瀬戸中水野駅周辺土地区画整理事業は、愛知県瀬戸市の愛知環状鉄道中水野駅周辺で進められている、施行面積約19.9haの土地区画整理事業です。駅周辺の道路や公園などの都市基盤を整備するとともに、住宅用地や商業施設用地を確保し、水野地域の新たな生活拠点の形成を目指しているものになります。事業区域は、瀬戸市内田町1丁目・2丁目、三沢町1丁目・2丁目の各一部に広がり、瀬戸中水野駅周辺土地区画整理組合が施行者となります。2023年3月17日に土地区画整理事業の都市計画が決定され、2025年7月8日に愛知県から組合設立と事業の認可を受けました。事業期間は2025年度から2032年度までの予定で、事業費は約56億円とされています。
計画では、駅の北西側に複合商業施設用地を配置し、区域の大部分には住宅用地を整備するほか、道路、公園、緑地、調整池などを配置します。駅前の利便性を生かしながら、子育て世代の定住促進や日常生活に必要な都市機能の集積を図る計画です。2026年には土地利用計画や資金計画の見直しが進められ、同年9月には事業計画変更案が公表されました。今後は仮換地指定などの手続きを経て、造成工事への着手を目指すものとしています。
瀬戸中水野駅周辺土地区画整理事業の概要
1.中水野駅周辺の土地区画整理事業
愛知県瀬戸市の愛知環状鉄道中水野駅周辺で進む約19.9haの土地区画整理事業
2025年7月8日に事業認可、2025年度~2032年度を事業期間とする計画
2.用途地域の変更と市街地形成
用途地域の変更や地区計画の検討による計画的な土地利用への転換
暫定的な土地利用から住宅地・商業施設が調和する駅周辺の市街地形成
3.住宅用地と商業施設用地の配置
区域内の広範囲に住宅用地を配置し、区画道路で整然とした街区を形成
駅の北西側に複合商業施設用地を集約し、地域の生活利便性を向上
4.道路・駅前広場などの交通基盤整備
幹線道路や区画道路、特殊道路などの整備による区域内の交通ネットワーク形成
中水野駅前広場や周辺道路の整備による駅へのアクセス性・安全性の向上
5.公園・緑地・調整池の整備
区域内の北西端や南西側、中央東寄り、南東側などに配置する公園・緑地
調整池や水路などの整備による雨水排水機能の確保と良好な居住環境の形成
6.事業費の増額と事業計画の見直し
物価上昇や工事費・補償費などの見直しによる事業費の増額
当初の約52億400万円から約56億1,800万円への変更案
7.仮換地指定と造成工事への移行
2027年3月の仮換地指定を目標とする換地設計や地権者との調整
仮換地指定後、市道水野中線より南側から着手を予定する造成工事

瀬戸中水野駅周辺土地区画整理事業は、愛知環状鉄道中水野駅を中心とした徒歩圏内において、住宅地や商業施設、道路、公園などを一体的に整備する土地区画整理事業です。施行面積は約19.9haで、対象区域は瀬戸市内田町1丁目・2丁目、三沢町1丁目・2丁目の各一部に及びます。施行者は瀬戸中水野駅周辺土地区画整理組合で、2025年7月8日に事業認可を受け、2025年度から2032年度までの事業期間で整備を進める計画です。
事業区域は中水野駅から徒歩圏内に位置する一方、従来は市街化調整区域であったことから、都市基盤の整備が十分に進んでいませんでした。また、農地の耕作者の減少などにより低未利用地が増加し、駅前の利便性を背景とした無秩序な市街化も課題となっていました。こうした状況を改善するため、道路や公園などの公共施設を整備し、住宅や商業施設を計画的に配置することで、駅を核としたコンパクトな都市構造への転換を目指すものとしています。


本事業では、土地区画整理事業の進捗に合わせて、用途地域の変更や地区計画の決定に向けた手続きが進められています。2023年3月には土地区画整理事業の都市計画決定と区域区分の変更に伴う用途地域の変更が行われました。その後、具体的な土地利用計画や道路・公園などの配置について検討が進められ、2026年3月には中水野駅周辺地区の用途地域変更と地区計画に関する説明会が開催されました。これにより、建ぺい率 30%、容積率 50%、建築物の高さ制限 10mの第一種低層住居専用地域での暫定利用であった区域が、高さ制限のない建ぺい率 60%、容積率 200%の第一種住居地域及び第二種住居地域に変更されています。
さらに、2026年には仮換地指定や造成工事への着手に向けて、土地利用計画や資金計画などの事業計画を見直しています。道路や公園、水路の形状・配置などを詳細設計や現地調査の結果に合わせて調整するとともに、将来の土地利用に適した道路幅員などを検討しています。こうした手続きを通じて、暫定的な土地利用から計画に基づく本格的な市街地形成へと移行し、住宅地と商業施設が調和する駅周辺のまちづくりを進めます。


土地利用計画図では、住宅用地は区域内の広い範囲に配置されており、黄色系で示された街区が中心となっています。駅前や駅の西側から南側にかけての区域や、駅の東側から北東側に広がる区域などに住宅用地を配置し、区画道路によって街区を細かく区分する計画です。従来の計画では、商業施設用地や道路用地などを除いた宅地として約639戸分を供給し、将来居住人口は約1,300人を見込んでいました。ただし、2026年の事業計画変更案では施行後の宅地面積などが見直されているため、住宅供給規模については変更が行われている可能性があります。
商業施設用地は、北西側、3・4・501上志段味水野線のロードサイド区域にまとまって配置されています。都市計画道路に隣接した駅徒歩圏内で、大きな街区を活用した複合商業施設の整備が想定されており、駅前生活利便施設としての役割が期待されます。駅周辺に商業機能を集約することで、地域住民が日常的な買い物などを身近な場所で済ませられる環境を整え、公共交通を中心とした暮らしやすいまちづくりにつなげる狙いです。


本事業では、駅周辺の交通利便性や安全性を高めるため、幹線道路や区画道路、特殊道路などを整備します。既存の都市計画道路である本郷線、上志段味水野線、中水野駅前線や市道水野中線を骨格として、各街区を結ぶ道路網を形成する計画です。当初の事業計画では、幹線道路約525m、区画道路約5,158m、特殊道路約795mの整備が予定されていました。2026年の事業計画変更案では、現地調査や排水計画などを踏まえ、一部の道路の新設・廃止や形状、幅員の見直しが盛り込まれています。
また、中水野駅前広場をはじめとする交通結節機能の充実も、駅周辺のまちづくりにおける重要な要素です。住宅地や商業施設から駅へアクセスしやすい道路網を整備することで、徒歩や自転車、公共交通を利用しやすい環境を形成します。道路の整備に合わせて水路や雨水排水施設なども配置し、都市基盤としての機能を確保する計画です。業務代行予定者には、矢作建設工業、日本エスコン、トヨタホーム、トヨタスマイルライフの4社が選出されており、住宅供給や複合商業施設の新設を行う見込みとなっています。


土地利用計画図では、公園や緑地が区域の複数箇所に分散して配置されています。公園用地は図面上で黄緑色系、緑地は淡い緑色系で示されており、区域の北西端、駅東側、区域南東側、区域東側などに設けられる計画です。特に水野川沿いでは、愛環の両側に新たな2号・6号公園を設けるほか、鉄道西側の2号公園についても面積や形状を見直す計画となっています。公園や川などに隣接して計画されていた特殊道路については、園内通路などとして整備する方向に見直されています。
雨水対策としては、調整池を整備する計画も盛り込まれています。当初計画では3か所の調整池を合計約6,734㎡の規模で整備する想定でしたが、2026年の事業計画変更案では、国の補助金を活用するため調整池の整備を瀬戸市の施行に変更し、土地区画整理組合側の事業費から関連費用を除外する方針が示されました。道路や水路、公園などの配置を調整しながら、雨水排水機能の確保と緑のある居住環境の形成が図られます。


2026年には、仮換地指定や造成工事への着手に向けて、事業計画の見直しが進められました。7月19日に開催された第3回総代会で事業計画変更案が承認され、同年9月には愛知県への認可申請に向けた手続きが進められました。変更案では、物価上昇などを踏まえて工事費や補償費、調査設計費などを見直しており、工事費は当初計画比で18%、補償費は20%、委託費は22%の上昇を見込んでいます。これらを反映した変更案では、事業費は約56億1,800万円となり、当初の約52億400万円から増額されています。
今後は、事業計画変更案に基づく換地設計や地権者への個別説明などを進め、仮換地指定を目指すものとしています。2027年3月の仮換地指定を目標とする工程が示されており、指定後は市道水野中線より南側の区域から工事に着手する予定です。なお、これらは予定段階の工程であり、事業計画の認可や関係者との調整などによって変更される可能性があります。今後、道路や公園などの都市基盤整備と住宅・商業施設用地の形成が進むことで、中水野駅周辺の土地利用が大きく変化していくことが期待されています。
出典・引用元
・瀬戸市 瀬戸中水野駅周辺土地区画整理事業
・瀬戸市 都市計画変更等に関する説明会
最終更新日:2026年10月28日