淡路駅エリアでは、阪急京都線・千里線の連続立体交差事業や土地区画整理事業と並行して、柴島浄水場の機能集約(ダウンサイジング)によって創出される約12haの大規模開発用地を核とした「柴島浄水場開発用地プロジェクト」が本格的に検討されています。
JR淡路駅・阪急淡路駅・崇禅寺駅・柴島駅の4駅が集積する高い交通利便性と、新大阪駅に近接する立地ポテンシャルを活かし、交流促進・交通結節・都市空間の3機能を高度に集積することで、新大阪駅エリアを補完する「サブ拠点」としての都市機能強化を目指すものとされています。
ハード整備とソフト施策を一体的に進めることで、駅とまちが連続する人中心の空間を形成し、2030年代以降の本格的なまちびらきと、2040年頃の新たな広域拠点形成を見据えた段階的な都市再編が進められています。
淡路駅エリアのまちづくりの概要
1.柴島浄水場機能移転による大規模開発用地の創出
浄水処理機能・配水機能の集約により約12haの開発用地を段階的に創出する都市再編プロジェクト。
淡路駅近接という立地優位性を活かした関西有数のポテンシャルエリア形成。
2.淡路駅エリアの広域拠点化と新大阪サブ拠点機能の強化
JR淡路駅・阪急淡路駅・崇禅寺駅・柴島駅の4駅集積による高い交通結節性の最大活用。
新大阪駅エリアを補完するサブ拠点としての都市機能集積と拠点性向上。
3.交流促進・交通結節・都市空間の三機能集積構想
人・情報・ビジネス・文化が交差する交流促進機能の導入と多様な活動拠点形成。
広域交通と地域交通をつなぐ結節機能および居心地の良い都市空間機能の高度化。
4.連続立体交差事業・区画整理による都市基盤の刷新
阪急京都線・千里線高架化と踏切除却による交通円滑化と市街地分断解消。
駅前広場・道路・公園整備と一体となる面的な都市基盤再編。
5.柴島浄水場開発用地を核とした拠点形成プロジェクト
グランドレベルを中心とする人中心・回遊型・緑豊かな都市空間の創出。
商業・業務・住宅・交流施設など多機能集積による新たなにぎわい拠点形成。
6.駅まち一体の歩行者ネットワークと交通ネットワーク構築
4駅・商店街・開発用地を結ぶ連続的な歩行者動線と滞留空間の形成。
エリア内回遊性向上と新大阪方面アクセス強化を両立する道路ネットワーク整備。
7.ソフト施策と都市開発PRによる段階的な価値創出
エリアマネジメント導入や実証事業を通じた持続的なにぎわい創出と需要喚起。
2030年代以降の段階開発と2040年の広域拠点化を見据えた成長型まちづくり。

淡路駅エリア計画は、新大阪駅周辺地域のサブ拠点としての役割強化と、地域拠点としての自立的な魅力創出を両立させることを目的に策定されています。4駅が集積する高い交通利便性と、柴島浄水場跡地という広大な将来開発用地を最大限に活かし、「交流促進機能」「交通結節機能」「都市空間機能」の3つの都市機能を導入・集積することを基本方針としています。具体的には、人・情報・ビジネス・文化が交わる拠点形成を担う交流促進機能、広域交通と地域交通をつなぐ結節点としての役割を強化する交通結節機能、そして緑・水・光を取り入れた居心地の良い都市空間を形成する都市空間機能を一体的に整備していく考え方です。
これらの都市機能は、駅周辺および将来開発用地に重点的に配置され、4駅を結ぶ歩行者ネットワークと連動させることで、「駅まち一体」の空間構造を形成します。とりわけ、柴島浄水場開発用地と阪急高架下空間は、都市機能集積の中核ゾーンとして位置付けられ、にぎわいや交流を創出する重要なエリアとなります。
さらに、まちづくりDX(デジタル技術の活用)やGX(環境配慮型の取り組み)、万博レガシーの実装など、将来社会を見据えた先進的な都市モデルの導入も視野に入れられており、持続可能性と先進性を兼ね備えた次世代型の都市拠点形成が目指されています。

柴島浄水場では、浄水処理能力を約118万㎥/日から約70万㎥/日に適正化する機能集約(ダウンサイジング)が計画されており、これにより上系用地を中心に約12haの開発用地が創出されます。内訳は、配水池機能の集約による約4ha、浄水処理施設の再編による約8haです。
グランドレベル(歩行者目線の空間)では、人が回遊しやすく、にぎわい・みどり・潤いを感じられるゆとりある空間を整備し、広場や滞留空間などのオープンスペースを積極的に導入します。上部には、商業・業務・住宅・大規模集客施設など多様な都市機能の集積が想定され、駅周辺商店街や高架下開発と連動した相乗効果が期待されます。


開発スケジュールとしては、2027年度から浄水処理機能集約工事に着手し、2032年度以降に配水池エリア、2037年度以降に浄水施設エリアの段階的活用が見込まれています。2030年代から2040年にかけて、時間をかけて成熟していく長期プロジェクトとなります。
エリア全体の価値向上に向けて、駅とまちを連続的につなぐ歩行者ネットワークと道路交通ネットワークの再編が重要なテーマとなっています。

歩行者空間では、4駅・商店街・将来開発用地を結ぶ南北・東西動線を整備し、公共空間と民間敷地が一体となった人中心の空間を形成します。単なる移動通路ではなく、滞在・交流・イベント利用など多様な使われ方を想定した都市空間づくりが進められます。
道路交通では、周辺幹線道路と開発用地内道路を一体的に整備し、エリア内回遊性の向上と新大阪方面からのアクセス強化を図ります。同時に、通過交通を抑制し、安全で快適な生活環境を確保することも重視されています。広域交通と地域交通の結節機能を高めることで、淡路駅エリア全体の移動利便性が底上げされます。

ハード整備だけでなく、エリアマネジメントの導入や民間事業者との連携によるソフト施策も重要な柱です。イベント、実証実験、公共空間の利活用、デジタル技術の活用などを通じて、エリアの魅力を継続的に発信し、来訪者・事業者・居住者の需要を段階的に創出していきます。

大阪市は、柴島浄水場開発用地を活用した都市開発を積極的にPRし、都市再生緊急整備地域の指定も視野に入れながら、民間投資を呼び込む方針です。市場調査(マーケットサウンディング)やPFI手法の検討を通じて、民間ノウハウを活かした持続可能な開発モデルの構築が進められています。
今後は、連続立体交差事業や浄水場機能集約の進捗に合わせてエリア計画を段階的に更新し、具体的な開発プロジェクトへと落とし込んでいくことが想定されています。淡路駅エリアは、時間をかけて価値を高めていく「成長型の都市拠点」として進化していくことになります。
最終更新日:2026年1月26日