「(仮称)南渡田北地区北側開発」は、神奈川県川崎市川崎区南渡田町において進められている延床面積約10万㎡超の国内最大級となる次世代リサーチパーク開発プロジェクトです。ヒューリックとJFEスチールが連携し、研究開発から実証実験、さらには生産・量産に至るまでをワンストップで実現する“スケールアップ拠点”の形成を目指しているものとなっています。
研究棟A・B・Cを中心とした研究開発施設に加え、交流を促進するコミュニティ棟や商業施設も整備され、2027年度のまちびらきに向けて段階的に整備が進められています。川崎臨海部の土地利用転換を象徴するプロジェクトであり、次世代産業の創出拠点として大きな注目を集めています。
(仮称)南渡田北地区北側開発の概要
1.大規模次世代リサーチパーク開発
延床面積10万㎡超を誇る国内最大級の研究開発拠点の形成。
研究開発から社会実装までを担う複合型産業拠点の創出。
2.川崎臨海部の土地利用転換の先導
製鉄所跡地を活用した新産業拠点への再編プロジェクト。
臨海部ビジョンに基づく成長戦略を体現する先行開発地区。
3.研究棟A・B・Cを核とした施設構成
多様な研究ニーズに対応する高機能ラボ施設の集積。
コミュニティ棟や商業施設を含む複合用途開発の展開。
4.高度で柔軟な研究環境の整備
大型機器や危険物対応を可能とする先進的な実験環境。
区画可変性と設備対応力を兼ね備えた賃貸型研究施設の整備。
5.オープンイノベーションの創出拠点
企業・大学・スタートアップが交わる共創環境の形成。
交流機能とインキュベーションを備えたイノベーション基盤。
6.優れた立地と広域アクセス性
浜川崎駅徒歩圏、羽田空港近接の高い交通利便性。
都心近接かつ大規模敷地を活かした研究開発環境の確保。
7.段階的整備による将来拡張性
北地区北側から南地区へと広がる段階的開発計画。
約52haに及ぶ広域産業拠点への発展可能性。

(仮称)南渡田北地区北側開発は、川崎臨海部における大規模な土地利用転換の先行事例として位置づけられています。長年、日本の製造業を支えてきた鉄鋼・石油・化学といった基幹産業の再編が進む中、南渡田地区では新たな産業拠点への転換が求められてきました。


川崎市が掲げる「臨海部ビジョン」においても、本地区は新産業拠点形成の中核として重要視されており、研究開発機能の集積とともに、社会課題の解決につながる産業創出の拠点として整備が進められています。特に、脱炭素社会への対応や産業の高度化といった潮流の中で、クライメートテック分野 ※1を軸とした新たな価値創出が期待されています。
※1クライメートテック分野∶温室効果ガス(GHG)排出削減や地球温暖化への適応を目的とした革新的な技術分野

開発区域は約5.6ha、総延床面積は約107,000㎡に及び、研究棟A・B・C、コミュニティ棟、商業棟などで構成される大規模複合開発です。
中核施設の一つである研究棟Bは地上9階建て、延床約62,000㎡で、大小多様な区画を備えた賃貸型研究施設として建設されます。一方、研究棟Aは約13,000㎡規模で、JFEスチールの研究開発拠点として活用される予定です。


また、約1,600㎡の大空間を持つコミュニティ棟では、イベントスペースや会議室、カフェなどを備え、研究者や企業、アカデミアが交流する場が形成されます。さらに商業施設も併設され、研究者の生活利便性を支える環境が整備される計画です。


(仮称)南渡田北地区北側開発の大きな特徴は、多様な研究ニーズに対応する高度な研究環境です。研究棟では、最小100㎡から1フロア約6,700㎡まで柔軟に区画分割が可能であり、大型機器の搬入や設置にも対応した設計が採用されています。
さらに、危険物や高圧ガスの取り扱いにも対応する仕様となっており、材料開発や化学系実験など幅広い研究分野に対応可能です。実験排水や給排水設備も整備されるなど、本格的なラボ機能が充実しています。
加えて、各フロアや共用部にラウンジや会議室を設けることで、日常的なコミュニケーションを促進し、研究者同士の連携を自然に生み出す空間設計となっています。

(仮称)南渡田北地区北側開発では、単なる研究施設の集積にとどまらず、オープンイノベーションの創出が重要なテーマとなっています。コミュニティ棟や共創スペースを活用し、企業、スタートアップ、大学、研究機関など多様なプレイヤーが交わることで、新たな技術やビジネスの創出を促進するものとされています。
また、インキュベーション機能や資金支援、人材育成などを含むエコシステムの構築も進められており、研究開発から社会実装までを一体的に支援する体制が整備されます。これにより、国内外の企業や研究機関を引き付けるグローバルな研究拠点としての成長が期待されています。


立地はJR浜川崎駅から徒歩約3分、川崎駅から約3km、羽田空港から約5kmという場所に位置しています。首都高速へのアクセスも良好で、国内外との接続性に優れた交通環境を有しています。
また、都心近接でありながら広大な敷地を確保できる点は大きな強みであり、市街地では難しい大規模実証実験や生産機能の導入も可能です。今後は北地区北側を皮切りに、南地区や操車場地区へと段階的に開発が進められ、最終的には約52haに及ぶ一大産業拠点へと拡張される構想です。

「マテリアルから世界を変える産業拠点」というコンセプトのもと、本プロジェクトは川崎臨海部のみならず、日本の産業構造転換を象徴する先進的な取り組みとして、その動向が注目されています。
出典
・ヒューリック株式会社/JFEスチール株式会社 「(仮称)南渡田北地区北側開発 研究棟A」の着工 ―スチール研究所を機能強化し、新たな研究開発拠点として開設―
・ヒューリック株式会社 「(仮称)南渡田北地区北側開発 研究棟B」着工
・ヒューリック株式会社 神奈川県川崎市 JFEスチール東日本製鉄所(京浜地区)南渡田エリア 北地区北側の事業パートナーに決定 ~研究施設主体の街づくり~
・川崎市 南渡田地区(新産業拠点プロジェクト始動中!)
最終更新日:2026年5月8日