ザハ・ハディド・アーキテクツ(ZHA)は、ジョージア・トビリシに地上42階建ての超高層ビル「シティゼン・タワー」のデザインを発表しました。このタワーは、住宅、商業、公共スペースを統合した大規模都市開発プロジェクト「シティゼン」の一部として建設されます。旧ソビエト軍司令部の跡地に位置し、トビリシのセントラルパークに隣接することで、都市と自然の融合を目指したデザインとなっています。2028年の完成を予定しており、ジョージアでのザハによる初のプロジェクトです。
この超高層ビルは、都市の活性化を促し、地域経済の成長を支える重要な拠点となることが期待されています。そのデザインは、未来的でありながらもトビリシの伝統的な景観と調和するよう考えられており、周囲の建築環境と自然要素を取り込んだ設計が特徴です。地上42階の建物は、街全体を一望できる展望台の役割も果たし、トビリシの新たなシンボルとなることを目指したものとなります。また、地元の文化や歴史にインスパイアされたデザイン要素を取り入れることで、国際的な視点と地域のアイデンティティが融合した独自の建築美を実現しています。
シティゼン・タワーの概要
- プロジェクト概要
ザハ・ハディド・アーキテクツ(ZHA)が設計する地上42階建ての超高層ビルで、トビリシの新たなランドマークとなる。 - 立地と都市計画
旧ソビエト軍司令部の跡地に建設され、セントラルパークに隣接。都市と自然が融合するデザインを採用。 - 多目的開発
住宅、商業施設、公共スペースを統合した大規模複合開発「シティゼン」の一部として建設される。 - 象徴的なデザイン
トビリシの丘陵地帯と渓谷を反映したカスケードテラスを設置し、緑豊かな公共空間を提供。 - 持続可能性への配慮
LEEDゴールド認証を目指し、自然換気、日射遮蔽、エネルギー効率の高い材料を活用。雨水の再利用や在来植物による緑化も計画。 - 都市開発への貢献
新しい公共広場や歩行者専用ルートを整備し、トビリシの都市機能向上に寄与。 - 完成と影響
2028年完成予定。ジョージアの建築シーンに革新をもたらし、持続可能な都市の象徴となる。

シティゼンタワーは、ミヘイル・タマラシュヴィリ通りとユニバーシティ通りの交差点に建設される予定で、トビリシの地下鉄2号線や主要な大学、商業エリア、新興住宅開発が集まるエリアに位置しています。このタワーは、コーカサス地域における都市の歴史と未来の発展をつなぐ象徴的な存在となります。

シティゼンタワーの特徴的なデザインは、トビリシの丘陵地帯と川の渓谷を反映しています。下層階にはカスケード状のテラスが設けられ、カフェやレストラン、公共スペースとして活用される予定です。これらのテラスは、セントラルパークとシームレスにつながり、都市に新たな緑豊かな空間を提供します。


このプロジェクトは、持続可能性を重視し、LEEDゴールド認証を目指しています。建物の設計には、自然換気の最適化、日射遮蔽機能の強化、エネルギー効率の高い材料の使用が組み込まれています。また、雨水の収集と再利用を実施し、在来植物を活用した最小限の灌漑で緑化を行う計画です。

シティゼン・タワーの建設は、トビリシの都市開発における新たなステップとなります。公共の広場や庭園、歩行者専用ルートが整備され、新しいシティゼン地区の利便性を高めます。このタワーは、未来のトビリシを形作る象徴的な建築として、都市の発展と持続可能なライフスタイルの両方を実現することを目指しています。

シティゼン・タワーが建設される大規模都市開発「シティゼン」地区全体の当初の完成予想パースです。シティゼン・タワー建設地は、当初、イメージパース右下側のような直方体の組み合わせからなるデザインの超高層ビル計画でした。ザハがデザインに携わることにより、ザハ特有の柔らかな曲線を描く建築物へと変わりました。
シティゼン・タワー建設地です。2028年の完成後、このタワーはジョージアの都市景観に新たなインパクトを与え、都市と自然の共存を体現するランドマークとなることでしょう。さらに、国際的な観光地としての魅力も高まり、世界中から訪れる人々にトビリシの新しい都市景観を紹介する役割も果たすでしょう。シティゼンタワーは、都市の未来を示す革新的な建築物として、次世代のライフスタイルを提案し続けるものと思われます。
最終更新日:2025年3月17日