「(仮称)池谷家古民家周辺不動産活用プロジェクト」は、新綱島駅前において進められている歴史資産活用型の複合開発です。幕末期に建てられた池谷家住宅主屋(古民家)を保存・再生し、その周囲に木造2階建ての低層商業施設を2棟新築することで、歴史と現代の都市機能を融合させた新たな賑わい拠点の創出を目指したものになります。
2025年2月に古民家の改修工事、同年5月に新築棟の建設工事に着手しており、2026年度下期の開業が予定されています。地域の歴史的景観を継承しながら、商業・交流機能を導入することで、新綱島駅周辺のさらなる活性化に寄与するプロジェクトであり、駅前の新しいランドマーク形成も期待されています。
(仮称)池谷家古民家周辺不動産活用プロジェクトの概要
1.プロジェクトの概要
新綱島駅前で進められる歴史資産活用型の複合開発計画。
古民家再生と木造商業施設整備による新たな賑わい拠点の創出。
2.開発スケジュール
2025年に古民家改修および新築工事に着手した段階。
2026年度下期の開業を目指す段階的整備の進行。
3.立地と周辺環境
新綱島駅周辺の土地区画整理事業と連動した開発立地。
駅前再開発と調和しながら進む都市機能集積エリア。
4.古民家の歴史的価値
1857年建築の池谷家住宅主屋を活用した歴史的資産。
横浜市認定および景観形成指定を受けた重要建造物。
5.古民家の再生計画
伝統的意匠を維持しつつ耐震性や設備を更新する改修。
飲食店舗等として活用する持続可能な利活用計画。
6.木造商業施設の特徴
古民家を囲む2棟の低層木造建築による商業施設整備。
木材を活かした温かみある景観と伝統要素の継承。
7.将来性と地域への効果
回遊性の高い空間構成による交流と滞在の創出。
環境配慮と歴史継承を両立した地域活性化拠点の形成。

(仮称)池谷家古民家周辺不動産活用プロジェクトは、新綱島駅周辺で進む土地区画整理事業と連動した開発の一つです。2023年の新綱島駅開業以降、駅前では複数の開発が進み、都市機能の集積が加速しています。特に駅直結施設の開業などにより、交通利便性と商業機能の強化が進んでいます。こうした中、本計画は単なる商業施設開発ではなく、個人所有地に残る歴史的建造物を核に据えた点が大きな特徴です。周辺の近代的な開発と調和しつつ、地域固有の歴史や文化を感じられる空間を創出することで、エリア全体のブランド価値向上や魅力の底上げを図る役割を担います。

敷地中央に位置する池谷家住宅主屋は、1857年(安政4年)に建築された古民家で、かつて南綱島村の名主を務めた家系の住宅です。長年にわたり地域に親しまれてきたこの建物は、2024年に横浜市認定歴史的建造物に認定され、さらに特定景観形成歴史的建造物にも指定されました。

改修にあたっては、真壁造りの意匠や伝統的な間取りなど歴史的価値を可能な限り維持しながら、耐震性の向上や設備更新が実施されます。これにより、安全性と快適性を確保しつつ、飲食店舗など収益性のある用途へ転換し、持続的に活用される仕組みづくりが進められています。歴史と現代利用の両立が本プロジェクトの重要な柱となっています。

古民家を囲むように配置される新築棟は、いずれも木造2階建ての低層商業施設です。A棟・B棟あわせて延床面積は約2,600㎡規模となり、飲食店や物販店舗、事務所など多様な用途が想定されています。設計には古民家の意匠を継承した要素が取り入れられており、深い軒下空間や連続する木柱、外部に現しとした構造材などが特徴です。

これにより、伝統的な建築美と現代的な機能性が融合した空間が形成されます。また、内外装に木材を多用することで自然素材ならではの温かみを感じられ、周囲に親しみやすい街並みを創出します。古民家と新築棟が一体となった景観形成が大きな魅力です。


(仮称)池谷家古民家周辺不動産活用プロジェクトでは、古民家と新築棟の間を自由に行き来できる動線計画が重視されています。低層建築による開放的な配置と、店舗前に設けられる半屋外空間(軒下や縁側的空間)により、来訪者が自然に回遊できる仕組みが整えられています。
これにより、施設全体を歩いて楽しめる回遊性の高い空間が形成されます。また、道路に対して店舗の顔をつくることで街ににぎわいを広げるとともに、古民家の庭や周辺空間を活かした滞留・交流の場としての機能も期待されています。地域住民や来街者が長く滞在できる魅力的な環境づくりが進められています。


本施設では木造建築の特性を活かし、環境負荷の低減にも積極的に取り組んでいます。建設から解体までのCO₂排出量(エンボディドカーボン)や炭素固定量を算定し、環境性能の見える化を図ることで、持続可能な建築の実現を目指しています。さらに、木材利用による脱炭素への貢献も期待されています。

2026年4月時点では、新築棟の一部で木造外観が確認できる段階まで工事が進み、古民家も仮設足場に覆われながら改修が進行中です。今後の完成に向けて工事は本格化していく見込みであり、歴史と環境に配慮した本プロジェクトは、新綱島エリアに新たな魅力と回遊性をもたらす拠点として大きな期待が寄せられています。
出典:東急株式会社/住友林業株式会社/株式会社再生建築研究所 「(仮称)池谷家古民家周辺不動産活用プロジェクト」木造商業施設の新築工事に着手!~新綱島駅前に2026年度下期開業予定~
最終更新日:2026年5月14日