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羽田空港に隣接する「羽田空港跡地第1ゾーン都市計画公園事業」が2028年4月開園に向け遂に始動!!スポーツフィールドやロボット体験施設など複合機能を有する公園に!!
「名古屋港長期構想(中間案)」が公表!!名古屋港ポートアイランド地区における次世代エネルギー拠点と高性能コンテナ物流ターミナル形成に向けた広域開発構想も浮上!!
歴史的建造物と高層ビルが融合! 都市開発マニアが案内する「丸の内建築ツアー」 が丸の内LOVE WALKERに掲載!!第24回 東京駅から有楽町駅に架かる美しい煉瓦アーチ造りの「新永間市街線高架橋」は山手線と共に100年をつなぐが丸の内LOVE WALKERに掲載!!
サトーココノカドーのモデルとなった「イトーヨーカドー春日部店」跡地で大規模マンション計画浮上!!2棟構成、地上15階・総戸数460戸規模に!!
地下化された京王線調布駅直上で進められている「調布駅前広場整備」!!2025年度末完成を目指し、賑わいあふれる都市空間の構築が進む!!
みなとみらい大橋からKアリーナ横浜・高島水際線公園を結ぶ「高島水際線デッキ整備事業」!!残るスロープ部分を整備して2026年3月17日最終完成を目指す!!
豊橋駅前のスペースシャトル街区で再開発計画浮上!!駅東口目の前の約1.1haで計画が進む「豊橋駅東口駅前地区第一種市街地再開発事業」!!
岐阜県飛騨市・飛騨古川駅東に誕生する複合共創拠点「soranotani(ソラノタニ)」始動!!藤本壮介氏設計、飛騨の盆地をモチーフにした“お椀型建築”が象徴する共創の新拠点!!
旧長崎屋帯広店跡地で新たなまちなか拠点として開発が進められる「(仮称)帯広駅南口再開発プロジェクト」!!十勝最大級マンションのほかホテルや商業施設から構成される複合施設に!!
JR宇都宮線と東武伊勢崎線の乗換駅・久喜駅の西側一帯で3ブロックに分けたまちづくり構想「久喜駅西口周辺のまちづくり」!!賑わい創出や医療福祉・住宅・バスターミナルなどの新設構想が進む!!
つくば市最大規模の総戸数602戸の分譲マンションのほか商業施設や教育施設、事業施設などから構成される「(仮称)つくば学園南プロジェクト」!!産学官連携による新たな副都心づくりへ!!
東京駅の山手線に断崖絶壁が出現!!八重洲と丸の内を南側で結ぶ「東京駅南部東西自由通路/南通路周辺整備」2025年秋建設状況!!
栗橋駅東口一帯で新たなまちづくり構想「栗橋駅東口周辺のまちづくり」!!区画整理や都市計画道路・駅前広場などの構想が進む!!
2025年11月1日に山手線が環状運転開始100周年!!バルツァーの東京市街地鉄道網構想が元となり実現した都市内環状運転!!
妙高杉ノ原マウンテンリゾート開発 1期事業として建設される「シックスセンシズ妙高」!!妙高高原に隈研吾氏設計の木材や自然素材を多用したリゾートホテルに!!
小田急線新松田駅とJR御殿場線松田駅の間で計画が進む「新松田駅北口地区市街地再開発事業」!!中高層の住商公複合ビルを令和12年1月まちびらき目標で着手へ!!
遂に正式名称が決定し、着工した京王多摩川駅前で進む大規模複合開発「itonami(イトナミ)」!!マンションや福祉施設、スーパーマーケット、公園などから構成される複合施設!!
2024年3月22日に開業した新しい高松駅ビル「TAKAMATSU ORNE(タカマツ オルネ)」!!高松市の玄関口として誕生した約50店舗が入る駅ビル商業施設!!
中国地方初となるハイアットブランドのホテル「アンダーズ広島(Andaz Hiroshima)」が2027年に開業へ!!KAMIHACHI X(カミハチクロス)の高層階に入る全235室のホテルに!!

新たに水族園を建設し、外洋大水槽や極地・深海展示も行う「葛西臨海水族館」のリニューアル!!東京湾や4種類のペンギンの展示も!!

東京都江戸川区に位置する「葛西臨海水族園」は、1989年の開園以来、日本を代表する水族館として多くの来園者に親しまれてきました。しかしながら、開園から30年以上が経過し、施設や設備の老朽化が進んでいることに加え、バリアフリーへの対応不足や飼育環境の改善など、さまざまな課題を抱えてきました。こうした現状を踏まえ、東京都は現在の水族園の隣接地に新たな水族園を建設する大規模リニューアル事業に着手しています。

この新しい水族園は、「海と接する機会を創出し、海と人とのつながりを通して海への理解を深める水族園」という新たな理念のもと、最新技術を駆使した展示空間や、多様な学びと体験を提供する場として整備されます。展示内容も大幅に刷新され、従来のような生物の美しさを伝える展示にとどまらず、海と人との関わりや環境課題などにも光を当て、より深い海の魅力とその保全意識を育むことが目指されています。

本事業はPFI-BTO方式により進められており、2028年9月の新施設開業を目標に、設計・建設が段階的に進行中です。既存の水族園についても、今後は新施設と連携しながら、地域全体の魅力向上に貢献していく予定です。

→東京都 葛西臨海水族園のリニューアルについて

葛西臨海水族館リニューアルの概要

1. 開園の歴史と背景
葛西臨海水族園は1989年に開園した、日本有数の水族館。開園当初から、教育・研究・種の保存といった多様な役割を担い、来園者に海の魅力を伝えてきた施設である。

2. 老朽化と課題の顕在化
開園から30年以上が経過し、施設や設備の老朽化が進行。バリアフリー対応の不足や飼育環境の改善など、機能面・安全面における課題が浮き彫りとなっている。

3. 新水族園の建設決定
既存施設の抜本的改修が困難であることから、隣接地に新水族園を建設する方針を決定。全面的な機能刷新と展示内容の現代化を図る計画である。

4. 新たな理念と展示方針
新施設の理念は「海と人とのつながりを通して、海への理解を深める水族園」。従来の「見せる展示」から「感じて学ぶ展示」への転換を目指す方針である。

5. 展示と体験の進化
最新技術を活用した演出により、来館者が海の環境や文化を体感できる構成。学習・参加型プログラムの導入により、体験の深化と学びの強化を図る。

6. 事業スキームとスケジュール
PFI-BTO方式を採用し、2028年9月の開業を目指して事業を推進中。設計、建設、供用開始までを段階的に実施するスケジュールとなっている。

7. 今後の展望と地域連携
新水族園は、環境教育、観光資源、地域活性化の中核的存在として期待される施設。既存施設との連携により、葛西臨海公園全体の魅力向上を目指す方針である。


出典:東京都

葛西臨海水族園は、明治15(1882)年に上野動物園内に設置された日本初の水族館「観魚室」を起源とし、平成元(1989)年に現在の地に開園しました。開園時から「海と人間との交流の場」を理念に掲げ、都立水族園として教育、研究、種の保存などの社会的役割を果たしてきました。とりわけ、クロマグロの群泳展示や深海生物の展示、生息域内保全の取り組みなど、他の水族館にはない独自性を築いてきました。

また、国内外の研究機関と連携した共同研究や技術支援、展示や繁殖技術の開発、学校教育への貢献など、専門性と公益性を両立させた運営を長年にわたり継続してきました。こうした実績は、日本のみならず世界の水族館からも高く評価されています。

出典:東京都

開園から30年以上が経過した現在、葛西臨海水族園は多くの構造的・機能的課題に直面しています。施設全体の老朽化が進んでおり、配管の劣化やコンクリート水槽の腐食、アクリル接着部の劣化などが確認されています。加えて、塩害の影響も大きく、部分的な補修だけでは限界に達しつつあります。

設備面では、水族館特有のろ過装置や配管類が密集して配置されているため、機器の交換作業には観覧エリアの閉鎖が避けられず、全体的な改修を行うには長期休園が不可避な状況です。また、バリアフリー対応が不十分で、エレベーターの導線や観覧ルートの利便性にも課題があります。こうした状況は、来園者や飼育スタッフ、そして飼育動物にも影響を及ぼしています。

出典:東京都
出典:東京都

老朽化した現施設を抜本的に改修することは、構造上の制約や膨大なコスト、長期間の休園を伴うため、現実的な選択肢ではありません。そのため、新たな水族園を既存施設とは別の敷地内に建設し、展示・機能を段階的に移行する計画が採用されました。

新水族園の建設により、従来の課題を根本的に解決できるだけでなく、来館者から要望の多かった無料休憩所やレクチャールーム、レストランなどの設置も可能になります。加えて、十分な飼育スペースや作業環境が整備されることで、より高度な飼育や展示が実現できる見通しです。

出典:東京都

新たな葛西臨海水族園(仮称)は、東京都江戸川区臨海町六丁目に整備されます。延床面積は約23,700㎡、建築面積は約12,800㎡で、水槽の総水量は約4,600トンに達します。構造は鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造)で、地上2階・地下1階建ての本館を中心とした施設構成となります。

この新施設では、「海と接する機会を創出し、海と人とのつながりを通して海への理解を深める水族園」という理念のもと、海の美しさだけでなく、海の環境や文化に焦点を当てた展示を行う計画です。来館者が自らの暮らしと海との関係に気づき、海を守る意識を育てるような展示演出を導入する予定です。

出典:東京都

本事業は、「PFI-BTO方式」を採用して進められています。PFIは、公共事業において民間の資金やノウハウを活用する手法であり、BTO方式とは、施設の建設後にその所有権が公共側に移転される仕組みを指します。これにより、民間事業者の専門的な技術や運営ノウハウを最大限に活かしながら、効率的で高品質な施設整備が実現されることが期待されています。

設計および建設に関するスケジュールは、まず2022年12月から2023年11月までが基本設計の期間にあてられ、その後2023年12月から2025年3月にかけて実施設計が行われました。また、建築関連の各種協議は2022年12月から2025年6月まで継続して実施される予定です。

実際の建設工事は2028年3月までの長期にわたり進められます。その後、2028年4月から9月にかけて開業準備が行われ、2028年9月の供用開始が予定されています。なお、事業契約は2048年3月まで続く見通しです。2025年6月現在では、現地において整地作業を中心とした準備工事が進められており、いよいよ本格的な建設フェーズへと移行しつつある状況です。

出典:東京都

新たな葛西臨海水族園は、単なる「生物展示施設」ではなく、海洋環境の大切さや人と自然との関わりを実感できる“体験型学習施設”へと生まれ変わります。これにより、次世代に対しても海の豊かさと重要性を伝える教育的役割を果たしていくことが期待されています。

さらに、既存の水族園についても、新施設との連携によって活用を継続する方針です。これにより、施設単体ではなく、葛西臨海公園全体としての魅力がさらに高まり、地域全体のにぎわい創出や環境教育の拠点としての役割も強化される見込みです。東京都は今後も、持続可能な社会の実現に向けて、葛西臨海水族園を「海と人をつなぐ架け橋」として育てていく考えです。

最終更新日:2025年7月7日

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