愛媛県松山市では、JR松山駅周辺を県都松山の陸の玄関口にふさわしい、楽しさやにぎわいに満ちたエリアへと再整備する「JR松山駅周辺にぎわい施設整備事業」が計画されています。令和8年3月に策定された「松山駅周辺まちづくりプラン」に基づき、商業・飲食、ホテル、アミューズメント施設、交流広場、駐車場などの「にぎわい施設」を誘致・整備するとともに、交通ターミナルや路面電車の引き込みなど、交通結節機能の強化を図る計画です。
今回、民間事業者との継続的な対話を通じて事業を具体化するため、事業協力者を公募型プロポーザル方式で募集。その結果、三井不動産株式会社、四国旅客鉄道株式会社、株式会社伊織の3者が事業協力予定者に選定されました。それぞれ商業・駐車場、商業・ホテル・駐車場、アミューズメント施設・飲食などを提案しており、今後は松山市との協議を経て基本協定を締結し、具体的な施設計画や土地利用について検討が進められます。
対象エリアでは、松山駅周辺土地区画整理事業やJR松山駅付近連続立体交差事業、東口で計画されているバスタプロジェクト、路面電車の引き込みなども進められており、これらの事業と連携しながら、JR松山駅を中心とした新たな広域交通・交流拠点の形成を目指すものとしています。
JR松山駅周辺にぎわい施設整備事業の概要
1.JR松山駅周辺の新たな交流拠点整備
県都松山の陸の玄関口にふさわしい、楽しさやにぎわいに満ちた駅前エリアの形成
「愛媛・四国をつなぎ、松山を楽しむ。」をコンセプトとした広域交通・交流拠点の創出
2.商業・ホテルなど多彩なにぎわい施設
商業・飲食、ホテル、アミューズメント施設、マルシェ、交流広場、駐車場などの導入
国内外からの観光客や学生など幅広い人々を呼び込む新たな集客・交流機能の整備
3.3者を事業協力予定者に選定
三井不動産株式会社、四国旅客鉄道株式会社、株式会社伊織の3者を事業協力予定者に選定
商業・駐車場、商業・ホテル・駐車場、アミューズメント施設・飲食などの導入機能
4.複数街区を活用した一体的な開発
JR松山駅周辺の複数敷地を一体的・連携的に活用する高度利用型の開発
駅前広場や周辺施設との連携によるエリア全体の回遊性・にぎわいの向上
5.バスタプロジェクトとの連携
東口駅前広場で計画される交通ターミナル「バスタプロジェクト」との連携・調整
鉄道、路面電車、バス、タクシーなどが結節する広域交通拠点としての機能強化
6.立体道路制度による駅前の高度利用
1階に駅前広場・交通ターミナル、2階以上に商業・飲食、ホテルなどを配置する立体的な土地利用
限られた駅前空間を有効活用し、交通機能と民間開発を両立させる新たな駅前空間
7.2027年度の開発事業者公募へ
事業協力予定者との協議・基本協定締結を経て、2027年度に開発事業者の公募・選定・契約
土地区画整理事業や路面電車の引き込みなどと連動した段階的な駅前エリアの整備展開

JR松山駅周辺では、駅を中心とした商業・業務機能の集積に加え、交通結節点としての機能強化や駅周辺の回遊性向上を一体的に進めるまちづくりが計画されています。令和8年3月に策定された「松山駅周辺まちづくりプラン」では、まちづくりの基本方針として「愛媛・四国をつなぎ、松山を楽しむ。」を掲げています。
具体的には、JRや伊予鉄道、交通ターミナルなどによる広域交通拠点と、商業・飲食、ホテル、新しい文化施設などによる広域交流拠点を一体的に形成。国内外から人を呼び込み、中央商店街や道後だけでなく、東予・南予、さらには四国各県への人の流れを生み出すことを目指すものとしています。
また、防災機能の強化、まち全体のにぎわい創出・回遊性向上、交通結節点としての利便性向上、愛媛・松山の顔にふさわしい空間形成、官民連携によるまちづくりを基本方針として掲げています。


今回の事業では、JR松山駅周辺に点在する複数の敷地を対象として、商業・飲食、ホテル、アミューズメント施設、マルシェ、交流広場、駐車場などの導入が想定されています。対象地は図に示された13の街区などで構成されており、民有地だけでなく公共用地も含まれています。

対象地のうち、例えば1~3街区には約5,465㎡、約5,904㎡、約15,565㎡の敷地があり、3街区は「道路・駅前広場」として位置付けられています。また、7街区は約6,876㎡、11街区は約9,254㎡など、比較的大規模な敷地も含まれています。
松山市では、単一敷地だけでなく、複数の敷地を一体的に活用した開発や、複数敷地が連携した計画・構想についても積極的な提案を期待しており、駅周辺全体を連動させた土地利用が検討されます。

2026年8月28日、松山市は「JR松山駅周辺にぎわい施設整備事業」の事業協力予定者として、三井不動産株式会社、四国旅客鉄道株式会社、株式会社伊織の3者を選定しました。
今回の公募には5者が参加資格を満たして提案書を提出し、2026年8月18日にプレゼンテーション・ヒアリング審査を実施。その評価を踏まえ、導入機能や提案内容などを総合的に判断して3者が選ばれました。


主な導入機能は、三井不動産が「商業・駐車場」、四国旅客鉄道が「商業・ホテル・駐車場」、伊織が「アミューズメント施設・飲食」となっています。今後、3者それぞれのノウハウを生かしながら、駅前エリアに新たな集客・交流機能を創出していくことになります。
選定講評では、駅前という立地を生かした学生やインバウンド客の取り込み、文化・観光を重視した集客施設、イベント誘致や子どもが遊べる広場などによるにぎわい創出、市内中心部や道後との相互送客などが期待されています。

JR松山駅周辺では、にぎわい施設だけでなく、交通結節機能の強化も大きなポイントとなります。東口駅前では、国土交通省・愛媛県・松山市が連携して「バスタプロジェクト」を進めており、2025年4月から事業計画の検討段階に入っています。
さらに、松山駅周辺土地区画整理事業では、東口・西口の駅前広場整備や周辺道路整備が進められているほか、路面電車のJR松山駅東口への引き込みも計画されています。これらの事業と今回のにぎわい施設整備を連携させることで、鉄道・路面電車・バス・タクシーなどが結節する交通拠点を形成するものとしています。
東口では、立体道路制度を活用し、1階部分に駅前広場や交通ターミナル、2階以上に商業施設や飲食店、アミューズメント施設、ホテルなどを配置する高度利用も想定されています。駅前の限られた土地を立体的に活用することで、交通機能と民間開発を両立させる計画です。


今後は、松山市と今回選定された事業協力予定者との間で協議を進め、事業協力に向けた基本協定を締結。その後も継続的な対話を行いながら、導入機能や施設規模、土地利用、バスタプロジェクトなど関連事業との連携・調整について具体的な検討が進められます。
現時点のスケジュール案では、2026年度に事業協力者の公募・選定、2027年度に開発事業者の公募・選定・契約、2027年度以降に設計・都市計画などの関係調整を行い、順次工事着手する流れが想定されています。

また、松山駅周辺土地区画整理事業では、約16.7haを対象に駅前広場や幹線道路、公園などの都市基盤整備が進められており、西口駅前広場や周辺道路は2028年度、路面電車の引き込みも2028年度の供用開始が目標とされています。
JR松山駅周辺では、土地区画整理、交通ターミナル、路面電車、にぎわい施設など複数のプロジェクトが同時進行することで、「愛媛・松山の顔」となる新たな駅前拠点への変貌が期待されます。さらに将来的な四国新幹線の実現も見据え、松山駅を起点として松山市内だけでなく愛媛県内、四国各地へ人を送り出す広域交流拠点の形成が進められます。
出典:松山市 JR松山駅周辺にぎわい施設整備事業
最終更新日:2026年8月29日