リニア中央新幹線の岐阜県駅(仮称)は、岐阜県中津川市千旦林地区に建設が進められている中間駅です。JR中央本線「美乃坂本」駅に近接し、中央自動車道「中津川IC」からもアクセスしやすい位置に計画されており、岐阜県東濃地域の新たな広域交通拠点となる計画です。
駅は延長約1,260m、最大幅約50m、面積約6haを想定した地上約20~30mの高架駅で、2面4線の島式ホームを備え、中部総合車両基地へ向かう回送線が駅上部を通る特徴的な構造となります。駅周辺では南北の駅前広場や自由通路、道路などの整備も進められるほか、駅西側には約65haの中部総合車両基地が設けられます。2026年8月時点では区画整理が進み、一面に土と緑が広がる美乃坂本駅周辺で、リニア高架橋の橋脚が連続して立ち始めており、駅の姿が徐々に見え始めています。
リニア中央新幹線 岐阜県駅(仮称)の概要
1.美乃坂本駅に近接する岐阜県駅
中津川市千旦林地区に整備される中央新幹線の岐阜県駅(仮称)
JR中央本線「美乃坂本」駅に近接する東濃地域の広域交通拠点
2.地上約20~30mの高架駅
延長約1,260m、最大幅約50m、面積約6haを想定する大規模な高架駅
2面4線の島式ホームと上下渡り線を備える駅施設
3.中部総合車両基地を併設
駅西側に約65haの中部総合車両基地を整備し、留置・検査・整備などを実施
新製車両の搬入・組成やオーバーホール、保守基地機能も担うリニア運行の拠点
4.駅上部を通る回送線
中部総合車両基地と本線を結ぶ回送線を整備し、駅上部を通過する特徴的な構造
駅中心部では高さ約25m、幅約50mの高架構造となる大規模な駅施設
5.「新たな宿場町」をイメージした自由通路
南北の駅前広場を結ぶ自由通路に、中山道や宿場町をイメージしたデザインを導入
木ルーバーや地域産材などを活用し、岐阜県の自然・歴史・文化を発信する玄関口
6.駅前広場・周辺基盤を一体整備
路線バス・観光バス乗降場や駐車場などを整備し、多様な交通に対応する交通拠点
土地区画整理や道路・橋梁整備、親水公園などを組み合わせた駅周辺まちづくり
7.2026年8月時点で橋脚が姿を現す
駅東部・中央部などで高架橋の躯体構築が進み、現地では橋脚が連続して立ち始める建設状況
2020年3月から2031年12月までの工事期間を予定するリニア岐阜県駅建設工事

岐阜県駅(仮称)は、リニア中央新幹線の岐阜県内に設けられる中間駅として、中津川市千旦林地区に計画されています。JR中央本線「美乃坂本」駅に近接する立地で、既存鉄道との乗り換えや駅周辺との連携が図られる計画です。

駅位置の選定では、できる限り直線に近いリニアの線形を確保できることに加え、高規格道路とのアクセス性、既存駅との近接性、環境への影響、駅前広場や駐車場などに必要な用地を確保できることなどが考慮されています。
また、中津川市ではリニア開業を契機として、駅を岐阜県東部の広域交通拠点と位置付け、周辺地域や県内各地へのアクセス強化、観光振興などにつなげるまちづくりが進められています。


岐阜県駅は、地上駅を基本とするリニア中央新幹線の中間駅として、高架構造で整備されます。駅そのものの延長は約1,260m、最大幅約50m、面積約6haが想定され、駅中心部には延長約400mのホームが設けられる計画です。
ホームは2面4線の島式ホームとなり、上下線の間には列車の折り返しなどに対応する設備が設けられます。駅の高さは約20~30mとなる見込みで、駅の品川方では本線に沿って中部総合車両基地へ向かう回送線が配置されます。
特に特徴的なのが、ホームの上部を回送線が通過する構造です。駅中心部では高さ約25m、幅約50mの高架構造となり、リニア本線と車両基地を結ぶ回送線が駅上空を通る、特徴的な駅施設となります。

岐阜県駅の品川方には、リニア中央新幹線の運行を支える中部総合車両基地が整備されます。駅東側の中津川市千旦林地区の丘陵地に計画されており、敷地は延長約2.2km、最大幅約500m、面積約65haという大規模なものとなります。


車両基地には、車両を留置するための留置線、検査庫、臨時修繕庫、工場、事務所などを配置するほか、保守基地も併設されます。車両の留置・検査・整備だけでなく、新製車両の搬入・組成や車両を分解して行うオーバーホールなども担う計画です。
本線と車両基地は回送線で接続され、この回送線は岐阜県駅の上部を通過する構造となります。駅と車両基地が近接することで、リニア中央新幹線の運行・保守を支える重要な拠点が形成されます。


駅施設だけでなく、リニア利用者を迎える駅周辺の空間についても、中津川らしさを取り入れた整備が計画されています。その中心となるのが、リニア駅舎を南北に貫き、2つの駅前広場を結ぶ自由通路です。
自由通路は、中山道の宿場町や街道沿いのまちなみをイメージしたデザインとし、「清流の国ぎふ」や中津川の自然、歴史、文化を感じられる空間を目指しています。地域産材などを活用し、街道の風情を現代的に表現することで、岐阜県の東の玄関口として来訪者を迎える計画です。

天井部分には、周辺の山並みや街道のまちなみをイメージした山型が連続する木ルーバーを配置。南北の駅前広場に向かって天井が跳ね上がるようなデザインとし、駅から市街地や周辺地域へ利用者を誘導する空間が計画されています。


岐阜県駅周辺では、リニア駅の整備と合わせて交通広場や道路などの都市基盤整備も進められます。駅前広場には路線バスや観光バスなどの乗降場、短時間駐車場などを配置し、鉄道だけでなく自動車、バス、タクシーなど多様な交通手段に対応する計画です。


駅周辺では土地区画整理事業も進められており、道路の付け替えや新たな橋梁の整備など、リニア駅開業を見据えた都市基盤の形成が進んでいます。千旦林川沿いではリニア高架下を歩行者の日常動線として活用し、安全な歩道空間を整備する計画もあります。
さらに、駅南口側では「かわまちづくり」と連携した親水公園などの整備も構想されており、単なる新幹線駅ではなく、観光・交流・交通を結び付ける新たな拠点としての発展が期待されます。

2026年8月時点では、岐阜県駅周辺でリニア中央新幹線の本格的な建設工事が進められています。区画整理が進み、一面の土と緑が広がる美乃坂本駅前では、リニア岐阜県駅の高架橋となる橋脚が連続して立ち始めており、駅建設のスケールを感じられる段階となっています。


工事現場の仮囲いには「中央新幹線岐阜県駅(仮称)ほか新設工事」の標識が掲示されており、発注者はJR東海、施工者は大成建設・ジェイアール東海建設・大豊建設による共同企業体となっています。駅工事では、駅東部・中央部で高架橋の躯体構築が進められているほか、橋脚工、河川付替え工、迂回路造成工なども並行して進行しています。
工事期間は2020年3月から2031年12月までとされており、今後は橋脚から高架橋、駅施設へと工事が進むことで、現在の広大な工事区域が徐々にリニア岐阜県駅の姿へ変化していくことになります。
過去の建設状況
→2022年7月18日投稿 リニア中央新幹線 岐阜県駅(仮称)
→2017年9月12日投稿 リニア中央新幹線 岐阜県駅(美乃坂本駅)
出典
・中津川市 リニア中央新幹線
・中津川市 市内の中央新幹線計画
・岐阜県 リニア中央新幹線について
最終更新日:2026年9月6日