東急田園都市線の鷺沼駅では、駅前で進められている「鷺沼駅前地区第一種市街地再開発事業」と連携した駅改良工事が進められています。2025年冬頃の着工を予定していた駅改良工事は、2026年5月から全体工事が始まり、同年8月現在、ホームや改札周辺には仮囲いが設置され、駅ビルの商業施設も閉鎖されるなど、現地では本格的な工事の進展が確認できます。
今回の駅改良では、再開発ビル地下1階に直結する新改札口の整備をはじめ、新改札とホームを結ぶエスカレーター・エレベーターへの連絡動線、駅周辺を南北に結ぶ自由通路、商業施設、旅客トイレの増設・リニューアルなどが実施されます。駅と再開発ビル、交通広場、周辺市街地を一体的につなぐことで、乗り換え利便性や歩行者の回遊性を高める計画です。
鷺沼駅前では、約2.3haの区域を対象とする大規模な再開発も進行しており、駅前街区には商業施設、公共施設、住宅、事務所などを整備。駅前街区は地上32階・地下2階の複合施設となる計画で、北街区にも区役所や小ホール、住宅などが整備される予定です。駅改良と再開発を一体的に進めることで、鷺沼駅を中心とした新たな地域拠点の形成が期待されています。
東急田園都市線鷺沼駅改良工事の概要
1.駅改良工事の始動
東急田園都市線鷺沼駅で、駅前再開発と連携した大規模な駅改良工事の進行
2026年5月から2032年3月までを予定する駅まち一体の都市空間整備
2.新改札口の整備
再開発ビル地下1階に直結する新改札口とホームを結ぶエスカレーター・エレベーター動線の整備
鉄道とバス・タクシーなどの交通結節機能と駅利用者の利便性向上
3.南北自由通路の新設
鷺沼駅の南北をつなぐ自由通路と商業施設の整備による駅周辺の回遊性向上
駅を挟んだ市街地の分断解消と駅から広がる新たな賑わいの創出
4.鷺沼駅前地区の大規模再開発
約2.3haの区域を対象に商業・公共施設・住宅・事務所・交通広場などを整備する再開発事業
駅前街区と北街区を中心とした宮前区の新たな地域生活拠点の形成
5.超高層複合施設の整備
駅前街区に地上32階・地下2階、延床面積約8.3万㎡の複合施設を整備
商業施設や公共施設、住宅、事務所などを集積した駅直結型の都市機能拠点
6.駅前空間・交通機能の再編
交通広場の拡充やバス乗り場の増設、歩行者空間・広場・ステップテラスなどの整備
駅と周辺市街地をシームレスにつなぐウォーカブルな駅前空間の形成
7.2026年8月現在の施工状況
ホームや改札周辺への仮囲い設置、駅ビル商業施設の閉鎖、既存店舗の解体など工事の本格化
駅前街区の建設工事も進み、駅改良と再開発が同時進行する鷺沼駅前の変貌

鷺沼駅は神奈川県川崎市宮前区鷺沼三丁目に位置する、東急田園都市線の駅です。駅番号はDT14で、1966年4月1日に開業し、現在では1日あたり60,320人の乗降客数を誇る宮前区の主要な交通拠点となっています。
駅は島式ホーム2面4線を備え、各駅停車と急行などの緩急接続が行われるほか、駅の東側には車両基地が隣接しています。東京メトロの鷺沼検車区や東急の鷺沼車庫が立地することから、一部列車の始発・終着駅となっている点も特徴です。


現在の駅舎には正面口と北口があり、2011年には北口が新設されています。ホームは丘陵地を掘り下げた掘割構造となっており、駅舎とホームの間には階段、エスカレーター、エレベーターなどによる複数のアクセス動線が設けられています。

2024年度の1日平均乗降人員は59,568人で、2025年度には60,320人となっています。今回の駅改良では、こうした利用規模を持つ鷺沼駅の利便性やバリアフリー性をさらに高めるとともに、駅前再開発によって変化する周辺都市空間との接続性が強化されます。

今回の鷺沼駅改良工事で大きなポイントとなるのが、再開発ビルの地下1階に直結する新たな改札口の整備です。新改札からホームへ向かうエスカレーターやエレベーターへの連絡通路も整備し、駅と再開発施設をスムーズに行き来できる動線が構築されます。
これにより、駅から商業施設や公共施設へ直接アクセスしやすくなるほか、再開発によって拡充される交通広場との接続も強化されます。鉄道からバスやタクシーなどへの乗り換えを含め、駅を中心とした交通結節機能の向上が期待されます。

また、旅客トイレについても増設・リニューアルを実施する計画です。駅を単なる乗降場所として整備するのではなく、再開発施設と一体となった快適で利用しやすい駅空間へと更新することが今回の改良工事の特徴です。
現地では2026年5月から駅および駅ビルの改良工事が始まっており、ホームや改札周辺には仮囲いが設置されています。一部ベンチの撤去なども行われており、駅利用者の動線に配慮しながら工事が進められています。

駅改良工事では、鷺沼駅周辺を南北方向に結ぶ新たな自由通路も整備されます。現在は駅を挟んで南北の市街地が分断されていますが、自由通路によって駅の両側をシームレスにつなぎ、歩行者の回遊性を高める計画です。
自由通路には商業施設も整備される予定で、駅から周辺市街地へ人の流れが広がる新たな賑わいの軸となります。再開発ビル側と駅北口側を結ぶことで、これまで以上に駅を中心とした歩行者ネットワークが形成されます。


駅前では再開発工事に伴って交通動線も変更されており、バス乗り場の変更や駅前通りの車両通行止めなど、工事の進捗に合わせた交通規制も実施されています。工事時間帯には歩行者動線が一時的に変更される場合もあり、駅前全体が大きく変化している状況です。
2026年8月現在、駅前街区では再開発建物の建設工事も始まっており、駅改良工事と再開発事業が並行して進められています。今後、駅・自由通路・再開発施設が一体となった新しい駅前空間が形づくられていくことになります。

鷺沼駅改良工事と連携して進められているのが、「鷺沼駅前地区第一種市街地再開発事業」です。施行区域は川崎市宮前区鷺沼一丁目・三丁目、小台一丁目の各一部にまたがる約2.3haで、駅を中心として商業、公共、住宅、業務、交通などの都市機能を集積させる計画です。
駅前街区には、地上32階・地下2階、延床面積約83,193㎡の複合施設を整備します。商業施設や公共施設、住宅、事務所、駐車場などを配置し、宮前区役所・市民館・図書館などの公共施設も導入する計画となっています。

北街区には地上19階・地下2階、延床面積約26,123㎡の施設を整備し、区役所や小ホール、住宅、駐車場などを配置します。駅前街区と北街区を歩行者通路などでつなぐことで、駅を中心とした一体的な都市空間が形成されます。
さらに交通広場の拡充やバス乗り場の増設、歩行者空間と広場空間の整備、駅前街区南側のステップテラスなども計画されています。単なる駅前の建て替えではなく、商業・公共・住宅・交通・交流機能を組み合わせた宮前区の新たな地域拠点づくりとなります。


2026年8月現在の鷺沼駅では、駅のホームや改札のある建物周辺に仮囲いが設置され、改良工事が進められています。また、駅ビルに入っていた商業施設は閉鎖され、駅施設そのものが大きく変化する段階へ移行しています。
駅前では既存店舗の解体工事も行われ、東急株式会社を施主、東急建設株式会社を施工者とする「鷺沼駅前店舗解体工事」が実施されています。さらに駅前街区では再開発建物の建設工事が始まっており、駅改良と駅前再開発が並行して進む状況となっています。


駅改良工事の全体工事期間は2026年5月から2032年3月までを予定。現地に掲示された事業計画板では、駅関連施設について地上4階・地下2階、高さ23.7m、延べ面積3,353.57㎡の計画が示され、2025年11月上旬着工、2032年3月下旬完了予定とされています。
鷺沼駅前地区の再開発では、駅前街区が2031年度、北街区が2035年度の竣工を予定しています。駅改良による新改札や南北自由通路と、再開発による商業・公共・住宅・交通機能が段階的に整備されることで、鷺沼駅は鉄道駅を中心とした新たな「駅まち一体」の都市拠点へと大きく変貌していくことになります。
出典:東急株式会社/東急電鉄株式会社/鷺沼駅前地区市街地再開発組合 駅まち一体の鷺沼駅前再開発が今冬始動!~鷺沼駅前地区第一種市街地再開発事業と連携した鷺沼駅改良工事を実施します~
最終更新日:2026年8月27日