上板橋駅南口駅前広場は、東京都板橋区が進める「上板橋駅南口駅前東地区第一種市街地再開発事業」の中核施設として整備が進められています。駅と川越街道(国道254号)を結ぶ幅員16メートル・延長約210メートルの区画街路第8号線や、約3,900平方メートルの交通広場、地下約1,500台収容の自転車駐車場などを一体的に整備し、交通結節機能の強化、防災性の向上、商店街の活性化を同時に実現することを目的としています。
従来の上板橋駅南口周辺は、狭隘な道路と木造建築が密集し、防災面や交通安全面に課題を抱えてきました。今回の再開発では、道路・広場・歩行者ネットワークを再編し、歩行者と車両の動線分離を図るとともに、駅前にふさわしい「街の顔」となる空間づくりが進められています。2028年度頃の竣工を目標に、段階的な整備が進行しています。
→板橋区 上板橋駅南口駅前地区
→板橋区 上板橋駅南口駅前広場の整備について
上板橋駅南口駅前広場の概要
1.駅前広場を核とした南口エリア再編
上板橋駅南口再開発事業の中核施設として位置付けられる駅前広場整備。
駅と周辺市街地を結ぶ都市拠点形成と土地利用高度化の推進。
2.区画街路第8号線の新設と交通結節機能強化
幅員16メートル・延長約210メートルの都市計画道路整備によるアクセス性向上。
駅前広場と川越街道を直結する交通ネットワーク再構築。
3.国道交差点改良による安全性・円滑性向上
丁字交差点から十字交差点への改良による歩行者・車両動線の明確化。
信号配置見直しと横断動線整理による事故リスク低減。
4.旧川越街道の歩行者中心空間化
通過交通の外周道路誘導による生活道路機能の回復。
速度抑制と空間再編による商店街回遊性と滞留性の向上。
5.歩行者ネットワークとバリアフリー動線整備
駅自由通路、デッキ、大階段、エレベーター整備による立体的動線形成。
高齢者・子ども・来街者に配慮した安全で快適な移動環境整備。
6.地下駐輪場整備と交通処理機能集約
約1,500台規模の地下自転車駐車場整備による放置自転車対策。
バス・タクシー・一般車の乗降機能集約による駅前交通整理。
7.緑化と市民参加による魅力的駅前空間創出
武蔵野の植生を活かした緑化と官民連携による景観形成。
ワークショップを通じた市民参画型の駅前空間デザイン。

駅前広場整備を含む再開発事業の対象エリアは、上板橋駅南側の約1.7ヘクタールに及びます。東地区では、住宅・店舗・事務所などを備えた再開発ビル3棟(東街区・中街区・南街区)が整備され、駅前機能の高度化と土地の有効活用が図られます。駅前広場は、この再開発街区の玄関口に位置し、駅とまちをつなぐ都市の結節点として機能します。
公共施設としては、区画街路第8号線をはじめ、複数の区画道路、歩行者専用道路、都市計画駐車場(地下駐輪場)などが整備され、駅前広場を中心に交通・歩行・滞留機能が集約される計画です。駅前広場は単なる交通処理空間ではなく、待ち合わせやイベント、商店街との連携によるにぎわい創出を担う「都市の広場」として位置づけられています。


駅前広場と川越街道を結ぶ区画街路第8号線の新設により、従来は丁字型であった国道交差点が十字型交差点へと改良されます。これにより、歩行者と車両の動線が整理され、交差点の安全性と交通処理能力の向上が期待されています。
交差点計画では、現況の歩行者動線を踏まえた横断歩道の再配置を行い、信号機間隔が短いことによる混雑や危険性の軽減を図ります。商店街側は主に歩行者動線、区画街路第8号線は自動車交通を担う道路として役割分担が明確化され、周辺道路ネットワーク全体の機能向上にも寄与します。


駅南側の商店街を通る旧川越街道は、ゾーン30規制が導入されている生活道路であり、歩行者や自転車の通行量が多いことが特徴です。一方で、国道の迂回路として利用される通過交通も一定数存在し、安全性の確保が課題となっていました。
今回の整備では、区画街路第8号線の整備を契機に、通過交通を外周道路へ誘導し、旧川越街道は「自動車がゆっくり走る、歩行者中心の空間」へと再編されます。速度抑制策や物理的対策の導入により、信号機に過度に依存しない安全な通行環境の形成を目指しています。これにより、商店街の回遊性向上や滞留空間の質の向上、事故リスクの低減など、多面的な効果が期待されています。


区画街路第8号線は、幅員16メートル・2車線構成の都市計画道路として整備され、駅前広場と川越街道を直結する主要アクセス道路となります。歩道と車道を明確に分離した断面構成とし、沿道建物の壁面後退や歩行空間の確保により、ゆとりある街路景観の形成が図られます。
また、通学路とも交差することから、横断歩道部ではカラー舗装などによる減速対策を実施し、自動車の速度抑制と視認性向上を図る計画です。歩行者動線の再編により、駅利用者、地域住民、児童生徒が安全かつ円滑に移動できる歩行者ネットワークの構築が進められています。


駅前広場には、バス・タクシー・福祉車両・一般車の乗降スペースを集約し、地下には約1,500台規模の自転車駐車場が整備される予定です。駅自由通路と接続するデッキや大階段、エレベーターの設置により、バリアフリー動線の確保と回遊性の向上が図られます。
デザイン面では、「電車が見える駅前広場」「街が迎えてくれる広場」「官民連携で育てる緑の空間」をコンセプトに、市民参加型ワークショップを通じて意見を反映した空間づくりが進められています。武蔵野の植生を活かした緑化や、大階段・広場・歩道・建築を一体的にデザインする点も特徴です。整備は再開発事業と連動して段階的に進められており、令和10年度頃の完成を目標として進められています。
最終更新日:2026年1月17日