丸の内二丁目地区では、既存の地域冷暖房システムの信頼性向上と環境性能の強化を目的に、新たな熱発生施設「丸の内二丁目プラント‐5」と導管2路線(1‐1‐1号線、1‐1‐2号線)の新設が進められています。本計画は、丸の内二丁目7–1街区の建替えと連動して実施され、既存プラント(プラント‐2・プラント‐4)との冷水ネットワークを構築することで、相互バックアップ機能を強化し、低負荷時に高効率機器を優先運転するなど、地区全体の環境性向上を図るものです。さらに蒸気ネットワークの拡充により、災害時を含む熱供給の信頼性をさらに高めるため、都市計画の変更が行われます。
丸の内二丁目地区地域冷暖房施設の新設の概要
- 丸の内二丁目地区地域冷暖房施設の新設計画
熱発生施設プラント‐5と導管1‐1‐1号線、1‐1‐2号線の新設。
既存プラントとの冷水ネットワークによる相互バックアップ体制。 - 地域冷暖房施設(DHC)の役割
冷水・温水・蒸気を建物群に供給する集中熱供給システム。
省エネ・大気汚染防止・防災性向上・建物スペース削減の効果。 - 丸の内二丁目地区の都市計画上の位置づけ
歴史ある街並みと高度な業務・文化機能を備える環境共生型エリア。
面的な環境対策とCO₂削減目標達成の推進区域。 - 新設プラント・導管の設備概要
プラント‐5は既存プラントとの冷水ネットワーク連携。
低負荷時の高効率機器運転による環境負荷低減と信頼性向上。 - 蒸気ネットワークの拡張
災害時にも供給継続可能なバックアップ体制の構築。
地区全体の熱供給の安定性と省エネルギー効果の向上。 - 環境性・省エネ性能の向上
一次エネルギー消費削減とCO₂排出量の大幅削減。
ヒートアイランド対策と都市美観向上への貢献。 - 今後の都市計画スケジュール
縦覧・意見募集、都市計画審議を経て決定告示予定。
建替え計画と連動したプラント・導管整備によるネットワーク強化。

地域冷暖房施設(DHC)は、地域内の建物群へ集中プラントで製造した冷水・温水・蒸気を導管で供給するシステムであり、省エネや大気汚染防止、熱源設備の省スペース化、防災性の向上など多面的な効果を持ちます。
丸の内二丁目を含む大手町・丸の内・有楽町エリアは、千代田区都市計画マスタープランで「高次な業務機能・多様な都市活動を支える環境共生型エリア」として位置づけられ、面的な環境対策の強化が求められています。本地域では昭和期から続く大気汚染の改善を背景に地域冷暖房が導入され、その後も再開発にあわせてプラント・導管が段階的に整備されてきました。


今回の都市計画変更では、熱発生施設として「丸の内二丁目プラント‐5」が新設され、さらに導管として「丸の内二丁目1‐1‐1号線」と「同1‐1‐2号線」が整備されます。新たに設置されるプラント‐5は、既存のプラント‐2およびプラント‐4と冷水ネットワークを形成し、各施設間で熱を相互に融通できる体制を構築します。
これにより、いずれかのプラントに不具合が生じた場合でも、他のプラントがバックアップとして稼働し、熱供給を継続できる冗長性が確保されます。また、冷熱ネットワークが拡張されることで、冬季や中間期など冷房負荷の低い時期には、高効率機器で生成した冷水を優先的に供給できるようになり、地区全体として環境負荷の低減が期待されます。さらに、蒸気ネットワークについても強化が図られ、より安定的かつ効率的な熱供給システムの構築につながる計画となっています。


丸の内エリアでは、CO₂削減や環境配慮型都市づくりを推進するため、「大手町・丸の内・有楽町地区まちづくりガイドライン」および千代田区の地球温暖化対策条例に基づき、面的な環境対策が求められています。地域冷暖房は、個別ビルに熱源設備を設置するよりも一次エネルギー消費を大幅に削減し、CO₂削減にも大きく寄与する重要なインフラです。
丸の内地区では、既に多数のオフィスビルへ冷水・蒸気を供給しており、最新の熱源設備導入やネットワーク化による効率化が進められてきました。今回のプラント5新設と導管延伸は、将来の脱炭素社会に向けた中長期計画「MARUNETU VISION2030」とも整合し、地区全体の環境パフォーマンスをさらに高める取り組みの一環となります。

本計画は、まず2024年3月(令和6年)に千代田区都市計画審議会へ報告され、その後、2024年5月下旬には都市計画法第17条に基づく縦覧および意見書の受付が2週間にわたり実施されました。続いて、2024年7月頃に再び千代田区都市計画審議会で審議が行われ、同年7月下旬には都市計画決定が告示されています。
都市計画が決定した後は、丸の内二丁目7–1街区の建替えに合わせて新たなプラントや導管の整備が進められ、既存プラントとの連携を図ることでネットワークの拡張が計画されています。これらの取り組みにより、丸の内エリア全体の熱供給の信頼性が向上し、環境性能や省エネルギー性のさらなる強化が期待されています。
最終更新日:2025年12月6日

