文京区では、後楽二丁目北・北西地区の将来像を検討するため、2025年10月に個別更新ゾーンを対象とした意見交換会を開催したことが2025年11月末に公表されました。本地区は老朽建物の密集、狭い道路、水害リスク、緑不足など多様な課題を抱えており、まちの安全性向上と魅力創出を同時に進めることが求められています。北・北西地区では、個別更新と再開発などによる不燃化が進められ、街区中央には、災害対応の広場も設けられる将来イメージが公表されています。
意見交換会では、文京区が示した課題整理や方策イメージをもとに、住民が水害対策や歩行空間改善、地区全体の将来像について意見を交わしました。今後はアンケート調査や協議会との連携を経て、地区計画等に向けた具体化が進められる予定です。
→文京区 後楽二丁目地区
→文京区 後楽二丁目北・北西地区まちづくりに向けた意見交換会(個別更新ゾーン)(令和7年10月開催)の概要について
後楽二丁目地区まちづくりの概要
1.意見交換会の実施概要
個別更新ゾーンの土地・建物所有者を対象に開催した意見交換会。
検討内容の振り返りと課題・方策イメージの説明を行った場。
2.地区における主な課題
老朽建物や狭隘道路、水害リスクなどが点在する現況。
緑不足や生活利便施設の不足なども指摘される地域課題。
3.まちづくり方策の基本イメージ
建物不燃化や歩行空間改善、無電柱化などを含む環境整備。
水害対策や避難確保、緑の充実を図るまちづくりの方向性。
4.今後の検討と進め方
ゾーンに応じた課題整理や方針検討、都市計画手法の検討を推進。
パネル展示型説明会や行政協議を経て具体化を進める段階。
5.当日寄せられた主な意見
水害対策や避難経路の安全性向上に関する懸念と要望。
歩行空間の改善や老朽建物の整備方針への期待と意見。
6.地区全体の検討課題と背景
個別更新ゾーンと計画建替えゾーンの役割分担による調整の難航。
街区全体でのまちづくりを進める必要性が高まる状況。
7.今後の協議と地域参加の方向性
土地・建物所有者へのアンケート実施による意見収集。
協議会と区が連携し、地域意見を踏まえた将来像を検討する体制。

2025年10月1日・4日の両日、個別更新ゾーンに該当する土地・建物の所有者を対象に意見交換会が開かれました。これは登記簿に基づく所有者のみを対象としたもので、これまでの検討の振り返りとともに、地区の課題やまちづくり方策のイメージを区から説明し、参加者から多角的な意見が寄せられました。会では、防災・歩行空間・スケジュールなど幅広い視点で意見交換が行われています。


地区には老朽化した建物が多く、旧耐震マンションや木造住宅が点在するなど不燃化の遅れが顕著です。また道路は狭く、段差や電柱によって歩行空間が確保されていない箇所も多く見られます。さらに地区は浸水想定区域にあり、水害の履歴もあるため、防災力の向上が喫緊の課題です。周辺と比べて緑地が不足している点や生活利便施設の不足も指摘され、空地の効果的活用や沿道まちづくりの方向性が求められています。

水害対策に関しては、避難経路に危険箇所があることや、集中豪雨による内水氾濫の可能性を懸念する声がありました。一方で、近年は大規模被害が起きていないという意見も出されました。歩行空間については、老朽建物が多い区道889号沿いの改善、自転車利用時の走行環境、にぎわい創出による人の流れの回復などが議題となりました。また、個別更新ゾーンと計画建替えゾーンの境界の扱い、まちづくりが進まない要因、参加者の意見集約の難しさなど、運営面の課題も挙げられています。

文京区は、地区全体で課題を解決するため、将来整備の方向性案を提示しました。基本的には建物の不燃化促進、敷地細分化の抑制、建物高さや用途の適正化など環境整備を進めます。歩行空間では、無電柱化や壁面後退によるゆとり空間の確保、段差解消を図ります。水害対策としては、床レベルの引き上げや止水板設置、垂直避難場所の整備が重要とされました。これらの方策を計画建替えゾーンと連携しながら、地区全体で段階的に実施していく方針です。

本地区では、令和3〜4年度に「しゃれ街等検討会」が開催され、地区の現状分析から将来像、ゾーン分けの方針検討まで議論を重ねてきました。計画建替えゾーンでは木造密集や狭隘道路への対応が急務とされ、一定規模の不燃化を図るべきと位置づけられています。一方、個別更新ゾーンでは道路に面した敷地が多く建替えは進めやすいものの、土地利用が散発的に変化しているため、ルールに沿った段階的な機能更新が必要とされています。

今後は、まちづくり協議会を中心に地区の将来像をさらに検討し、土地・建物所有者を対象としたアンケートが実施される予定です。区と協議会が連携し、都市計画手法(地区計画、街並み誘導型地区計画、再開発等促進区など)について検討を深めていきます。具体的な制限や計画の詳細は、行政協議や都市計画手続きの段階で定まり、住民の意見を反映しながら段階的にまちづくりが進められる見通しです。
最終更新日:2025年12月1日

