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遂にPhase1が開業した「Toyota Woven City(ウーブン・シティ)」!!モビリティのテストコースにとどまらず、住民の生活や都市機能を舞台にした最先端の未来型実証実験都市!!

2025年9月25日、静岡県裾野市において、世界的にも注目される未来型実証都市「Toyota Woven City(ウーブン・シティ)」が正式に開業しました。かつてトヨタ自動車東日本の東富士工場があった約70万㎡の広大な敷地を舞台に、トヨタが総力を挙げて推進してきたプロジェクトがついに公開されました。その規模は東京ディズニーランドの1.5倍に相当し、都市機能と実証環境を融合させた世界でも稀有な取り組みといえます。

Woven Cityは、単なる研究施設やショーケースではなく、実際に人が住み、生活を営む街全体を「実証の場」と位置づけています。2021年2月に着工してから4年半の歳月をかけてPhase1が完成しました。開業時点で入居するのは約360人の住民で、彼らは「Weavers(ウィーバーズ)」と呼ばれます。将来的には約2,000人が暮らすコミュニティへと成長し、モビリティ、エネルギー、食、健康、住まいといった幅広い分野で「未来の当たり前」を生み出す拠点として期待されています。

→トヨタ自動車株式会社 モビリティのテストコースToyota Woven Cityで、本日実証を開始
→トヨタ ウーブン・シティ 公式サイト
→ビャルケ・インゲルス・グループ トヨタ ウーブン・シティ

Toyota Woven Cityの概要

1. プロジェクトの誕生と背景
トヨタがモビリティカンパニーへの転換を象徴して推進した実証都市。
CES2020で発表され、東富士工場跡地に2025年9月開業。

2. 都市設計と「未完成の街」コンセプト
ビャルケ・インゲルス設計によるヒト中心の街。
段階的に拡張する第1期から第3期までの成長型都市。

3. 街の構造とインフラ整備
歩行者道・共存道・モビリティ道の三層構造。
地下物流ルートと多機能ポールによるデータ収集基盤。

4. 住民=Weaversの役割
生活を通じ技術を検証する約360人の住民。
最終的に2,000人規模を目指す多様なコミュニティ。

5. 技術開発を担うInventorsと「カケザン」
ダイキンや日清食品などによる多彩な実証テーマ。
異業種連携による新価値創造を促す「カケザン」。

6. モビリティと新サービスの実証
e-Paletteや自律走行ロボットによる移動実験。
Woven City Challengeによるグローバルな実証環境。

7. 今後の展望と社会への還元
第2期・第3期を通じた規模拡大と持続的成長。
社会への知見還元と未来の都市モデル創出。


*ウーブン・シティはデンマーク生まれの建築家、ビャルケ・インゲルスによる設計

Woven Cityは、2020年1月に米国ラスベガスで開催されたCESで当時の豊田章男社長が発表したことから一躍世界の注目を集めました。自動車メーカーから「モビリティカンパニー」への転換を宣言したトヨタにとって、この街はその理念を具現化する象徴的存在です。

*ウーブン・シティPhase1の全景

従来の研究開発拠点は閉じられたラボで行われるのが一般的でしたが、Woven Cityでは生活そのものを実験環境としています。研究者や企業が新しい技術を試すだけでなく、実際に暮らす住民の声を反映しながら改良を重ねられる点が最大の特徴です。この「リアルな生活に根ざした実証」というアプローチこそが、世界のスマートシティ構想と一線を画す理由といえるでしょう。

*ウーブン・シティのメインエントランス

都市設計を担ったのは、ニューヨークやコペンハーゲンを拠点に活動する世界的建築家ビャルケ・インゲルス(BIG)です。彼は「人間中心の街」をテーマに、テクノロジーを押し付けるのではなく、自然な暮らしの延長線上に技術を溶け込ませる設計を行いました。「Woven(織り込む)」という名称には、トヨタグループの原点である自動織機を象徴するとともに、多様な人・技術・文化を織り合わせて新しい価値を生み出す意味が込められています。都市のストリートも「糸を織るように」設計され、歩行者やモビリティ、自然環境が滑らかにつながる空間が形成されています。

Woven Cityの街路は、用途ごとに明確に分けられた三種類の道によって構成されています。歩行者専用道は緑豊かな散策路として整備され、住民同士が自然に交流できる環境を提供し、健康増進やコミュニティ形成にも寄与します。歩行者とパーソナルモビリティが共存する道は、小型モビリティや自転車が安全に通行できるように設計されており、移動の利便性を高める仕組みです。そしてモビリティ専用道では、自動運転EV「e-Palette」が走行し、交通事故のリスクを低減しながら効率的な移動と物流を実現します。

さらに地下には物流専用ネットワークが整備され、生活物資の搬入や廃棄物処理が地上の人流と分離されています。街灯や信号機にはセンサーを備えた多機能ポールが設置され、交通状況や環境データがリアルタイムで収集・解析されます。こうして街全体が「巨大な実験装置」として機能するよう構築されています。

*実際の街と同様に信号機や街灯が設置されており、実験のためのセンサーを備えている

Woven Cityに暮らす住民は「Weavers」と呼ばれています。これは単に生活者として存在するのではなく、街づくりに参加する「共創者」としての役割を担うことを意味しています。開業時のPhase1では、トヨタ関係者やその家族を中心に約360人が入居しています。住宅は最先端のIoTやロボティクスを組み込んだスマートホーム仕様で、住民は日常生活を通じて技術の実証に貢献します。

例えば、住民は日々の生活の中で得られる健康データや住環境データを匿名化した上で提供し、開発企業がそれを分析して改善に役立てる仕組みが導入されています。このようにして、Weaversは「生活者」と同時に「研究協力者」として街の成長を支えているのです。一般の人々が訪問できるのは2026年度以降とされており、順次体験プログラムや短期滞在の受け入れも始まる予定です。

Woven Cityで技術やサービスを実証する企業や研究者は「Inventors」と呼ばれています。これは「発明者」という意味であり、単なる入居企業ではなく、未来を共に創る仲間であることを示しています。具体的な取り組みとして、ダイキン工業は花粉レス空間を実現する空調技術を試し、日清食品は栄養バランスや食文化の変化を意識した新しい食の形を提案しています。さらに、UCCジャパンはコーヒーを通じた新しいコミュニケーション体験を提供しようとしています。

これらの活動は、単独で行われるのではなく、トヨタグループや外部企業との協働を通じて進められます。Inventorsの顔ぶれには国内外のスタートアップや研究機関も加わっており、オープンイノベーションの場として機能している点が特徴的です。

Woven Cityの実証においては、単独企業の取り組みだけではなく、異分野同士の協働が重視されています。プロジェクト全体で強調されている「カケザン」という考え方は、異なる専門性を掛け合わせることで新しい価値を創り出そうとするものです。

例えば、トヨタのモビリティ技術と食品企業の知見を組み合わせた「移動するレストラン」の構想や、空調技術とセンサー技術を融合させた「快適で健康的な住宅」などが進められています。このように分野を横断した実証が積み重なることで、暮らしに直結する革新的なサービスが生まれていくことが期待されています。

モビリティ分野においては、Woven Cityならではの多様な実証が進んでいます。自動運転EV「e-Palette」は移動手段にとどまらず、移動式店舗や配送拠点としても活用され、住民が乗車して移動するほか、飲食物を運ぶ「動くカフェ」としての運用も試されています。パーソナルモビリティは高齢者や障害者も利用しやすい設計で、街中でシェアリングサービスとして提供され、住民の日常的な移動を支援します。また、自律走行ロボットによるシェアカー搬送の仕組みも検証されており、利用者がアプリで呼び出すと無人で車が目の前まで移動してくるという未来的な体験が可能となっています。

これらの取り組みはすべてリアルタイムのデータ収集と連動し、安全性や利便性が検証されています。こうした実証の積み重ねが、将来的な社会実装につながると期待されています。

*壁面緑化や敷地内緑化が行われており、緑豊かな景観となっている

2025年9月には、スタートアップや研究者を対象とした「Toyota Woven City Challenge – Hack the Mobility -」が始まりました。このプログラムでは、モビリティ分野に関する新しいアイデアを広く募集し、優れた提案はWoven City内で実証されます。

アクセラレータープログラムの目的は、外部の知恵や創造性を積極的に取り込み、トヨタだけでは到達できない多様なソリューションを実現することにあります。世界中から才能ある起業家や研究者が集うことで、Woven Cityはグローバルなイノベーション拠点としての存在感を強めています。

出典∶トヨタ自動車株式会社

開業日には「Weaving the Future: Day 01」と題した記念イベントが開催されました。参画企業や住民、地域関係者が集まり、Woven Cityが単なる技術実証の場ではなく、文化やコミュニティを育む拠点であることを広く発信しました。特に注目を集めたのは、シンガーソングライターのナオト・インティライミ氏が初のアーティストInventorとして参加し、公式テーマ曲「Woven City Anthem」を披露した場面です。音楽を通じて街の理念を表現する試みは、テクノロジーと文化の融合を象徴する出来事となりました。

*工事が進むウーブン・シティ Phase2、Phase3エリアの様子

Woven Cityは開業をゴールとせず、「未完成の街」として進化を続けます。Phase2では各種施設の拡張のほか、開発支援を行う建屋である「インベンター・ガレージ」の建設が予定され、さらに多様な住民と企業が参画する体制が整えられます。既に2023年5月に造成に着手しており、基本設計が日建設計、実施設計が日建設計・大林組、造成施工が三井住友建設、施工は大林組が進めています。続くPhase3も開発構想があり、最終的には約2,000人規模の都市へと成長する計画です。

ここで得られた知見や技術は、トヨタグループだけでなく、日本全国、そして世界各地の街づくりや産業に応用されることが見込まれています。モビリティはもちろん、医療、エネルギー、食、教育といった生活のあらゆる領域に影響を与える「未来の社会モデル」として、その動向は今後も注目を集め続けるでしょう。

最終更新日:2025年9月30日

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