と調和した脱炭素型ライフスタイルの実現が期待されます。住む人、働く人、訪れる人が交流し連携することで、新たな価値や活動が生まれ、地域全体の循環と発展を促進する持続可能で魅力ある都市空間が形成されることが見込まれています。
最終更新日:2025年11月16日

