京阪電車三条駅の直上で計画が進められている「(仮称)三条駅周辺プロジェクト」は、京阪ホールディングスが計画する商業・ホテルの複合施設です。敷地面積は約6,400㎡、延床面積は約27,000㎡で、地上5階・地下2階、高さ約25m、塔屋等を含めて約29mの規模となります。2025年6月には京阪ホールディングスが京都市へ都市計画提案書を提出し、その後、2025年12月19日には「都市再生特別地区(三条駅前地区)」が決定され、計画の実現に向けた都市計画上の手続きが進められています。
計画では、商業施設やホテルを導入するほか、京阪三条駅の地下駅との接続、駅前広場、1階の庇下に連続する歩行者空間、鴨川を望む3階眺望テラスなどを整備します。三条駅周辺は、京阪電車、京都市営地下鉄東西線、バスなどが集まる交通結節点であり、祇園や東山、岡崎方面にも近接する京都を代表する観光エリアの一つです。本プロジェクトでは、こうした立地特性を活かし、京都「東山の玄関口」として新たな観光・交流拠点を形成することを目指すものとしています。
(仮称)三条駅周辺プロジェクトの概要
1.京阪三条駅直上の複合施設
京阪電車三条駅に隣接する約6,400㎡の敷地に整備される商業・ホテルの複合施設
地上5階・地下2階、延床面積約27,000㎡、高さ約29mの計画規模
2.京都「東山の玄関口」の形成
三条大橋や鴨川、東山、祇園などの歴史・文化資源に近接する立地特性の活用
駅とまちを一体的に整備し、新たな観光・交流拠点を形成するまちづくり
3.商業施設とホテルの導入
地下1階から地上3階に商業施設、1階から5階にホテルを配置する複合的な施設構成
国内外から訪れる観光客や来街者の滞在・交流ニーズに対応する都市機能の導入
4.三条駅との地下接続
地下2階に京阪三条駅と接続する空間を設け、階段・エスカレーター・福祉対応エレベーターを整備
地下駅と地上施設を安全かつ快適につなぎ、駅前の交通結節機能とバリアフリー環境を強化
5.駅前広場と歩行者空間の整備
敷地西側に植栽やベンチを配置した駅前広場を整備し、ゆとりある滞在空間を創出
1階庇下を周辺歩道と一体的な歩行者空間とし、バス待ちなどにも対応する快適な動線の確保
6.鴨川を望む眺望テラス
3階西側に鴨川や対岸の市街地を一望できる一般開放の眺望テラスを整備
鴨川の自然や京都の歴史・文化を感じながら滞在できる新たなパブリックスペースの創出
7.都市再生による三条駅周辺の活性化
都市再生緊急整備地域の地域整備方針に沿った商業・観光・文化・交流機能の集積
「都市再生特別地区(三条駅前地区)」の決定を踏まえた三条駅周辺の拠点性向上とにぎわいの創出

「(仮称)三条駅周辺プロジェクト」は、京都市東山区大和大路通三条下る東側大黒町139番1ほかに位置し、京阪ホールディングスが事業主となって計画されています。敷地面積は約6,400㎡、延床面積は約27,000㎡で、主な用途は商業施設とホテルです。京阪電車三条駅に隣接する立地を活かし、駅と施設、さらに周辺のまちを一体的につなぐ計画となっています。

建物は地上5階・地下2階、高さ約25mとなり、塔屋等を含めた高さは約29mとなります。高層建築物ではないものの、鴨川と東山に挟まれた歴史的な市街地において大きな存在感を持つ施設となることから、周辺景観との調和が重要となります。京都の歴史的な街並みや自然環境との調和を図りながら、三条駅前の新たな観光・交流拠点となる複合施設が整備される計画です。


施設は地下2階から地上5階までで構成され、地下2階には京阪三条駅と接続する地下接続空間が設けられます。地下1階には商業施設や駐車場、1階には商業施設、ホテル、駐車場などを配置する計画です。駅から直接アクセスできる動線を整備することで、鉄道利用者と施設利用者の利便性を高める構成となっています。

2階は商業施設とホテル、3階は商業施設とホテルに加えて眺望テラスを配置し、4階・5階はホテルとなります。低層階に商業機能、中高層階にホテル機能を配置することで、観光客や来街者の滞在・交流を生み出す計画です。国内外から訪れる観光客に対応する上質な宿泊機能と、日本の文化や京都らしさを感じられる商業機能を組み合わせることで、駅前に新たなにぎわいを創出することが期待されています。


本プロジェクトでは、京阪三条駅の中央改札口から見通しの良い場所で新施設と駅を接続し、駅とまちを一体的に整備する計画です。地下2階の接続部には、地上と地下を結ぶ階段やエスカレーター、福祉対応エレベーターを設置し、地下駅と地上施設の移動をより安全かつ快適にするとともに、バリアフリー化が図られます。
また、地下出入口の再編によって駅前広場のスペースを拡大し、植栽やベンチを配置した魅力的な滞在空間も整備されます。1階の庇下についても駅前広場や周辺歩道と一体的な歩行者空間とし、ゆとりのある歩行環境を形成します。さらに、雨や日差しを避けながらバスを待つことができる空間として活用することで、三条駅周辺における鉄道とバスなどの公共交通の乗り換え利便性を高める計画です。


施設3階の西側には、鴨川や対岸の市街地を一望できる眺望テラスを整備し、一般開放する計画です。鴨川の風や音を感じながら、京都の自然や歴史・文化を身近に感じられるパブリックスペースとして整備され、施設利用者だけでなく、観光客や周辺を訪れる人々が滞在できる場所となることが期待されます。
敷地西側の駅前広場にも植栽やベンチを配置し、緑陰のある滞在空間が創出されます。西側には鴨川、東側には東山を望む立地特性を活かし、周辺の歴史的な街並みや自然景観と調和した都市景観の形成が図られます。建物そのものだけでなく、駅前広場や眺望テラスなどの屋外空間を含めて整備することで、京都「東山の玄関口」にふさわしい駅前の景観と回遊空間を形成する計画です。


三条駅周辺地域は、祇園や東山などの観光地に近接するとともに、京阪三条駅、京都市営地下鉄東西線の三条京阪駅、主要なバス路線が結節する交通拠点です。2024年12月には「京都市三条駅周辺地域」が都市再生緊急整備地域に指定され、商業・観光・文化・交流機能の集積、交通結節機能の強化、歩行者空間やオープンスペースの確保、防災機能の強化、周辺景観に配慮した計画などが地域整備方針として示されています。

こうした方針を踏まえて京阪ホールディングスが都市計画を提案し、2025年12月には「都市再生特別地区(三条駅前地区)」が決定されました。本プロジェクトでは、商業・ホテルの複合施設だけでなく、駅前広場や眺望テラス、地下駅との接続、1階庇下の歩行者空間などを一体的に整備することで、駅を中心とした新たな人の流れを生み出す計画です。
三条大橋や鴨川、東山、祇園など、京都を代表する歴史・文化資源に近接する立地を活かしながら、鉄道駅を起点とした「えきから始まるまちづくり」を進めることで、三条駅周辺の観光・交流機能をさらに高める計画となっています。周辺では元有済小学校跡地の活用なども検討されており、今後、三条駅周辺一帯で新たなまちのにぎわいが形成されていくことが注目されています。
出典
・京阪ホールディングス株式会社 三条駅周辺プロジェクト 都市計画提案書を提出 ~京都「東山の玄関口」に新たな観光・交流拠点を創出~
・京都市 第85回京都市都市計画審議会
最終更新日:2026年9月25日