東京タワー (日本電波塔)は、東京都港区芝公園四丁目に建つ地上13階、地下2階、高さ333.000mの自立式電波塔です。立地は、芝公園の西側、東側を都道301号、北側を東京タワー通りに面した場所に位置しています。建設経緯としては、1950年代の東京では放送事業者各社が高さ150~177m級の電波塔を個別に建設しており、放送エリアの制約や都市景観の悪化、電波塔の乱立が課題となっていました。このため、放送設備を集約する総合電波塔として建設計画が進められました。
施設構成は、地下1階~5階に商業施設「フットタウン」が入っており、地下1階には防災センター、タワーホールB、地上1階にはチケットカウンター、オペレーションセンター、タワーホールA、食堂「RED° SHOKUDO」、Histories Alley、MAPLE LOUNGE、DIAMOND LANE、RED° BASE、BOAT RACE×RED° TOKYO TOWER、2階には店舗、3階には店舗、RED° TOKYO TOWER、4階~5階にはRED° TOKYO TOWER ATTRACTION ZONEがそれぞれあります。更にその上、高さ150mにはメインデッキがあり、高さ250mのトップデッキがあります。
アンテナ・通信設備では、1959年の開局以来、関東地方のテレビ・FMラジオの主要送信所として利用されてきました。現在は災害時の予備送信所として重要な役割を担っています。アナログ放送設備は2011年の停波後に撤去されましたが、TOKYO FMとInterFMは現在も東京タワーから放送を継続し、NHK-FMも予備送信所として利用されています。また、中継用マイクロ波アンテナも設置され、映像伝送などの通信インフラを支えています。
建築主は日本電波塔株式会社、設計は日建設計工務株式会社、施工は株式会社竹中工務店です。着工は1957年6月29日、竣工は1958年12月23日となっています。
概要
名称
正式名称:日本電波塔 (にっぽんでんぱとう) 愛称:東京タワー
計画名
日本電波塔株式会社 鉄塔及科学館新築工事
所在地
東京都港区芝公園四丁目2番8
用途
電波塔、店舗、展望台、科学館
階数
地上13階、地下2階、塔屋3階
高さ
333.000m *避雷針頂部迄 塔体頂部:252.650m
構造
鉄骨造、一部鉄筋コンクリート造 制振構造
基礎工法
鉄筋コンクリート深礎工法(杭基礎)
敷地面積
15,577.14㎡
建築面積
4,120.34㎡
延床面積
24,088.21㎡
着工
1957年6月29日
竣工
1958年12月23日
建築主
日本電波塔株式会社
設計
日建設計工務株式会社 (現:株式会社日建設計) 設計指導:内藤多仲
施工
株式会社竹中工務店
最寄駅
都営地下鉄大江戸線「赤羽橋」駅
備考
▼施設構成 地下1階~5階:商業施設「フットタウン」 ・地下1階:防災センター、タワーホールB ・地上1階:チケットカウンター、オペレーションセンター、タワーホールA、食堂「RED° SHOKUDO」、Histories Alley、MAPLE LOUNGE、DIAMOND LANE、RED° BASE、BOAT RACE×RED° TOKYO TOWER ・2階:店舗 ・3階:店舗、RED° TOKYO TOWER ・4階:RED° TOKYO TOWER ATTRACTION ZONE ・5階:RED° TOKYO TOWER ATTRACTION ZONE 150m:メインデッキ (展望台第1層、展望台第2層) 250m:トップデッキツアー
位置図
模型写真
南側から見た東京タワーの様子です。東京タワー(日本電波塔)は、東京都港区芝公園四丁目に建つ高さ333mの自立式電波塔で、1958年12月23日に完成しました。建設当時は世界一高い自立式鉄塔として誕生し、日本の高度経済成長を象徴する建築物となりました。
現在は東京スカイツリーに次ぐ日本で2番目に高い自立式鉄塔ですが、放送施設・観光施設・都市のランドマークという三つの役割を担い続けています。年間約300万人が訪れる国内有数の観光名所であり、昼夜を問わず東京を代表する景観を形成する存在となっています。
南東側から見た東京タワーの様子です。
1950年代の東京では、NHKや日本テレビ、ラジオ東京(現・TBS)など各放送局が高さ150~177m級の電波塔を個別に建設してテレビ放送を行っていました。しかし、放送局の増加に伴い電波塔が乱立し、放送エリアの効率や都市景観の面で課題が生じていました。
そこで、将来の放送需要を見据えて各局の設備を集約する総合電波塔構想が計画されます。建設地には強固な地盤と十分な敷地を備えた港区芝公園地区が選定され、放送設備だけでなく観光施設としても活用できる展望台を備えた東京タワーが計画されました。放送インフラと観光を両立させた先進的な国家的プロジェクトでもありました。
南側から見た東京タワーの様子です。
南側から見た東京タワーの様子です。
北西側から見た東京タワーの様子です。
北東側から見た東京タワーの様子です。
北東側から見た東京タワーの低層部分の様子です。
施工では海抜0m付近の砂利層まで掘削し、各脚に直径2m・長さ15m・底部直径3.5mのコンクリート杭を8本ずつ打設して強固な基礎を築きました。鉄塔の組み立てにはガイデリックやエレクターと呼ばれる特殊な揚重設備が採用され、高所へ鉄骨を一段ずつ持ち上げながら施工が進められました。
高さ141mまではリベット接合、それ以上は高力ボルト接合を採用し、施工精度と工期短縮を両立しています。また、鉄塔の一部にはアメリカ軍戦車を再利用した鋼材も使用され、戦後の資材不足を克服する工夫が見られます。延べ約22万人が工事に携わり、約1年半という短期間で世界的な鉄塔を完成させました。
銘板です。
設計は「日本の耐震建築の父」と称される内藤多仲を中心に、日建設計工務株式会社が協力して進められました。デザインはフランス・パリのエッフェル塔を参考にしながら、日本特有の地震や台風に耐えられる構造へ全面的に見直されています。
高さ333mは放送電波の到達範囲と風荷重を総合的に検討した結果決定され、航空法に基づき視認性の高いインターナショナルオレンジと白色で塗装されました。設計では風洞実験や詳細な手計算を繰り返し、風速90mや大地震にも耐える安全性を確保しています。鉄骨量を約3,600トンに抑えながら世界最高クラスの自立式鉄塔を実現したことは、日本の建築技術の高さを世界へ示す成果となりました。
東京タワーは建設から半世紀以上が経過した現在も、安全性と美観を維持するため継続的な維持管理が行われています。海風による腐食を防ぐため、塔全体約94,000㎡を約34,000Lもの塗料で塗り替える大規模塗装工事を定期的に実施しています。
以前は約5年ごとの周期でしたが、塗料性能の向上により現在は約7年周期へ延長されています。また、地上デジタル放送設備増設時には基礎杭の増設や鉄骨補強など大規模な耐震レトロフィット工事も実施されました。日常点検や設備更新を重ねることで、今後も長期間にわたり東京のシンボルとして存続できるよう維持管理が続けられています。
高さ150mの「メインデッキ」です。
メインデッキは白色で塗装された大型の展望台となっています。
高さ250mの「トップデッキ」です。
トップデッキは白色で塗装された円形の展望台となっています。
東京タワーは1959年の開局以来、関東地方のテレビ・FMラジオ放送を支える送信所として重要な役割を果たしてきました。当初は各放送局が独自の電波塔を使用していましたが、最終的にはNHKや民放各局が東京タワーへ送信設備を集約し、首都圏放送の中心拠点となりました。
2013年には地上デジタル放送の主送信所が東京スカイツリーへ移転しましたが、東京タワーは現在も災害時の予備送信所として機能しています。さらにTOKYO FMやInterFMのFM放送、JR東日本の防護無線、各種マイクロ波通信設備なども設置されており、放送・通信インフラとして現在も重要な役割を担い続けています。
東京タワーのアンテナ先端部の様子です。
2000年代に入り、東京都心の超高層ビル増加による電波障害への対応が課題となりました。これを受けて高さ634mの東京スカイツリーが建設され、2013年から地上デジタル放送の主送信所機能が移転しました。
東京タワーは主送信所の役割を終えましたが、現在も災害などで東京スカイツリーから送信できない場合の予備送信所として重要な役割を担っています。また、TOKYO FMやInterFMのFM放送、マイクロ波通信設備、各種無線設備なども引き続き運用されており、首都圏の通信インフラを支えるバックアップ拠点として高い重要性を維持しています。
塔の足元には地下1階から5階までの複合施設「フットタウン」が整備され、防災センターやイベントホール、飲食店、ショップ、体験型施設「RED° TOKYO TOWER」などが営業しています。高さ約150mにはメインデッキ、高さ約250mにはトップデッキが設けられ、東京都心や富士山まで見渡せる絶景を楽しめます。
メインデッキには真下を見下ろせるルックダウンウィンドウや展望カフェ、タワー大神宮なども設置され、多彩な魅力を備えています。また、590段の外階段を歩いて展望台まで登るイベントも人気で、観光・体験・眺望を一体的に楽しめる施設として国内外から年間約300万人が訪れています。
エントランスです。
地下1階~5階は、商業施設「フットタウン」となっています。
メインエントランスです。
チケット売り場です。
Histories Alleyです。
メインデッキエレベーターです。
3階のTOKYO TOWER OFFICIAL SHOP GALAXYです。
東京タワーのイメージキャラクター「ノッポン」です。
東京タワーの商業施設テナント一覧です。
東京タワーのフロア構成です。
メインデッキの内観です。
メインデッキから北側、虎ノ門や丸の内、八重洲方面の超高層ビル群の眺めです。
メインデッキから西側、麻布台や六本木、渋谷方面の眺めです。
メインデッキから南側の眺めです。
メインデッキから見た富士山です。
メインデッキから見た丹沢山です。
メインデッキから東側、汐留や浜松町、湾岸方面の眺めです。
目下には増上寺や芝公園が広がります。
一部はガラスの床となっており、東京タワーを見下ろせます。
トップデッキの内観です。
トップデッキから北側の眺めです。
この高さになってくると、東京都心の超高層ビル群の奥に首都圏の市街地や関東平野の奥にある山々も見渡せます。
東京タワー展望台から見た夜景です。
恵比寿ガーデンプレイスから見た東京タワーの様子です。
六本木ヒルズから見た東京タワーの様子です。
麻布台ヒルズから見た東京タワーの様子です。
室町時代に創建された増上寺と昭和の東京タワー、平成に建設された超高層ビルと、様々な時代の建築が建ち並んでいます。
札の辻交差点から見た東京タワーの様子です。
お台場から見たレインボーブリッジと東京タワーの様子です。
芝公園から見た増上寺と東京タワーの様子です。
増上寺と東京タワーの様子です。
東京タワーは夜景スポットとしても世界的に知られています。1989年からは照明デザイナー石井幹子氏が手掛けた「ランドマークライト」が導入され、季節ごとに暖色系と寒色系を使い分ける幻想的な演出が行われています。
さらに2008年にはLEDを採用した「ダイヤモンドヴェール」が誕生し、17段の照明が7色に変化する華やかなライトアップが実現しました。スポーツ大会での日本代表応援や国際交流イベント、震災復興支援などでも特別なライトアップが実施され、東京の夜景を彩る象徴的な存在となっています。「ライトが消える瞬間を一緒に見たカップルは幸せになれる」という都市伝説でも広く知られています。
東京タワーのメインデッキの夜景です。
東京タワーのライトアップには、。「夏バージョン」と「冬バージョン」の2パターンがあるほか、インフィニティ・ダイヤモンドヴェールなどの特別なライトアップもあります。
東京タワーは放送施設としてだけでなく、日本の戦後復興と高度経済成長を象徴する歴史的建築物として高い価値を持っています。開業以来、多くの映画やドラマ、アニメ、広告などに登場し、東京を代表する景観として世界中で親しまれています。
2018年度には優れたデザインと長年にわたる社会貢献が評価され、グッドデザイン賞を受賞しました。現在も観光・放送・通信・防災という複数の役割を担いながら、最新技術による維持管理と施設更新が続けられています。完成から約70年を迎えようとする今なお、日本を代表するランドマークとして多くの人々に愛され続けています。
最終更新日:2026年7月31日