東京都調布市西町に位置する味の素スタジアムおよびアミノバイタルフィールドの南東側に広がる「調布基地跡地留保地」では、約6ヘクタールに及ぶ広大な国有地を活用した公園整備が進められています。防災機能とスポーツ・レクリエーション機能を兼ね備えた都市公園の形成を目的として、調布市とJリーグクラブであるFC東京が連携して計画が推進されています。
既存のスタジアム群や周辺公園との一体的な整備により、多摩地域有数のスポーツ拠点としての機能強化と、市民に開かれた多機能な公共空間の創出が目指されています。2028年度の供用開始が予定されており、地域の新たなにぎわいと防災力向上の中核として期待が高まっています。
調布基地跡地留保地での公園整備の概要
1.施設の概要
味の素スタジアム南東側に位置する約6ヘクタールの国有地活用プロジェクト。
防災・スポーツレクリエーション機能を備えた都市公園整備拠点。
2.開発の背景
米軍返還地を活用した長年未利用地の再整備事業。
社会情勢の変化と市民ニーズを踏まえた機能更新を目的とする計画。
3.立地環境
西調布駅徒歩圏に位置し大型スポーツ施設が集積するエリア。
武蔵野の森公園や西町公園と隣接する高い環境ポテンシャル。
4.施設構成
天然芝グラウンドや人工芝施設などスポーツ機能を中心とした構成。
広場・園路・防災施設を一体化した複合型公園空間。
5.スポーツ機能の特徴
FC東京と連携したトップスポーツ環境の形成。
「する・みる・ささえる」を実現する多様なスポーツ利用拠点。
6.公園・防災機能の特徴
自由広場や緑地を活用した日常利用と憩いの場の創出。
災害時の避難・物資拠点として機能する防災対応型公園。
7.事業の意義と今後
2028年度供用開始を目指す段階的整備プロジェクト。
多摩地域における新たなスポーツ・交流・防災拠点形成の中核。

調布市では、調布基地跡地の一部である留保地について、平成20年に「防災・スポーツレクリエーション機能を有する公園」として活用する方針を定めていましたが、長らく具体的な整備には至っていませんでした。その後、社会情勢の変化や市民ニーズの多様化を受けて再検討が進められ、令和7年12月に「調布基地跡地留保地施設整備基本計画」が策定されました。

この計画では、従来の枠組みを踏まえながらも、市民に開かれ、親しまれる多機能な空間の創出が目標として掲げられています。さらに、オープンハウス形式のまちづくり懇談会を通じて、市民の意見を取り入れながら計画の具体化が進められている点も特徴であり、都市計画の変更を含めた検討が現在進行しています。

留保地は、味の素スタジアムの南東側に位置し、北側には武蔵野の森公園、南側には西町公園が隣接する約6ヘクタールの広大な平坦地です。この土地は昭和期に在日米軍から返還された国有地の一部であり、現在は一般利用が制限されている未利用地となっています。

京王線西調布駅から約620メートル、京王線飛田給駅から約700メートルという立地にあり、交通アクセスにも優れています。周辺には大型スポーツ施設が集積しており、地域全体としてスポーツ・レクリエーションの拠点機能を有していることから、留保地の活用は周辺エリアとの一体的な価値向上に大きく寄与するポテンシャルを持っています。

味の素スタジアムは、約5万人を収容できる大規模な多目的スタジアムであり、サッカーJリーグに所属するFC東京や東京ヴェルディのホームスタジアムとして広く知られています。サッカーやラグビーの試合に加え、コンサートや各種イベントの会場としても利用されるなど、多様な機能を担っています。
また、隣接するアミノバイタルフィールドは人工芝の球技場として整備され、アメリカンフットボールや地域スポーツの大会などに活用されています。これらの施設はすでに多摩地域における一大スポーツ拠点を形成しており、今回の公園整備によって新たなスポーツ環境や交流機能が加わることで、「する」「みる」「ささえる」といった多様なスポーツ参加の機会がさらに拡充されることが期待されています。


今回の整備では、スポーツ機能と公園機能、防災機能を融合させたゾーニングが計画されています。具体的には、FC東京の練習拠点として利用される天然芝のサッカーコートや運動施設棟が整備されるほか、市民が利用できる人工芝グラウンドやテニスコートなども配置されます。また、天文台通りに面したエリアには自由広場が設けられ、地域に開かれた交流の場として整備される予定です。
さらに、防災備蓄倉庫の設置や災害時の避難・物資集積機能の確保も計画されており、平常時と非常時の両方に対応できる空間づくりが進められます。加えて、西町公園との一体的な活用や園路の整備により、回遊性の高い公園空間の形成が図られる点も重要な特徴です。

計画の推進にあたっては、周辺が低層住宅地であることを踏まえ、交通や騒音などへの配慮が重要な課題となっています。実施されたアンケートでは、交通混雑の抑制や安全対策、夜間利用に伴う騒音への懸念、さらには既存の樹木や景観の保全を求める声が多く寄せられました。これらの意見を受けて、敷地内に十分な滞留空間を確保することや、緑地による緩衝帯の設置、建物配置の工夫などが検討されています。
また、現行の用途地域では施設整備に制約があるため、特別用途地区の導入による規制緩和も視野に入れた都市計画の見直しが進められています。今後は国からの土地取得を経て造成工事が開始され、段階的に施設整備が進められる予定であり、地域の防災力向上とスポーツ振興、さらにはにぎわい創出を担う新たな拠点としての発展が期待されています。
出典:調布市 第2回調布基地跡地留保地の活用による施設整備に伴う都市計画変更に関するオープンハウス(開催結果)
最終更新日:2026年5月7日