福岡市は、地下鉄七隈線を橋本駅と空港線・姪浜駅間および博多駅と福岡空港国際線ターミナル間への延伸を検討する方針を、福岡市議会交通対策特別委員会にて明らかにしました。また、七隈線は2023年に博多駅まで延伸したことで利用者が急増しており、混雑が深刻な課題となっています。このため、市は現在の4両編成から6両編成に増やす計画も示しています。七隈線沿線では駅周辺の土地利用や交通結節機能の強化を進めるまちづくり計画も進行中で、今後、沿線の街並みや人流が大きく変貌する可能性があります。
福岡市地下鉄七隈線延伸構想・まちづくり計画の概要
1. 七隈線の混雑状況
博多駅延伸後の急増する利用者数。
車両を4両から6両編成への増強計画。
2. 延伸構想の方針
橋本駅~姪浜駅間の地下鉄接続構想。
博多駅~福岡空港国際線ターミナル間の延伸検討。
3. 輸送力強化の取り組み
1編成あたり定員増による混雑緩和。
車両増備・駅改修に伴う整備費用。
4. 沿線まちづくり方針
駅周辺の交通結節機能強化。
公共空間や道路網整備による都市機能向上。
5. 駅周辺整備の具体策
パークアンドライドや自転車駐車場の整備。
駅出入口とバス停の近接化による利便性向上。
6. 拠点駅周辺の開発
橋本駅周辺の土地区画整理事業。
天神南駅・博多駅の回遊性向上と再開発。
7. 延伸効果の期待
都心と空港間の移動時間短縮。
観光・ビジネス利用促進による地域活性化。

七隈線は2023年3月に天神南駅から博多駅まで延伸した後、利用者が急増しています。1日あたりの平均乗客数は2022年度の約12万6,000人から、2024年度には約14万5,000人に増加し、2025年度9月末時点では15万8,000人に達しました。この急増に対応するため、福岡市交通局は増便などの対策を段階的に実施していますが、抜本的な混雑解消には至っていません。そこで、車両を現在の4両から6両に増やす方針を示し、1編成あたりの定員を約380人から約570人に拡大する見込みです。

市は橋本駅と姪浜駅間、博多駅と福岡空港国際線ターミナル間への延伸についても検討を始める意向です。橋本駅と姪浜駅の間はこれまで鉄道で直接つながっておらず、西区の住民から地下鉄接続を求める声が長年ありました。さらに、博多駅から福岡空港国際線ターミナルへは、筑紫通りやきよみ通りを経由して中間駅を設置するルートが想定されており、完成すれば博多駅と空港ターミナル間の移動時間は約5分で済む見込みです。延伸区間の整備により、都心と空港間の利便性向上が期待され、観光やビジネス利用の促進にもつながります。

七隈線沿線では、駅周辺を中心とした総合的なまちづくりが進められています。基本方針として、福岡外環状道路などの幹線道路網整備と地下鉄3号線(七隈線)の連携による総合交通体系の確立を目指しています。拠点駅では交通結節機能を強化し、自転車駐車場の整備やバス停との連携を進めることで利便性を高めています。さらに、非宅地用地を含む駅周辺地区では地域住民と行政が協働し、面的まちづくりを誘導しています。延伸区間については、櫛田神社前駅周辺の交通利便性向上や、天神~博多駅間の快適なまち歩き環境の整備も進められています。

沿線各地区では、駅出入口とバス停の近接化、パークアンドライド駐車場の整備、民間ビルとの合築、自転車駐車場の設置など多岐にわたる取り組みが行われています。橋本駅周辺では土地区画整理事業が進行中で、他にも大和ハウス工業による住商複合開発や駅前広場整備、公共空間の整備が進められています。天神南駅や博多駅周辺では、新天神地下街整備や回遊性向上を意識した再開発事業が実施されています。六本松や薬院大通地区では、住宅・商業施設・公共施設の複合開発が進められ、駅周辺の利便性と都市機能の向上を両立させる計画が展開されています。
最終更新日:2025年11月24日

