神戸市中央区の三宮エリアで、さんプラザ、センタープラザ、センタープラザ西館の3棟からなる大規模商業施設「サンセンタープラザ」の建て替えに向けた検討が進められています。2026年7月には、神戸市や区分所有者らで構成する再開発協議会が発足し、同年10月には建て替えに向けた検討や協議会の運営を支援するコンサルタントとして、アール・アイ・エーが選定されました。今後、再開発の事業手法や施設計画、事業スケジュールなどについて具体的な検討が進められる見通しです。
対象となる3棟は1970年から1978年にかけて順次竣工した建物で、建設から約半世紀が経過しています。三宮センター街を中心とする神戸都心の商業集積を支えてきた一方、建物の老朽化や耐震性が課題となっており、約400人に及ぶ区分所有者の合意形成も必要となります。JR三ノ宮駅周辺で進む再整備と連動しながら、三宮の中心市街地を代表する商業拠点の再構築につながるのか注目されています。
サンセンタープラザ建て替えの概要
1.サンセンタープラザの概要
神戸市中央区三宮に位置する、さんプラザ・センタープラザ・センタープラザ西館からなる大規模商業施設
飲食・物販・事務所など500超の店舗が集積する、三宮中心市街地の商業拠点
2.3棟の建物概要
さんプラザは1970年、センタープラザは1975年、センタープラザ西館は1978年竣工
3棟合計の延床面積約12万8,849㎡、対象地区面積約1.58haに及ぶ大規模施設
3.建物の老朽化と耐震性
竣工から約半世紀が経過し、建物の老朽化や耐震性が課題となっている再整備対象
外壁改修などの維持管理に加え、防災性向上と建物全体の更新が求められる状況
4.再開発協議会の発足
2021年にあり方検討会が発足し、2024年以降は建て替えに向けた検討を本格化
2026年7月に神戸市や区分所有者らによる再開発協議会が発足した事業推進体制
5.コンサルタントの選定と今後の検討
2026年10月、建て替えに向けた検討や協議会運営を支援するコンサルタントにアール・アイ・エーを選定
事業手法・施設計画・事業費・スケジュールなどの具体化に向けた協議段階
6.約400人の区分所有者と合意形成
3棟に関係する約400人の区分所有者の権利調整と合意形成が必要となる再開発
工事中の営業継続や仮移転など、既存店舗と利用者への影響を踏まえた事業計画
7.三宮再整備との連携と展望
JR三ノ宮駅周辺の再整備と連動した、三宮中心市街地の商業機能と歩行者動線の再構築
既存商業集積の継承、防災性・利便性の向上を目指す神戸都心の重要プロジェクト

サンセンタープラザは、兵庫県神戸市中央区の三宮町一丁目・二丁目に位置する、さんプラザ、センタープラザ、センタープラザ西館の3棟で構成される大規模商業施設です。三宮センター街をはじめとする商店街が広がる神戸都心の中心部に立地し、飲食店やファッション、雑貨など500を超える店舗が集積しています。買い物や飲食だけでなく、金融機関、医療機関、事務所、貸会議室、駐車場などの機能も備え、日常生活と業務の両面から三宮の都市機能を支えています。
3棟は神戸市の三宮市街地改造事業によって整備され、さんプラザが1970年、センタープラザが1975年、センタープラザ西館が1978年に竣工しました。3棟の延床面積は合計約12万8,849㎡に及び、地下通路や周辺商店街と一体となった商業空間を形成しています。施設の管理運営を担う株式会社神戸サンセンタープラザは、各館の管理に加え、駐車場や貸会議室、貸オフィスなどの運営を行っています。

建て替えの対象となる3棟は、それぞれ規模や用途が異なる建物です。南側の三宮センター街に面するさんプラザは、地上6階、地下2階、延床面積約4万1,038㎡の商業施設です。1970年4月に竣工し、飲食店や物販店舗などを中心に、三宮の商業集積を形成してきました。センタープラザは地上19階、地下2階、高さ90.1m、延床面積約5万5,186㎡で、3棟の中で最も高い建物です。1975年7月に竣工し、低層部の商業施設に加え、上層部には事務所などが入っています。
センタープラザ西館は地上8階、地下2階、延床面積約3万2,625㎡で、1978年3月に竣工しました。3棟はいずれも鉄骨鉄筋コンクリート造で、地下階を含めた商業空間や周辺の地下通路などを通じて、一体的な都市機能を担っています。3棟の延床面積は合計約12万8,849㎡で、対象地区の面積は約1.58haに及びます。個別の建物を更新するだけでなく、商業施設や業務機能、歩行者動線などを含めた地区全体の再編が検討の焦点となります。

サンセンタープラザの建物は竣工から約50年が経過し、施設の老朽化が建て替え検討の大きな背景となっています。神戸市の市会での説明によると、さんプラザとセンタープラザ西館は耐震性を満たしていないとされ、建て替えに向けた検討が進められています。
施設内には多くの店舗や事業所があり、日々多くの利用者が訪れることから、防災・安全対策は重要な課題となっています。建て替えの実現には時間を要することが想定されるため、神戸市は定期点検や必要な補修、防災マニュアルの策定、自衛消防訓練などを通じて、現施設の安全性確保にも取り組んでいます。

サンセンタープラザの建て替えに向けては、2021年に区分所有者らによる「あり方検討会」が発足し、施設の将来像について検討が進められてきました。2024年には建て替えに向けた検討組織へと移行し、建て替えの実現に向けた機運醸成や関係者間の協議が進められました。そして2026年7月、神戸市をはじめとする区分所有者らで構成する再開発協議会が発足しました。対象となる3棟には約400人の区分所有者がおり、建て替えに向けては多くの権利者の合意形成が必要となります。
同年10月には、協議会の運営や建て替え整備に向けた検討を支援するコンサルタントとして、アール・アイ・エーが選定されました。委託期間は2027年3月31日までとされ、今後、関係者間の協議や事業化に向けた調整が進められる段階に入っています。一方、現時点では再開発の事業手法や具体的な施設構成、建物の規模、着工・完成時期などは決まっていません。区分所有者の権利調整や事業費の検討などを含め、事業化に向けた条件を整理していく必要があります。

サンセンタープラザの建て替えは、対象となる3棟だけでなく、三宮の中心市街地全体の将来像にも関わるプロジェクトです。JR三ノ宮駅周辺では、駅ビルや駅前空間の整備、歩行者ネットワークの充実など、神戸都心の再整備が進められています。三宮センター街や周辺商店街と直結する立地を生かし、商業機能の更新のほか、駅周辺からの回遊性向上や歩行者空間の改善が図れるかが鍵となります。
今後の検討では、既存の500店舗を超える商業集積をどのように継承するかに加え、老朽化した建物の更新、防災性の向上、バリアフリーへの対応、地下通路を含む歩行者動線の確保などが重要になります。また、約1.58haの地区を一体的に整備する場合、工事中の営業継続や仮移転、権利者の合意形成など、事業を実現するための調整も必要です。今後、事業手法や施設計画がどのように具体化されるのか、三宮センター街を中心とした神戸都心の商業機能を支える拠点の再構築に向けた動向が注目されています。
最終更新日:2026年10月21日