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名鉄特急、豊田直通への布石!!小さな駅が巨大な高架駅に大変貌!!「名鉄三河線若林駅付近連続立体交差事業」2025年夏整備状況!!
新たに水族園を建設し、外洋大水槽や極地・深海展示も行う「葛西臨海水族館」のリニューアル!!東京湾や4種類のペンギンの展示も!!
小田急線鶴川駅南側一帯約2.6haの新たなまちづくり「鶴川駅南土地区画整理事業」!!駅前広場の新設やバスも通行可能な道路整備も!!
2025年7月1日に名古屋大学内に開業した「Common Nexus(コモネ)」!!“ここが未来かもね”が合言葉の共創空間が名古屋に誕生!!
京王プラザホテル多摩が入っていた「京王多摩センタービル」の解体が2025年8月末に完了予定!!跡地は分譲マンションと商業施設からなる複合施設に!!
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福岡市で計画が進む28.5haもの大規模な近未来都市「九州大学箱崎キャンパス跡地地区」の第1回審議委員会を開催!!業務・商業・居住といった都市機能のほか知的・創造的拠点の整備も!!
西武鉄道のジャンクション駅・所沢駅の東側、約27.2haを開発する「所沢市北秋津・上安松土地区画整理事業」!!地域密着型商業施設「SoCoLa所沢」や大規模マンション「プラウドシティ所沢」も!!
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ヒューリックが幕張海浜公園にアリーナを開発へ!!エンターテインメントイベントやバスケットボール試合に利用可能な約2万人収容可能の国内最大級アリーナ!!
間もなく竣工する日本一高い木造ハイブリット構造の高層オフィスビル「第一生命京橋キノテラス」!!
横浜市が「山下ふ頭再開発の基本的な方向性」を公表!!未来志向のイノベーション創出や賑わい創出、都市基盤整備へ!!
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2025年6月29日(日)に下り線が高架化された「西武鉄道新宿線、国分寺線及び西武園線(東村山駅付近)連続立体交差事業」!!周辺では東口駅前広場再整備や高架下利用など東村山駅周辺まちづくりも!!
小田急江ノ島線の藤沢駅が橋上駅舎化!!同時に南北自由通路拡幅も進められている「藤沢駅南北自由通路拡幅整備事業・藤沢駅改良事業」!!
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遂に内閣府が「金沢駅東地域」を都市再生緊急整備地域に新たに指定する政令を閣議決定!!金沢都ホテル跡地のほか、金沢エムザ、日銀跡地、プレーゴの再整備や建て替えも促進へ!!

小田急線鶴川駅南側一帯約2.6haの新たなまちづくり「鶴川駅南土地区画整理事業」!!駅前広場の新設やバスも通行可能な道路整備も!!

町田市が主導する「町田都市計画事業 鶴川駅南土地区画整理事業」は、町田市能ヶ谷一丁目の一部を対象とした区画整理による都市開発プロジェクトであり、施行面積は約2.6ヘクタールに及びます。2020年3月26日に事業計画が告示され、2032年3月31日までの12年間をかけて段階的に整備が進められています。本事業は、現在未整備となっている鶴川駅南側地域において、駅前広場や道路、公園、下水道などの公共インフラを整備することで、都市基盤を強化し、利便性や居住環境、防災機能の向上を図ることを目的としています。

また、町田市の「都市づくりのマスタープラン」では、鶴川駅周辺を「にぎわいとみどりの都市拠点」として位置づけており、商業・文化・交流・業務・居住といった多様な都市機能を集積させ、回遊性の高い、利便性と安全性を兼ね備えたまちづくりを目指しています。北口エリアでの整備がほぼ完了している一方、南口の整備は未着手であるため、本事業は地域全体の均衡ある発展にとって重要な施策といえます。

→町田市 鶴川駅南土地区画整理事業
→町田市 鶴川駅周辺の街づくり

鶴川駅南土地区画整理事業の概要

1. 事業の基本情報
町田市が施行する都市計画事業で、対象区域は能ヶ谷一丁目の一部(約2.6ha)。2020年に事業計画が告示され、2032年の完了を目指してインフラ整備や土地利用の見直しが行われている。

2. 整備の目的
狭隘道路、未整備の下水道、密集した住宅などが課題となっていた地区において、都市基盤の再整備を通じて安全性や利便性を向上させ、災害に強いまちづくりを推進することが目的。

3. 土地利用と現況
地区内は農地と住宅が混在し、人口は約100人と低密度。道路はほとんどが幅2〜4mで、公園や公益施設もないなど、都市拠点として不十分な状況。

4. 計画の設計方針
用途地域や地区計画を見直し、駅前にふさわしい商業・業務・住宅の複合的な土地利用を実現。公共施設や道路、公園の整備を通じて、150人規模の人口受け入れを見込む。

5. インフラと公共施設の整備
既存の上水道や雨水下水道に加え、未整備の汚水下水道や都市ガスを整備予定。幅員6~12mの道路整備や2カ所の公園も計画されているが、学校などの公益施設は既存のものを活用。

6. 駅周辺との連携
町田市が推進する鶴川駅周辺再整備方針と連携し、北口・西口・南口を面的につなぐ都市構造を構築。駅南口の整備は長年の協議を経て進行中。

7. 将来の展望
鶴見川の自然を活かした南口整備により、緑と都市機能が調和した魅力的な駅前空間を創出。にぎわいとうるおいが共存する都市拠点へと進化することが期待されている。


鶴川駅の南側地区は、駅北側に比べて開発が進んでおらず、狭隘な道路が多く、下水道などの都市基盤も未整備の状態が長年続いていました。そのため、住環境や防災性能、利便性において課題を抱えており、災害時の安全性にも懸念がありました。本事業では、これらの問題を解消するため、公共施設の整備とともに、適正な土地利用を進め、地域の機能性と価値を向上させることを目的としています。

出典:町田市

また、町田市の都市計画において、鶴川駅南地区は副次核(都市の中心を補完する役割)として重要なポジションにあるとされ、駅前の交通結節点としての機能を高めつつ、周辺都市(川崎市や横浜市など)とも連携した都市拠点としての整備が求められています。

本地区では、駅前にもかかわらず幅員2〜4メートルの狭い道路が大半を占めており、消防車や救急車の進入が困難な箇所も多く存在しています。住宅はこうした狭小道路に面して密集しており、震災や火災発生時におけるリスクが高いのが現状です。また、下水道(汚水)の未整備や、農地と宅地の混在により、駅前にふさわしい都市的な土地利用が阻害されています。

人口はおおよそ100人で、人口密度は約39人/haと比較的低密度で推移しています。土地利用の内訳を見ると、住宅系が約23%、工業系が約11%、商業系が約5%であり、農地も21%を占めています。特に東側には大規模な農地があり、西側には低層住宅が立ち並ぶなど、地域全体の土地利用は不均衡です。公園や公益施設も整備されておらず、都市生活に必要な機能が欠如しています。

この事業では、町田市の都市計画マスタープランに基づき、鶴川駅南地区を商業や業務、居住機能が融合した複合的な都市拠点へと再構築することを目標としています。駅前立地を活かし、用途地域の変更や地区計画の策定を通じて、土地の有効活用を促進します。

人口計画としては、現在の約100人から、事業完了後には150人程度へと増加することを想定しており、人口密度も約58人/haに引き上げられます。公共施設計画としては、南北自由通路と駅前広場の整備に加え、主要道路(幅員12m)や商業エリアにふさわしい道路(幅員8m)、住宅エリアには幅員6mの道路を整備。公園も2カ所に分けて配置され、居住者の快適性や安全性が重視されます。

本地区には現在、特筆すべき公益施設が存在しておらず、学校や病院、公民館といった公共機能はすべて周辺地区に依存しています。今回の事業においても、地域全体の整合性を保つため、新設の公益施設は計画されておらず、既存施設を活用する方針が採られています。

ただし、利便性の高い駅前空間が整備されることにより、既存の公共施設へのアクセス性が向上することが見込まれ、地域住民の生活満足度の向上にもつながると考えられます。将来的には、駅前広場や自由通路といった新たな都市空間が、地域コミュニティの交流拠点として機能する可能性もあります。

現在、上水道および雨水用の下水道は整備されているものの、汚水用の下水道は未整備であり、衛生環境の向上が急務となっています。また、都市ガスも導入されていないため、生活インフラとしての整備水準はまだ低いといえます。

道路については、唯一の車両通行可能な道路である鶴川1972(幅員約4m)を除き、大部分が幅員2m未満の狭隘道路です。地区内には公園も存在せず、子どもや高齢者の憩いの場、防災時の避難スペースなど、都市生活に不可欠な公共空間が不足しています。

町田市では2016年10月に「鶴川駅周辺再整備基本方針」を策定し、駅南北にわたる一体的なまちづくりを推進しています。鶴川駅周辺は「安全で便利な交通」と「快適で賑わいのある駅前空間」を実現することを目指しており、本事業はその中核となる施策のひとつです。

特に、南口の市街地整備は2010年から地権者と協働して検討が重ねられてきた経緯があり、地域住民の合意形成と参加を重視したプロセスが特徴です。今後の整備では、駅前空間のデザインや歩行者ネットワークの形成など、ソフト面の整備とも連携し、魅力的な都市空間が創出される予定です。

鶴川駅を中心に、北口の「香山エリア」、西口の「商店街エリア」、南口の「鶴見川エリア」という3つの拠点が面的につながることで、駅周辺全体の活性化が期待されます。北口では駅舎や商業施設が連携したにぎわい空間が形成され、西口ではポプリホールを中心としたイベント空間が拡充されます。

南口では鶴見川に面した自然豊かな環境を活かし、緑地と商業空間が調和する都市景観が計画されています。これにより、駅前における「うるおい」と「にぎわい」が共存する新たなまちの顔が創出され、地域住民だけでなく来訪者にも魅力ある都市空間が提供されることになります。

最終更新日:2025年7月6日

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