蒲田駅東口駅前で計画されている「蒲田駅東口駅前地区第一種市街地再開発事業」は、城南エリアを代表する交通・商業拠点である蒲田の都市機能を抜本的に更新する重要プロジェクトです。2020年3月に準備組合が設立され、2026年2月には近隣住民向けの説明会が開催されるなど、都市計画決定に向けた検討が本格化しています。
計画地は駅前の約0.4ヘクタールで、18人の地権者が参画。事業協力者として東急株式会社が加わり、駅前広場や自由通路、新空港線との連携を見据えた高度利用が検討されています。周辺では個別建替えも進んでおり、蒲田駅東口一帯では大規模再開発と民間更新が同時進行することで、将来的に国際都市・羽田空港の玄関口にふさわしい新たな都市景観が形成されようとしています。
蒲田駅東口駅前地区第一種市街地再開発事業の概要
1.事業の位置づけ
蒲田駅東口駅前で進む、蒲田の都市機能を更新する中核プロジェクト。
城南エリアの拠点性向上と国際都市の玄関口形成を担う再開発。
2.準備組合の設立
2017年の共同ビル化検討会を経て、2020年3月に準備組合を設立。
地権者18人と東急株式会社による計画推進体制。
3.計画地の概要
蒲田五丁目15番地・16番地の約0.4ヘクタールに及ぶ駅前一等地。
商業地域・容積率700%を活用した高度利用の対象区域。
4.事業方式と施設整備
第一種市街地再開発事業による権利変換と土地の集約。
駅前にふさわしい複合施設と歩行者空間の創出。
5.新空港線との連携
新空港線整備を見据えた羽田空港アクセス強化の拠点。
駅舎更新や自由通路整備と連動する駅周辺再編。
6.現在の課題
老朽化した商業ビルの集積と、防災性・耐震性の不足。
歩行者と車両が交錯する駅前空間の改善ニーズ。
7.将来の展望
周辺の個別建替えと一体で進む蒲田駅東口の都市更新。
国際交流と賑わいを支える新たな蒲田の顔づくり。

蒲田駅東口駅前地区市街地再開発準備組合は、2020年3月に設立されました。前身となる「蒲田駅東口駅前地区共同ビル化事業検討会」は2017年5月に発足しており、数年にわたる協議を経て再開発の枠組みが整えられてきました。2020年8月には東急株式会社が事業協力者に選定され、具体的な計画検討が加速しています。
事業区域は東京都大田区蒲田五丁目15番地および16番地の一帯で、JR蒲田駅東口の真正面に位置する約0.4ヘクタールの駅前一等地です。用途地域は商業地域で、容積率700%、建ぺい率80%という高度利用が可能な条件を備えています。

地権者数は18人で、コンサルタントには株式会社都市デザインが参画しています。事業方式は第一種市街地再開発事業で、権利変換によって土地を集約し、駅前にふさわしい複合施設を整備することを目指しています。2026年2月には近隣住民向け説明会が開催され、まちづくりの方向性や施設計画案が示されました。

再開発の背景には、新空港線の整備構想があります。実現すれば羽田空港へのアクセスが向上し、蒲田駅の拠点性はさらに高まります。
大田区は駅舎・駅ビルの機能更新に加え、東西自由通路、北側連絡通路、広場デッキなどを整備する方針です。駅東西の分断を解消し、バリアフリーと回遊性の向上を目指します。
東口駅前広場では、歩行者空間の拡充や交通機能の集約、駐輪場整備、緑化などが検討されています。この再開発は、こうした駅周辺再編の中核を担う重要なプロジェクトです。


計画地には商業ビルや雑居ビルが建ち並び、飲食店やサービス店舗が集積することで、蒲田らしい活気ある駅前景観を形成しています。昼夜を問わず人通りが多く、駅前らしい賑わいを見せています。
一方で、多くの建物は築年数が経過しており、老朽化や耐震性、防災面での課題が顕在化しています。敷地が細分化されていることから、建物更新や設備改善にも限界があり、駅前のポテンシャルを十分に発揮できていない状況です。

また、駅前は歩行者と車両、自転車の動線が交錯しやすく、快適性や安全性の向上が求められています。広場や緑地も少ないため、滞留空間や災害時の一時避難場所としての機能も不足しています。今回の再開発では、こうした課題を一体的に解決し、商業・業務・宿泊などの都市機能を高度化するとともに、防災性と景観性を向上させることが期待されています。

再開発区域の東側に隣接する地区では、かつて別の再開発準備組合が設立されていましたが、事業遂行が困難となり解散しました。その結果、一体的な再開発ではなく、個別建替えによる更新へと方向転換しています。
その代表例が「(仮称)大田区蒲田五丁目計画新築工事」で、ホテルと飲食店からなる地上13階・高さ48.66メートル・延床面積約9,016平方メートルの複合ビルが建設される予定です。また、アスレチッタ蒲田、ガーデンサウス蒲田、カプセルイン蒲田などの既存施設でも解体工事が進み、それぞれ独立した建替えが進行しています。


このように、蒲田駅東口では大規模な市街地再開発と民間による個別更新が並行して進んでいます。計画が実現すれば、駅前広場の整備、新空港線との接続、商業・宿泊機能の充実が相乗効果を生み、蒲田は羽田空港と都心を結ぶ国際的な都市拠点として大きく飛躍することになりそうです。
最終更新日:2026年7月16日