TAKANAWA GATEWAY CITY(高輪ゲートウェイシティ)では、1~4街区に続く南側の5・6街区の整備に向けた検討が進められており、品川駅から高輪ゲートウェイ駅、さらに周辺エリアへとつながる大規模な都市機能の形成が計画されています。今回の「1~6街区及び品川駅エリアの全体計画(立面図)」では、5街区・6街区にそれぞれ超高層建築物を配置し、高層部の「オフィス」をメインに、「医療プラットフォーム」「人財・叡智プラットフォーム」「水素・GX」などを導入する構想が示されています。
また、地下にはエネルギーセンターやDHC、CGS、水素・GX関連機能などを配置し、街全体を支えるエネルギーネットワークの形成も想定されています。さらに、5・6街区間で確認された高輪築堤については、約50mの築堤を現地保存する案など複数の保存方法が検討されており、歴史的遺構の保存と大規模な都市開発を両立させることが大きなテーマとなっています。
高輪ゲートウェイシティ 5・6街区開発計画の概要
1.5・6街区に超高層ビルを計画
5街区・6街区に大規模建築物を配置し、「医療」「人財・叡智」「水素・GX」などの機能を導入する計画
1~4街区と連携し、品川・高輪エリアの国際交流拠点としての機能をさらに高める構想
2.医療・人財・叡智の都市機能を導入
5・6街区に医療プラットフォーム、人財・叡智プラットフォームなどを配置する計画
研究・人材交流・産業創出などを組み合わせた次世代型の都市機能形成
3.水素・GXとエネルギーネットワークを構築
地下空間に水素・GX、エネルギーセンター、DHC、CGSなどを配置する計画
街全体のエネルギー融通や災害時の電力・熱確保を支える都市インフラの形成
4.高輪築堤の現地保存を検討
5・6街区間の約50mや6街区南部約110mなど、高輪築堤の現地保存案を複数検討
地下車路や設備洞道などとの重複を踏まえた建築計画・保存方法の調整
5.環状4号線と歩行者ネットワークを整備
5街区と6街区の間を通る環状4号線と連携し、両街区を結ぶ歩行者ネットワークを形成
地上の歩行者動線と地下の一般車・物流車ネットワークを分離する立体的な都市基盤
6.品川駅北口交通広場を整備
品川駅北口側で交通広場の整備を進め、環状4号線と周辺の大規模開発を接続する交通結節点を形成
品川駅と高輪ゲートウェイシティを一体的につなぐ新たな都市軸の形成
7.品川~高輪の国際交流拠点を強化
5・6街区の開発、高輪築堤の保存、環状4号線、品川駅北口広場を一体的に整備する計画
品川駅から高輪ゲートウェイ駅周辺にかけた都市機能・交通ネットワークの強化

高輪ゲートウェイシティ1~6街区及び品川駅エリアの全体計画では、既に整備が進められている1~4街区に続き、5街区・6街区にも大規模な建築物を配置する構成が示されています。5・6街区は、高輪ゲートウェイシティの南側に位置する新たな開発エリアとして、既存街区とは異なる都市機能を導入し、品川駅周辺の国際交流拠点としての機能をさらに高める計画とされています。


全体計画の立面図では、5街区・6街区の建物内に「医療プラットフォーム」「人財・叡智プラットフォーム」「水素・GX」といった機能が描かれています。これにより、オフィスや商業施設だけではなく、医療、研究、人材交流、産業創出、環境・エネルギー分野などを組み合わせた複合的な都市機能の形成が期待されます。
特に1~6街区全体について「国際交流拠点・品川の早期実現に貢献」することや、「地球益」の実現を目指すことが示されており、5・6街区はその将来像を支える重要なエリアとして位置付けられています。既存のTHE LINKPILLAR 1、THE LINKPILLAR 2、MoN Takanawaなどとの連携を図りながら、品川駅から高輪ゲートウェイ駅周辺にかけて、より大きな都市圏を形成していく計画です。


5・6街区では、地上の建築物だけでなく、地下空間に配置される都市インフラについても大規模な計画が示されています。全体計画の立面図には、「水素・GX」「エネルギーセンター・エネルギーネットワーク機能」「DHC、CGS」などが描かれ、街区のエネルギーを支える基盤として整備する構想が示されています。
また、地下部分には一般車・物流車のネットワークや物流動線なども計画されており、地上の歩行者空間と地下の車両・物流・エネルギー機能を立体的に分離する構成となっています。これにより、地上では歩行者が安全かつ快適に移動できる空間を確保しながら、地下では大規模な都市機能を効率的に処理するネットワークの構築を目指しています。


さらに、資料では水素・GX関連機能とエネルギーセンターをつなぐネットワークによって、街のレジリエンス強化や災害時の電力・熱確保につなげる考え方も示されています。5・6街区単独の設備としてではなく、高輪ゲートウェイシティ全体のエネルギー供給・融通を支える仕組みとして整備されることで、環境負荷の低減と災害対応力の向上を両立する都市インフラが形成されることになります。


5・6街区の開発計画では、高輪築堤の保存についても重要な検討が行われています。添付資料では、5・6街区間に残る高輪築堤や信号機跡について、建築計画や地下インフラとの関係を踏まえながら、複数の現地保存方法が検討されています。
その中では、信号機跡を含む5・6街区間の高輪築堤約50mを現地保存する案のほか、6街区南部の約110mを現地保存する案などが示されています。一方で、築堤を現地に残す場合には地下車路や設備洞道などの計画と大きく重なるため、建物の配置や地下構造、施工方法などを大幅に見直す必要があることも読み取れます。

さらに、現地保存によって大深度の掘削が必要となることや、大規模な地盤改良・地下構造物の整備などによって事業費や工期への影響が生じる可能性が示されています。そのため、高輪築堤の価値を後世に伝えることと、5・6街区の建築計画を成立させることの双方を考慮しながら、保存範囲や構造、施工方法などについて検討が進められています。


5街区と6街区の間には環状4号線が整備される計画となっており、両街区を分断する道路を歩行者ネットワークによって立体的につなぐ構成が示されています。全体計画の立面図では、地上部に「歩行者ネットワーク機能」が大きく描かれており、高輪ゲートウェイシティ全体を連続的に回遊できる歩行者動線を形成する考え方が示されています。
現在整備が進められている高輪ゲートウェイ駅周辺では、駅前から各街区をつなぐデッキネットワークが形成されていますが、今後5・6街区まで開発が広がることで、さらに南側へ歩行者動線が延伸することになります。環状4号線の道路機能と歩行者デッキを立体的に組み合わせることで、自動車交通を確保しながら、街区間の歩行者回遊性を高める計画です。
また、5・6街区では一般車・物流車のネットワークも計画されているため、歩行者動線と車両・物流動線を分離した立体的な交通ネットワークが形成されることになります。駅から街区内の各施設へアクセスしやすい歩行者空間を整備するとともに、地下を中心として物流やサービス車両を処理することで、大規模複合都市にふさわしい交通体系を構築する計画とされています。


高輪ゲートウェイシティの南側では、環状4号線の整備と品川駅北口交通広場の整備が進められており、5・6街区の開発と合わせて品川駅周辺の都市基盤を大きく変える計画となっています。全体計画の立面図でも、品川駅と5・6街区を結ぶ交通・歩行者ネットワークが描かれており、品川駅周辺と高輪ゲートウェイシティを一体的な都市圏としてつなぐ構想が確認できます。
環状4号線は、品川駅周辺における東西方向の交通ネットワークを強化するとともに、周辺道路との接続によって広域的な交通機能を担う重要な都市計画道路です。さらに、品川駅北口側では交通広場の整備が計画されており、駅と道路、周辺の大規模開発を一体的に接続する新たな交通結節点が形成されることになります。

2026年時点では、現地で環状4号線の工事ヤードや品川駅北口広場の整備が進められている状況も確認できます。北口広場周辺では、将来的な道路・駅前空間の整備を見据えた工事が進められており、品川駅から高輪ゲートウェイシティへと続く新たな都市軸が徐々に姿を現しています。


さらに、5・6街区では「人財・叡智」「医療」「水素・GX」といった機能が計画されていることから、単なる超高層ビル開発ではなく、研究・医療・産業・エネルギーなどを組み合わせた次世代型の都市拠点となることが期待されます。高輪築堤の保存、環状4号線、品川駅北口広場、5・6街区の超高層建築物が一体となることで、品川駅から高輪ゲートウェイ駅周辺にかけての都市構造が大きく変化していくことになりそうです。
出典
・東日本旅客鉄道株式会社 品川開発プロジェクト(第Ⅰ期)における高輪築堤調査・保存等検討委員会での検討経緯 第69回委員会【全体会】
・内閣府国家戦略特区 都市再生特別地区(品川駅北周辺地区)都市計画(素案)の概要
最終更新日:2026年8月14日