福岡市は、博多港のウォーターフロント地区(中央ふ頭・博多ふ頭)における再整備について、最新の検討状況を公表しました。同地区は、マリンメッセ福岡や福岡国際会議場、福岡サンパレスなどのMICE関連施設が集積するとともに、クルーズ船や国内外の定期旅客船が寄港する「海のゲートウェイ」としての役割を担っています。一方で、施設の老朽化や動線の分断、物流機能との輻輳など、複合的な課題も顕在化しています。
福岡市は「ウォーターフロントNEXT」の考え方のもと、MICE・クルーズ・賑わい機能を一体的に強化し、都心部の貴重な海辺空間を活かした、市民や来街者が楽しめる魅力あるウォーターフロントの形成を目指していく方針です。
→福岡市 ウォーターフロントネクスト(中央ふ頭・博多ふ頭の再整備)
→福岡市 これまでの取り組み|ウォーターフロントネクスト(中央ふ頭・博多ふ頭の再整備)
博多港ウォーターフロント地区(中央ふ頭・博多ふ頭)の概要
1.博多港ウォーターフロント地区の位置づけ
中央ふ頭・博多ふ頭を中心に、MICE施設と旅客ターミナルが集積する海の玄関口。
福岡都心に隣接する貴重な海辺空間を有する高いポテンシャル。
2.MICEとクルーズが集積する都市機能
マリンメッセ福岡や福岡国際会議場などによる国内有数のMICE拠点。
クルーズ船・国際定期航路が寄港する国際交流拠点。
3.施設老朽化と動線上の課題
供用から40年以上が経過した施設の老朽化と機能不足。
バリアフリー対応や施設間回遊性に課題を抱える現状。
4.利用回復と需要構造の変化
MICE来場者数のコロナ禍前水準への回復。
展示会や大型コンサート需要の拡大と高稼働化。
5.クルーズ機能を巡る環境変化
クルーズ寄港回数の増加と多様な船種の受け入れ。
ターミナルの狭隘化や物流との輻輳による受入環境の課題。
6.ウォーターフロントNEXTの基本理念
MICE・クルーズ・賑わいを融合させた一体的なまちづくり。
海辺を活かした連続的な賑わいと憩い空間の創出。
7.将来を見据えた再整備の方向性
施設更新と機能再編による一体的・機能的な拠点形成。
市民と来街者が日常的に訪れる国際都市型ウォーターフロント。

中央ふ頭・博多ふ頭を含むウォーターフロント地区は、国際会議や展示会などのMICE開催拠点であると同時に、クルーズ船や国際定期航路のターミナルが集積するエリアです。また、福岡都心に残された貴重な海辺空間でもあります。
福岡市は、こうした特性を最大限に活かすため、「ウォーターフロントNEXT」を掲げ、海辺を活かした連続的な賑わいや憩いの空間を創出するまちづくりを進めていくものとしています。単なる施設更新にとどまらず、MICE、クルーズ、人流、民間開発が融合した一体的な都市空間を形成することで、東アジア有数の国際交流拠点としての価値向上を図る考えです。

ウォーターフロント地区のコンベンションゾーンには、マリンメッセ福岡A・B館、福岡国際会議場、福岡国際センター、福岡サンパレスなどの多様なMICE施設が集積しています。これにより、国際会議や展示会併設型の大規模学会、コンサートなどの誘致において高い効果を上げてきました。
近年は、展示機能強化を目的としたマリンメッセ福岡B館の整備や、利用者の利便性向上を図る立体駐車場の整備などが進められています。一方で、福岡サンパレスおよび福岡国際センターは供用開始から44年が経過しており、設備の老朽化やバリアフリー対応の不足、搬出入動線の非効率性などが課題となっています。また、複数施設を併用する大型催事では、仮設通路(テント)を設ける必要があり、恒常的な回遊性の確保が求められています。

令和6年度のウォーターフロント地区におけるMICE開催状況は、来場者数が新型コロナウイルス感染症拡大前の水準まで回復しており、順調な推移を示しています。特に、コンサートや展示会の需要が高まっています。マリンメッセ福岡A・B館を併用した展示会や、A館を活用した大型コンサートの開催日数は増加しており、施設の高稼働が続いています。
また、博多港ではクルーズ船の寄港回数が堅調に推移しており、多様な船種の受け入れが進んでいます。一方で、クルーズターミナルでは荷物預かりや乗船手続きの待機スペース不足、物流車両との動線輻輳などの課題も顕在化しており、受入環境の改善が求められています。

福岡市は現在、MICE施設や人流機能の老朽化状況について詳細な調査を進めています。今後は、施設の更新時期や時代の変化への対応状況、MICEやクルーズ需要の動向などを整理したうえで、再整備の具体化に向けた検討を進めていくものとされています。
将来的には、展示場・ホール・会議場・ホテルなどが機能的かつ一体的に配置され、施設間を円滑に移動できるMICE拠点の形成を目指します。あわせて、クルーズ機能や防災機能の強化、公共交通の利便性向上や自動車交通の円滑化にも取り組みます。市民や来街者が日常的に訪れ、賑わい、憩うことのできる海辺空間を創出することで、博多港ウォーターフロント地区の新たな将来像を描いていく方針です。
最終更新日:2025年12月21日

