都市開発ニュース
藤枝駅北口に地上15階建ての複合型マンションを建設する「藤枝駅前一丁目6街区第一種市街地再開発事業」!!2030年度竣工を目指す駅前再開発が遂に始動へ!!
川崎市幸区新川崎に地上9階、延べ約50,000㎡の先端研究開発拠点「(仮称)QBIC(Quantum Business Incubation Center)」!!量子コンピューティング・AI・半導体の研究開発から社会実装までを担う!!
亀戸駅北口に約1.8haの大規模再開発構想「亀戸五丁目地区市街地再開発事業」計画浮上!!NTT都市開発が事業協力者に選定、2026年9月に準備組合設立!!
田町駅東口に巨大なクローラークレーンが出現した「田町駅東口東西自由通路拡幅整備および駅前広場整備」!!幅員約26mの東西自由通路と駅前広場を一体的に再整備!!
潤環都市YNKを掲げ、八重洲・日本橋・京橋の未来像を描く「YNKエリアのまちづくりビジョン」!!東京建物が策定!!
つくばエクスプレス全駅でホーム延伸・総合基地を拡張する「つくばエクスプレス8両編成化事業」!!柏たなか駅では工事着工、八潮駅と流山セントラルパーク駅でも2026年度から工事着手へ!!
遂に新駅が着工した船橋市の新たな医療・健康拠点を形成する大規模開発「海老川上流地区土地区画整理事業」2026年秋施行状況!!新駅設置と船橋市立医療センター移転を核とした約42.3haのまちづくり!!
相鉄本線鶴ヶ峰駅付近約2.8kmを地下化する「相模鉄道本線(鶴ヶ峰駅付近)連続立体交差事業」!!2026年度にシールドトンネル掘削開始、2033年度完成を目指す大規模鉄道地下化計画!!
千葉県船橋市・東葉高速鉄道飯山満駅周辺で進む約18.5haの都市開発「飯山満地区土地区画整理事業」!!都市計画道路3・4・27号前原東飯山満町線の橋りょう工事も進む!!
千葉県船橋市・東葉高速鉄道の新駅整備事業として高架駅やホームの建設が進む「海老川新駅(仮称)」!!2028年度末開業に向けて高架沿いに足場が出現!!
グラングリーン大阪の隣接地に日本最大級の大型街頭ビジョンを新設する「うめきたビル」!!商業ビルに屋上・壁面合計約912㎡の巨大LEDビジョン「うめきたビジョン」を整備!!
愛知環状鉄道中水野駅周辺約19.9haを開発して複合商業施設や住宅地を整備する「瀬戸中水野駅周辺土地区画整理事業」!!用途地域が本用途に変更され、高さ制限も解除され、工事着手へ!!
TX研究学園駅近くに誕生した高架下商業施設「寿横丁」!!新たな飲食・交流拠点として2026年10月26日開業!!
新瀬戸駅・瀬戸市駅前に商業施設や宿泊施設を誘致する「瀬戸市駅前広場余剰地利活用事業」!!サウンディング調査に9社が参加、約3,599㎡の余剰地を活用!!
神戸港に大型スーパーヨットの受け入れ拠点を整備する「SUPERYACHT BASE KOBE(スーパーヨットベース神戸)」!!2027年春に一部開業、2028年に全面開業予定!!
横浜市の三ツ沢公園に収容人数約2万人の新球技場を整備する「三ツ沢公園再整備基本計画(案)」!!陸上競技場の移設や中央広場の整備、桜山の再生も計画!!
熊本県が半導体産業集積に対応する道路網を強化する「セミコンテクノパーク周辺道路整備」!!菊陽空港線や新山原水線の整備、大津植木線の多車線化、中九州横断道路との連携へ!!
相鉄いずみ野線新駅「B駅」を中心に商業・住宅・産業機能が集積する新都市拠点を形成する「藤沢市健康と文化の森地区土地区画整理事業」!!慶應SFC周辺にキャンパスタウンを整備、2034年3月の事業完了を目指す!!
九州大学箱崎キャンパス跡地の大規模まちづくりプロジェクト名が「HAKOZAKI BLOCK(ハコザキブロック)」に決定!!住宅約2,000戸や商業・研究・医療施設など日本最大級のスマートシティ計画が始動!!
三宮センター街に隣接する大規模商業施設を一体的に再整備へする「サンセンタープラザの建て替え」!!再開発協議会が発足して3館一体建て替えを検討!!

米軍施設の根岸住宅地区跡地約50haを開発して住宅地や文教ゾーン、森林公園ゾーンを形成する「(仮称)新根岸地区土地区画整理事業」!!

横浜市中区・南区・磯子区にまたがる「根岸住宅地区」は、昭和22年に米軍に接収されて以来、長い年月にわたり市域のまちづくりに大きな制約を与えてきたエリアです。市民にとっては「閉ざされた土地」として存在し続け、都市の連続性が途絶える要因ともなってきました。平成16年には日米合同委員会で返還方針が合意され、さらに令和元年には原状回復作業のための共同使用が認められるなど、返還実現に向けた段階的な動きが進んでいます。

返還後の土地は、約50haという広大な面積を誇り、横浜市内では極めて希少性の高い都市資源となります。その活用にあたっては、都市課題の解決や地域の魅力向上に直結する可能性を秘めており、市では環境に配慮した基盤整備を行う「(仮称)新根岸地区土地区画整理事業」を計画しています。令和9年度の都市計画決定、令和11年度の工事着手を目標としており、横浜の都市構造を大きく変えるプロジェクトとして注目を集めています。

→横浜市 根岸住宅地区の跡地利用
→横浜市 106.(仮称)新根岸地区土地区画整理事業(米軍返還前) 環境影響評価手続

(仮称)新根岸地区土地区画整理事業の概要
  1. 返還の経緯と背景
     昭和22年に米軍に接収された根岸住宅地区は、長らく横浜市の都市づくりを制約してきた土地であり、平成16年に返還方針が決定。令和元年には原状回復のための共同使用が合意され、返還実現に向けた具体的な動きが進んでいる。
  2. 土地の規模と価値
     計画地は約50haに及ぶ広大な面積を持ち、市内では極めて希少な未利用地。返還後は横浜の都市構造を変えるポテンシャルを持つ重要な都市資源と位置づけられている。
  3. 事業の目的
     米軍住宅地を市民に開かれた空間へ転換し、環境に配慮した持続可能な街づくりを進める。住宅や教育研究拠点、公園整備を通じて、快適な住環境と都市機能を両立させることを狙う。
  4. 事業手法
     「土地区画整理事業」を導入し、土地の提供と再配分を行いながら道路・公園などの基盤を整備。無秩序な宅地化を防ぎ、計画的な都市開発を可能にする。
  5. 土地利用計画
     跡地は「文教ゾーン(大学・研究機能)」「住宅ゾーン(良質な住環境)」「森林公園ゾーン(緑地拡張・憩いの場)」の3つに分けて整備し、教育・居住・自然が調和した都市モデルを形成する。
  6. 環境・防災への配慮
     広域避難場所としての機能を維持しつつ、緑地整備や透水性舗装による環境負荷の軽減を実施。災害に強く持続可能な街づくりを推進する。
  7. スケジュールと展望
     令和9年度に都市計画決定、令和11年度に工事着手を目標とする。返還後は横浜都心やみなとみらいと連携し、市の成長戦略を支える新しい都市拠点となることが期待される。

*2025年8月時点での根岸住宅地区跡地の様子

第二次世界大戦後、横浜市内の広い範囲が米軍施設として接収され、市の都市づくりは長らく制約を受けてきました。根岸住宅地区もその一例であり、戦後70年以上にわたり地域住民の自由な利用が叶わず、地元にとって「空白地帯」として存在してきました。

平成16年に返還方針が決定して以降、横浜市は「米軍施設返還跡地利用指針」や「跡地利用基本計画」などを策定し、地域の将来像を検討してきました。これらは単なる開発計画ではなく、市の成長戦略に直結する重要な政策でもあり、市民・専門家・行政が参加して議論が重ねられてきました。今回の区画整理事業は、こうした長年の議論を具体化する第一歩といえます。

計画区域は中区・南区・磯子区にまたがる約50haで、根岸駅から北へ約1km、吉野町駅から南へ約1kmの高台に位置しています。横浜の都心部やみなとみらい21地区へのアクセスにも優れており、将来的には市中心部との連携を深める役割も期待されます。

周囲には国道16号・357号、横浜鎌倉線といった幹線道路が通り、広域交通ネットワークとの結節点としても重要な位置づけを持ちます。さらに、根岸森林公園や山手地区など緑豊かな地域に隣接しているため、自然環境と都市機能を両立できる立地条件を備えています。都市の利便性と自然の豊かさを兼ね備えた点が、この地区の大きな魅力です。

本事業の目的は、米軍住宅地の跡地を安全かつ持続的に活用できるよう整備し、市民に開かれた新しい都市空間へと転換することです。公共施設の整備改善を進め、快適な住環境を整えるとともに、教育・研究・医療などの機能を取り込み、横浜市の将来を担う基盤を築く狙いがあります。

事業手法には「土地区画整理事業」が採用されます。これは土地所有者が一定割合で土地を提供し、道路・公園など公共施設を整備したうえで、残りの土地を再配分する方式です。これにより、無秩序な宅地化を防ぎ、計画的かつ環境に配慮した街づくりが可能となります。

出典:横浜市

跡地は大きく3つのゾーンに分けて整備される方針です。

  • 文教ゾーン:横浜市立大学医学部の教育・研究拠点としての利用が想定されています。高度医療や先端研究を担う施設が立地することで、横浜市の医療・研究力を強化する効果が期待されます。
  • 住宅地ゾーン:低層住宅を中心に、良質で安心できる住環境を整備します。子育て世帯や高齢者も暮らしやすい街区設計とし、地域コミュニティの形成を促進します。
  • 森林公園ゾーン:根岸森林公園の拡張を通じて、市民が自然と触れ合える空間を創出します。散策路や広場の整備によって、日常的に利用できる憩いの場を提供します。

これらのゾーンを有機的に連携させることで、教育・居住・自然が調和した新しい都市モデルの形成が目指されます。

この地域はかつて「広域避難場所」としての役割も担っており、防災上の重要性が非常に高いエリアです。そのため、区画整理事業においても避難路や安全なオープンスペースを確保し、災害時に市民が安心して避難できる仕組みを維持します。

また、開発に伴う環境負荷の軽減も重視されています。切土・盛土の際には景観や眺望への影響を考慮し、道路や歩道には透水性舗装を導入。街区内には緑地を積極的に配置し、ヒートアイランド現象の抑制や生態系保全を図ります。こうした取り組みによって、持続可能で災害に強い街づくりを進める方針です。

施工は原状回復作業の終了後に順次進められます。工事に際しては、騒音・振動・粉じんの抑制、工事車両の安全運行、建設副産物のリサイクルといった環境対策が徹底されます。特に周辺住民への影響を最小化するため、情報提供や説明会などを通じて透明性の高い事業運営が求められています。

さらに、工事期間中においても地域社会との協力関係を重視し、住民参加型のまちづくりを同時並行的に進めていくことが想定されています。工事そのものを単なる物理的な造成作業にとどめず、地域との対話を通じて「次世代にふさわしい街づくり」を進めることが特徴といえるでしょう。

*最寄り駅のJR根岸線「根岸」駅

市は令和9年度に都市計画決定を行い、令和11年度の工事着手を目指しています。ただし、これは米軍施設の返還時期や原状回復の進捗に左右されるため、柔軟な調整が必要とされます。

事業が実現すれば、教育拠点、住宅地、公園が調和した新しい街並みが誕生し、横浜都心部やみなとみらい地区との連携が一層深まるでしょう。さらに、市全体の成長戦略とも呼応しながら、地域の魅力と国際競争力を高める役割を果たすことが期待されます。

長年閉ざされてきた土地が市民に開放されることで、横浜の都市構造は新たな段階へと進化し、歴史的にも大きな転換点を迎えることになるといえます。

最終更新日:2025年8月31日

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