大手町タワー/アマン東京は、東京都千代田区大手町一丁目に建つ地上38階、地下6階、高さ199.70mの超高層ビルです。立地は、東側を大名小路、南側を永代通り、西側を大手町仲通りに囲まれた場所に建っていた地上24階、地下4階、高さ105m、1992年6月竣工の「大手町フィナンシャルセンター」、地上16階、地下4階、1966年8月竣工の「みずほ銀行大手町本部ビル」の跡地に位置しています。 大手町で都市機能を向上させ、既存ビルの建て替えとともに緑地を整備し、生物多様性の保全やヒートアイランド現象の緩和を図ることを目的として建設されています。また、国際ビジネス拠点としての業務・宿泊機能や商業施設を導入し、地上・地下の歩行者ネットワークを整備して魅力的な都市空間を構築するものとされています。
施設構成は、地下6階~地下3階に駐車場、機械室、地下1階~地下2階に商業施設「OOTEMORI (オーテモリ)」、地下通路、地上1階~3階にオフィスロビー、ホテルエントランス、4階に設備(メガトラス)、5階~31階にオフィス、32階に設備(メガトラス)、33階~38階にホテル「アマン東京」となります。 アマン東京の客室構成は、アマンスイート、パノラマスイート、グランドスイート、シティスイート、ガーデンビュースイート、デラックススイート、トウキョウスイートとなっており、付帯施設にはロビー、レストラン「アルヴァ」、「ザ・カフェ by アマン」、「ザ・ラウンジ by アマン」、プール、スパ、ジム、ブティック 等が入ります。 オフィススペックは、基準階面積4,530.83㎡、天井高2,900mm、床荷重5000N/㎡(ヘビーデューティーゾーン8,000N/㎡)、OAフロア100mmとなっています。
「大手町の森」は、敷地西側整備された敷地面積の約1/3を占める約3,600㎡の緑地で、都市の中で自然環境を再現し、生物多様性を保全することを目的としています。ここでは、約2mの厚さで千葉県で育成された森が土壌ごと移植されました。地域に自生する植物を含む高木約200本や基本種27、群生種59、点景種21のさまざまな種類の植物が植えられ、希少種を含む約300種もの昆虫や鳥などの生態系を呼び込む環境が整えられています。また、ヒートアイランド現象の緩和にも寄与し、訪れる人々に自然を感じられる空間を提供していることが特徴となっています。 地下2階は、東京メトロ丸ノ内線「大手町」駅方面から東京メトロ東西線「大手町」駅方面へ結ぶ地下通路としても機能しており、従前の幅の狭い通路から幅の広い通路へと拡幅がなされたほか、。地下2階から地上に向かう吹き抜けの大空間「プラザ」では、自然光が地下まで届き、「大手町の森」の景観も楽しめるような構造となっています。また、防災拠点としての機能も備え、非常時には帰宅困難者の受け入れや情報提供が可能で、自家発電設備や防災備蓄倉庫も設置されています。
建築主は東京建物、大成建設が共同出資する特定目的会社の有限会社東京プライムステージ、設計は大成建設株式会社、施工は大成建設株式会社です。既存建築物解体着手は2009年2月27日、着工は2009年11月2日、竣工は一次竣工・供用開始が2013年8月30日、二次竣工が2014年4月30日となっています。
概要
名称
大手町タワー ホテル名:アマン東京 商業施設名:OOTEMORI (オーテモリ)
計画名
(仮称)大手町1-6計画
所在地
東京都千代田区大手町一丁目5番5号
用途
事務所、ホテル、店舗、駐車場
階数
地上38階、地下6階、塔屋3階
高さ
199.70m
構造
地上:鉄骨造 (柱:超高強度CFT柱、CFT柱) 地下:鉄筋コンクリート造、一部鉄骨鉄筋コンクリート造 制振構造 (座屈拘束ブレース、オイルダンパー、アクティブマスダンパー、メガトラス)
基礎工法
直接基礎
客室数
84室
敷地面積
11,037.84㎡
建築面積
5,795.89㎡
延床面積
198,467.44㎡
着工
2009年11月2日 既存建築物解体着手:2009年2月27日
竣工
一次竣工・供用開始:2013年8月30日 二次竣工:2014年4月30日
建築主
有限会社東京プライムステージ (東京建物、大成建設が共同出資する特定目的会社)
設計
大成建設株式会社 外装デザイン:Kohn Pedersen Fox Associates (KPF) 工事監理:株式会社日本設計
施工
大成建設株式会社
最寄駅
東京メトロ、都営地下鉄「大手町」駅、JR、東京メトロ「東京」駅
備考
▼施設構成 地下6階~地下3階:駐車場、機械室 地下1階~地下2階:商業施設「OOTEMORI (オーテモリ)」、地下通路 地上1階~3階:オフィスロビー、ホテルエントランス 4階:設備(メガトラス) 5階~31階:オフィス 32階:設備(メガトラス) 33階~38階:ホテル「アマン東京」 ▼アマン東京 客室:アマンスイート、パノラマスイート、グランドスイート、シティスイート、ガーデンビュースイート、デラックススイート、トウキョウスイート 付帯施設:ロビー、レストラン「アルヴァ」、「ザ・カフェ by アマン」、「ザ・ラウンジ by アマン」、プール、スパ、ジム、ブティック 等
位置図
区域図
出典:国土交通省
断面図
出典:国土交通省
イメージパース
出典:国土交通省
写真
南東側から見上げた大手町タワーの様子です。
エントランスの様子です。
大手町駅前交差点側の低層部分は、リブガラスとメタルポイントが特徴的なガラスファサードとなっています。
南東側から見た大手町タワーの様子です。
南東側から見た大手町タワーの低層部分の様子です。
カーテンウォールは、縦方向のアルミキャストのフィンが目立つ意匠となっています。
外観デザインは、Kohn Pedersen Fox Associates (KPF)によるもので、カーテンウォールにより暗色系の透き通る透明感のあるデザインとなっています。
大名小路側エントランスです。
北東側から見上げた大手町タワーの様子です。
北東側から見た大手町タワーの低層部分の様子です。
北東側から見た大手町タワーの様子です。
北西側から見た大手町タワーの様子です。
西側から見上げた大手町タワーの様子です。
南西側から見た大手町タワーの様子です。
丸の内・大手町仲通りの延長線上に設けられた3,600㎡の公開空地「大手町の森」です。
大手町の森のサインです。
大手町タワーと大手町の森の配置図です。
大手町の森です。地域に自生する植物を含む高木約200本や基本種27、群生種59、点景種21のさまざまな種類の植物が植えられています。
大手町の森は、大手町タワーの地下1階レベルから地上レベルまで傾斜地となっており、傾斜地には数々の植物のほか、石垣も配置され、自然の美しさを感じられる空間となっています。
地下1階から地上へは、大手町の森のエスカレーターで上がることができます。
地下1階から地上へ上がるエスカレーターです。
大手町の森の傾斜地です。
エスカレーターから大手町の森を見上げた様子です。
大手町の森から見た大手町タワーの吹き抜け空間です。
大手町の森には、アマンの全面ガラス張りのカフェ「ザ・カフェ by アマン」があります。
大手町の森には、ベンチが設置されており、憩いの場となっています。
大手町タワーの案内板です。
森の中を小路が続きます。
草木の密度がかなり高く、自然の雑木林のような雰囲気です。
大手町の森には、9.11アメリカ同時多発テロによって亡くなった富士銀行の犠牲者の慰霊碑と、崩壊したワールドトレードセンターの鋼材が展示されています。
大手町の森の内部の様子です。
大手町ビル屋上から見下ろした大手町の森です。
大手町の森の植生などを記した案内板です。
大手町の森の植物一覧です。
出典:東京建物株式会社
大手町の森は、約2mの厚さで千葉県で育成された森が土壌ごと移植されています。
大手町タワーの1階には、オフィスエントランスに面して水盤が設けられています。
車寄せです。
オフィスエントランスです。
オフィスロビーです。
地下駐車場です。
エントランスです。
案内板です。
フロア構成とメインテナント一覧です。
テナント一覧です。
商業テナント一覧です。
アマン東京のホテルエントランスです。
地下2階から地上に向かう吹き抜けの大空間「プラザ」です。
自然光が吹き抜けを通じて地下に降り注いでいます。
地下2階から地上3階まで貫通する柱には、引張強度780N/mm²の超高強度鋼と、Fc150N/mm²の超高強度コンクリートを組み合わせた超高強度CFT柱が採用されており、これは世界最高クラスの強度を誇ります。
自然光が入り、非常に明るい空間です。
地下レベルで見た「プラザ」の様子です。地下鉄の乗り換えで狭い地下通路から、突如、吹き抜けの開放的な明るい空間に出ます。詳しくは→丸の内LOVEWalker 都市開発マニアが探索!「丸の内ダンジョン」第1回総延長は◯◯km!? 筋金入りの都市開発マニアが 丸の内地下の魅力を独自レポート
大手町タワーの吹き抜け「プラザ」です。
最終更新日:2025年1月13日