奈良県橿原市で計画が進む「(仮称)医大新駅周辺まちづくり(奈良県立医科大学附属病院南側地区)」では、PFI 手法の活用を見据えたアドバイザリー業務委託に係る一般競争入札が開始されました。
令和12年度(2030年度)の供用開始を目指す医大新駅を核に、アリーナ建設、駅前ロータリー、自由通路、民間収益施設などを含む大規模な複合拠点形成を図る計画で、奈良県と橿原市が連携しながら民間活力を導入し、都市機能の強化と地域成長を進める方針です。本業務は、PFI 事業化の可能性を高めるため、民間の視点による事業機会の検討、契約スキーム設計、リスク分担のあり方などの意見を踏まえ、持続可能な事業スキーム構築を目指すものです。
→奈良県 (仮称)医大新駅周辺まちづくり
→橿原市 奈良県立医科大学附属病院南側地区のまちづくり
→奈良県立医科大学附属病院 新A棟(外来棟)整備について
(仮称)医大新駅周辺まちづくりの概要
1.PFIアドバイザリー業務開始の位置づけ
令和7年12月1日に公告された一般競争入札によるアドバイザリー業務の実施。
PFI 事業化に向けた収益性分析や契約スキーム整理を担う支援業務。
2.医大新駅を核とした複合拠点形成
令和12年度開業予定の医大新駅を中心に、東西約6haを一体で開発する広域拠点。
医療・研究・交流・アリーナ機能が結節する新たな複合都市拠点。
3.駅西側アリーナ整備と都市基盤強化
国民スポーツ大会等での活用を視野に、駅西側に想定されるアリーナ整備。
自由通路やロータリー整備と連動した「橿原キャンパスタウン」形成。
4.民間活力導入に向けた意見収集の実施
収益モデルや用途構成、リスク分担などを対象にしたサウンディング調査。
持続可能で投資可能性を高める事業スキーム構築に向けた民間意見の反映。
5.奈良県・橿原市・近鉄らによる連携体制
4者協定に基づき、需要予測や構造検討を進める広域的な推進体制。
新駅整備費の負担割合整理と、令和12~13年度に向けた段階的事業進行。
6.整備スケジュールとPFI事業展開
令和8年度の公募開始から令和9~11年度のPFI事業実施を見据えた工程管理。
新駅・自由通路・アリーナ供用と民間収益施設の順次開業。
7.医科大学附属病院南側地区の医療拠点機能強化
新A棟整備による高度外来・救急・研究機能の拡充と地域医療連携の強化。
都市機能と医療機能が融合した新たな広域医療拠点の創出。

令和7年12月1日に公告された「(仮称)医大新駅周辺まちづくりPFI アドバイザリー業務委託」は、総合評価落札方式による一般競争入札として実施されます。本業務では、アドバイザリーとしてPFI等の民間参画手法の検討を支援するほか、事業収益性、契約スキーム、リスク分担方法の整理などが求められ、今後の公募方針策定に向けた重要な役割を担います。

医大新駅は令和12年度の供用開始を予定しており、推計で1日約9,000人の乗降が見込まれる新たな交通拠点です。周辺エリアは東西各約3haで、アリーナ整備を想定する駅西側、池を含む東側エリアを一体的に開発し、広域交流、医療、研究、スポーツ文化を結ぶ複合拠点として整備します。特に西側では、令和13年度開催予定の国民スポーツ大会等での活用が視野に入れられています。県と市は「橿原キャンパスタウン」の形成を目指し、新駅整備や自由通路整備、駐車場拡張などと連動した都市基盤の強化を進めています。

県と市は、民間活力を導入した事業化の可能性を高めるため、事業機会の創出、収益モデル、用途の組み合わせ、リスク分担、契約スキーム、規制緩和の必要性といった幅広いテーマについて、民間事業者からの意見収集を進めています。これは公募や募集を目的とするものではなく、将来の事業スキーム設計の参考とする任意の意見徴収です。民間の視点を取り入れることで、投資しやすく持続性の高い事業構造を形成し、エリア全体の魅力向上や課題解決につなげる狙いがあります。
奈良県、橿原市、奈良県立医科大学、近鉄の4者は、令和4年に連携協定を締結し、測量調査、文化財調査、新駅需要予測、構造検討などを進めてきました。令和7年3月には新駅設置に関する基本協定が締結され、費用負担割合も整理されています。令和8年度に実施方針公表、公募開始、令和9~11年度にPFI事業、令和12年度に新駅・自由通路・アリーナ完成、令和13年度以降に民間収益施設の開業と国スポ開催が予定されています。県と市はプロジェクトチームを立ち上げ、事業推進体制の強化も進めます。

本プロジェクトと連動する奈良県立医科大学附属病院南側地区では、令和7年度以降、新駅と関連施設の整備が進むほか、同大学は外来機能の高度化や救急医療、感染症対策、教育・研究機能の強化を目的とした「新A棟」の整備を計画しています。医療機能の充実に加え、地域医療連携や在宅医療支援の強化、ユニバーサルデザイン導入、職員環境の改善など、周辺まちづくりと連動した高度医療拠点の形成が進む見込みです。これにより、都市機能・交通基盤・医療機能が一体化した新たな都市拠点の創出が期待されています。
最終更新日:2025年12月3日

