福岡空港では、国内線ターミナルビル東側に商業施設・ホテル・バスターミナル・空港機能を集約した大規模複合施設「福岡空港国内線複合施設及び既存ターミナルビル増改築工事」が進められています。2025年4月に着工し、2027年春に竣工、同年夏のグランドオープンを予定しています。現地に掲示された標識によると、建物は地上11階建ての鉄骨造で、延べ面積は45,225.68㎡、客室数は165室となっています。
5階から11階には、西鉄グループ初の空港直結型ホテル「ソラリア西鉄ホテル福岡エアポート(仮称)」が開業し、上層階からは滑走路や航空機を間近に望むことができます。1階から4階には大規模な商業施設とバスターミナルが整備され、国内線ターミナルと合わせた店舗数は約270店舗と国内空港最大級になります。第二滑走路の供用開始や国際線ターミナル増改築など、近年の大規模投資が続く福岡空港は、アジアの玄関口としてさらに進化を遂げようとしています。
福岡空港国内線複合施設及び既存ターミナルビル増改築工事の概要
1.福岡空港の概要
福岡市中心部から地下鉄で短時間でアクセスできる、国内有数の都市近接型空港。
九州最大の航空拠点として国内外約2,838万人が利用するアジアの玄関口。
2.近年進む大規模整備
2025年3月の第二滑走路供用開始と国際線ターミナル増改築による受入能力の拡大。
2024年度から2028年度まで総額約890億円を投じる空港機能強化と活性化事業。
3.国内線複合施設の計画概要
国内線ターミナル東側で建設が進む、商業・ホテル・バスターミナル一体型の複合施設。
地上11階建て、延べ約45,225㎡、総事業費約450億円の大型プロジェクト。
4.国内空港最大級の商業施設
1階から4階に約180店舗を新設し、既存施設と合わせて約270店舗に拡大。
福岡・九州、日本、アジアの魅力を体験できる「旅する空港」コンセプトの商業空間。
5.ソラリア西鉄ホテル福岡エアポート(仮称)
5階から11階に開業する、西鉄グループ初の空港直結型ホテル。
全165室、大浴場・サウナ・フィットネスを備える上質な宿泊施設。
6.バスターミナルとアクセス向上
1階に路線・高速バスの発着拠点を整備し、地下鉄とも直結する交通結節点。
国内線・国際線連絡バス専用道の整備による移動時間約5分への短縮。
7.2027年夏のグランドオープン
2025年4月着工、2027年春竣工、2027年夏開業予定の新たな空港中核施設。
空港利用者だけでなく地域住民も楽しめる福岡の新ランドマーク。

福岡空港は福岡市博多区に位置する九州最大の空港で、博多駅まで地下鉄で約5分、天神まで約11分という抜群のアクセスを誇ります。市街地の至近にあるという立地は国内外でも珍しく、ビジネス・観光の双方において非常に利便性の高い空港として知られています。
2019年4月からは福岡国際空港株式会社による民営化運営が開始され、国際競争力の強化を目的とした大規模な設備投資が進められています。2024年度の年間利用者数は約2,838万人に達し、国内線約1,926万人、国際線約912万人と、国内でもトップクラスの利用実績を誇ります。アジア各都市との結びつきが強く、「アジアの玄関口」としての存在感をますます高めています。

福岡空港では近年、空港機能の抜本的な強化が進んでいます。2025年3月20日には待望の第二滑走路(2,500m)が供用を開始し、これまで慢性的だった発着枠の逼迫が緩和されました。これにより年間約1万2,000回の発着増加が見込まれ、さらなる航空ネットワーク拡充が期待されています。


また、国際線ターミナルでは2022年から増改築工事が進められ、2025年3月には新しい保安検査場、免税店、フードホールを備えた施設がグランドオープンしました。さらに、国内線と国際線を結ぶ専用道路の整備により、両ターミナル間の連絡時間は約15分から約5分へと大幅に短縮されました。
福岡国際空港は2024年度から2028年度までの5年間で約890億円を投じる計画を進めており、その中核を担うのが今回の国内線複合施設です。

新たな複合施設は、国内線ターミナルビルと立体駐車場の間に建設されます。現地標識によると所在地は福岡市博多区大字下臼井778-1で、建築主は福岡国際空港株式会社、設計は梓設計・隈研吾建築都市設計事務所・西日本技術開発共同企業体、施工は大成建設株式会社が担当します。
建物は鉄骨造地上11階建てで、敷地面積181,034.47㎡、建築面積11,944.58㎡、延べ面積45,225.68㎡。総事業費は約450億円です。公式発表では延床面積を「約40,000㎡」としていますが、現地標識ではターミナル増改築分を含めた詳細な面積が示されています。
用途は商業施設、ホテル、バスターミナル、空港機能など多岐にわたり、単なる商業施設ではなく、福岡空港の新たな玄関口として機能する総合施設となります。

複合施設の1階から4階には、「旅する空港」をコンセプトとした大規模商業施設が整備されます。飛行機に乗らない人でも利用できる保安検査場通過前エリアに約180店舗が新たに加わり、既存の国内線ターミナルと合わせて約270店舗に達します。これは国内空港として最大級の規模です。
1階は「旅と日常をいろどる」フロアとして、スーパーマーケットやトラベル用品など日常利用できる店舗が並びます。2階は福岡・九州の食と土産を集めたフロアとなり、できたてのグルメを楽しめる食べ歩きゾーンも整備されます。3階は日本のキャラクターや体験型コンテンツを集積したエンターテインメントフロア、4階は約8,000㎡に40店舗超が並ぶ日本最大級のアジアンフードフロアとなります。
福岡や九州の魅力、日本文化、アジアの食文化を一体的に楽しめる施設として、空港そのものが新たな観光目的地となることを目指しているとのことです。

複合施設の5階から11階には、西鉄ホテルズが運営する「ソラリア西鉄ホテル福岡エアポート(仮称)」が開業します。これは西鉄グループ初の空港直結型ホテルであり、福岡エリアでは「ソラリア西鉄ホテル福岡」に続く2軒目のSOLARIAブランドとなります。

ホテルは165室を備え、ダブル・ツイン・トリプルなど7タイプの客室を用意。上層階の客室からは滑走路や航空機を眺めることができ、空港ならではの景色を楽しめます。5階にはフロント、ロビー、大浴場、サウナ、フィットネス、ミーティングスペースを設置し、ビジネス利用から観光、早朝便や深夜便利用まで幅広いニーズに対応します。
地下鉄駅やバスターミナルに直結する立地により、福岡市内のみならず九州全域へのアクセス拠点として高い利便性を発揮します。


複合施設の建設にあわせて、国内線ターミナル内の施設再編も進んでいます。2026年4月1日には、フードホール「the foodtimes」が2階から3階へ移転し、滑走路を一望できる新たな空間としてリニューアルオープンします。
新フードホールには、「海鮮丼 日の出」「鉄板焼天神ホルモン」「因幡うどん」「伽喱本舗」「ビフテキ屋うえすたん」など、福岡・九州を代表する8店舗が出店し、約400席を備えます。ファミリー向けの小上がり席やビジネス利用向けの充電設備付き席も整備され、空港を利用する人だけでなく、見学や送迎で訪れる人も快適に利用できます。
こうした段階的なリニューアルによって、福岡空港国内線地区は単なる交通施設から、ショッピング・グルメ・宿泊・交通結節機能を兼ね備えた一大都市拠点へと進化しつつあります。2027年夏の複合施設開業により、その姿はさらに大きく変わることになりそうです。
出典
・福岡国際空港株式会社 福岡空港国内線複合施設増改築工事について
・西日本鉄道株式会社 西鉄グループ初の空港直結型ホテル「ソラリア西鉄ホテル福岡エアポート(仮称)」2027 年夏頃開業予定
最終更新日:2026年5月21日