広島新交通西風新都線(アストラムライン延伸)は、広域公園前駅〜JR西広島駅の約7.1kmを延伸し、JR山陽本線と接続させ、都市間の循環型ネットワークを形成することで、西風新都とデルタ地域を結びつけ、ヒト・モノ・カネ・情報の好循環を生み出すことを目的としています。また、西風新都エリアの都市づくりを推進し、広島高速交通(株)の経営改善にも資する取り組みです。
整備効果としては、延伸により、専用軌道の運行によって交通渋滞や事故の影響を受けにくくなり、移動時間が短縮されます。また、定時運行が確保され、利便性が向上するものとされています。更に沿線の利便性が向上することで、特に若い世代を中心とした定住促進が期待され、地域活動やコミュニティの活性化が図られると見込まれています。
事業の概要
- 延長:7.1km(高架部:約5.0km、トンネル部:約1.7km、土工部:約0.4km)
- 起終点:広域公園前駅(安佐南区大塚西四丁目)〜JR西広島駅(西区己斐本町一丁目)
- 経由地:五月が丘地区、石内東地区、己斐地区
- 駅数:6駅(五月が丘1駅、五月が丘2駅、石内東駅、己斐上駅、己斐中駅、西広島駅)
- 構造:単線(駅部は複線)、最急勾配5.9%
- 表定速度:27km/h
- 概算事業費:約760億円
- 開業予定:2036年度頃
- 用地買収、工事着手:2027年度〜
→広島市 広島新交通西風新都線(アストラムライン延伸)に係る都市計画原案の説明会を開催しました。
延伸計画の経緯は、1999年に「新たな公共交通体系づくりの基本計画」で、広域公園前駅からJR西広島駅までの区間を「新交通西風新都線」として第Ⅰ期事業区間に設定されました。また、JR西広島駅から本通駅、さらには五日市や商工センター方面の延伸も可能性として計画されています。2001年には、「広島市都市計画マスタープラン」に位置付けられ、2009年には「第5次広島市基本計画」に位置付けられるが、公共事業見直しの中で先送りされ、現在もその状況が継続しています。
事業化検討の背景は、2013年に西風新都のポテンシャルを活かし、都市機能の集積と民間投資の促進を目指す都市づくり全体計画を改定され、この計画に沿って、西風新都のさらなる開発を支援する延伸計画が位置付けられました。そして2014年に広島高速交通(株)の経営改善計画が策定され、アストラムライン延伸による経営改善が期待されています。
五月が丘地区には、車両基地が新設されます。また、駅は五月が丘1駅、五月が丘2駅、石内東駅、己斐上駅、己斐中駅、西広島駅の6駅が設けられます。
アストラムライン延伸部の断面図です。
最終更新日:2024年11月8日