京阪本線の寝屋川市駅から枚方市駅間では、香里園駅、光善寺駅、枚方公園駅周辺が道路と鉄道の平面交差のまま残っており、交通渋滞や踏切事故、地域の分断といった課題が顕在化していました。本事業は、約5.5kmの区間を高架化し、21箇所の踏切のうち13箇所の開かずの踏切を除去することで、交通安全の向上や道路渋滞の緩和、地域コミュニティの一体化を目指すものです。
都市計画は平成24年度に決定され、平成25年に事業認可を取得した後、用地買収や準備工事を経て、令和4年度から鉄道高架化工事が進められています。行政や地域住民、事業者が協力しながら、安全で快適な街づくりを進めています。2025年8月時点では、各工区で高架橋準備工事や支障物撤去、第2工区においては基礎杭の施工が進められています。
京阪本線(寝屋川市・枚方市)連続立体交差事業の概要
1. 事業目的
交通渋滞と踏切事故の解消
地域分断の解消と街の一体化
2. 事業延長と対象区間
寝屋川市幸町から枚方市岡南町までの約5.5km
香里園駅、光善寺駅、枚方公園駅の高架化対象区間
3. 踏切除却
21箇所の踏切除却
うち開かずの踏切13箇所
4. 工事経過
平成17年度から調査開始
令和4年度から鉄道高架化工事着手
5. 期待される効果
交通安全と渋滞緩和
高架下空間活用と地域利便性向上
6. 沿線まちづくり構想
安全で快適な歩行者空間整備
駅前広場や歴史街道活用による街の活性化
7. 将来像と今後の取り組み
人と地域、過去と未来をつなぐまち
安全・快適・魅力的な沿線環境整備

本事業は、寝屋川市と枚方市の京阪本線沿線における交通安全の向上と地域活性化を目的としています。既に寝屋川市駅や枚方市駅周辺は高架化されているものの、その間の香里園駅、光善寺駅、枚方公園駅周辺は平面交差のままであり、踏切での渋滞や事故が日常的に発生していました。鉄道を高架化し、踏切を除去することで、交通渋滞や事故の根本的な解消を図るとともに、鉄道によって分断されていた市街地をつなぎ、地域の一体化を促すことができます。さらに、高架化された新しい駅や高架下空間の活用を通じて、住民の利便性や安全性の向上に寄与することも目的としています。

事業は寝屋川市幸町から枚方市岡南町までの約5.5kmにわたり、寝屋川市域は約2.1km、枚方市域は約3.4kmを対象としています。沿線には21箇所の踏切が存在しており、うち13箇所はピーク時間の遮断時間が1時間あたり40分以上となる開かずの踏切です。
この区間の鉄道を高架化することで、踏切による交通渋滞や事故の解消が期待されます。また、香里園駅、光善寺駅、枚方公園駅の3駅を高架化対象とし、バリアフリー化や駅周辺の都市機能整備も進められます。さらに、高架下空間を活用した駐車場や駐輪場、商業施設の整備により、沿線地域の利便性と活性化も図られます。


事業は平成17年度から19年度にかけて調査が行われ、平成20年度に着工準備が採択されました。平成21年度から22年度にかけては環境アセスメントや関係者協議が実施され、平成23年度には都市計画素案や環境評価現地調査の報告が行われました。平成24年度に都市計画が決定され、平成25年12月に事業認可を取得しました。
その後、平成26年度から用地買収が進められ、令和元年度から水路や埋蔵文化財の調査などの準備工事が実施されました。令和3年度には工事着手に伴う地元説明会が行われ、令和4年度から鉄道高架化工事が本格的に進行しています。これまでの一連の経過は、住民や事業者との協議を重ねながら進められてきました。


鉄道の高架化と踏切除却により、長年の交通渋滞や踏切事故が解消されることが最も大きな効果です。また、鉄道によって分断されていた市街地が一体化されることで、沿線地域の都市機能や生活環境の向上につながります。
高架下空間には駐車場や駐輪場、商業施設などが整備され、地域住民にとって便利で活気のある空間が創出されます。さらに、駅舎のバリアフリー設備整備により、高齢者や障害者も安全で快適に駅を利用できるようになります。これらの効果は、沿線地域全体の魅力と利便性の向上に寄与します。

枚方市は平成20年に「京阪沿線(枚方市駅以南)まちづくり構想」を策定し、地域住民の意見やアンケート結果を踏まえて、交通安全と利便性の向上、街の活性化を図る方針を定めています。
鉄道の高架化に合わせて、駅周辺の歩行者空間や歴史街道の整備、駅前広場の活用を進めることで、安全で快適な生活環境を確保するとともに、日常生活に便利で魅力的な街づくりを進めています。また、光善寺駅周辺の交通結節機能や枚方公園駅前の広場整備などを通じて、人々が集まりやすく、地域の交流が促進されるまちづくりを目指しています。

沿線地域では踏切の除却や交通環境の改善、地域分断の解消、駅周辺の駐車場や駐輪場整備、安全な歩行者空間の確保といった課題が指摘されています。また、商業施設の活性化や歴史街道沿いの安全対策、河川沿いの賑わい創出も求められています。これらの課題に対して、行政と地域住民、事業者が連携し、踏切除却や高架化、駅前広場や高架下空間の活用、道路ネットワークの整備、バスやタクシー利用の促進など、多角的な施策を実施しています。

沿線地域の将来像は「人と地域、過去と未来をつなぐ、心が通う温もりのあるまち」とされています。具体的には、安全で安心に暮らせるまち、魅力的でにぎわいのあるまち、便利で快適に暮らせるまち、歴史が薫る美しいまちを目指します。今後も行政、事業者、市民が協力して鉄道高架化事業と一体的にまちづくりを進め、生活利便性の向上や地域活性化を実現していきます。また、地域住民や事業者の意見を反映させながら、安全で快適な生活環境と、活気のある街の形成を推進していく計画です。
最終更新日:2025年8月24日

